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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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2人がお付き合いするまでのお話










月明かりが窓から差し込む夜、扉がコンコンと2回ノックされる。

俺は扉をじっと見つめ、返事を返す。

「なんだよ、兄貴」

俺がそう素っ気なく返事を返し、またスマホに目線を落とした。

「おい弟、今から外行くぞ」

今は深夜の2時、こんな時間から外に行くなんて何考えてんだ、と俺はまた扉に目を移した。

「こんな時間に外出ってバカじゃねぇのか?」

いいから行くぞと扉を強引開けてきた。

あれ?俺の扉って鍵掛けてたよな…?

そう思いながらも俺は重い体を起こして仕方なく兄貴について行った。

財布や鍵を持ち、家を出た。

少し肌寒い風が髪を靡かせる。

おい兄貴、と声をかけると顔をこちらに向け目を合わせた。

夜風が吹き、月明かりが俺たちを照らした。

「これから何処に行くんだ?」

知らねと素っ気ない返事が返ってきた。

知らねってどういう事だよ、早く寝たいっつーのに…

暇だったので歩きスマホをしていると、兄貴が袖を引っ張ってきた。

「もっとこっちに寄れ、車が来たらあぶねぇだろうが」

そういう兄貴は顔や耳が赤くなっており、そのまま袖を離さない。

そのまま数分歩くといつの間にやらすまないスクールに着いていた。

「こんなとこで何すんだ?」

「ちょっとな…」

顔を赤らめ、目を逸らす。

「俺と付き合ってくれないか?」

理解するのに5秒ぐらいかかった。

理解をすると俺も兄貴と同様に全身が暑くなり、顔や耳が赤くなった。

「べ、別にいいぞ…」

俺がそう返事を返すと、嬉しそうに兄貴が顔を上げた。

そうして俺達は手を繋いで帰った。

その姿を1人の男がその姿を録画していた。


家に帰ると兄貴はベランダで1人鼻歌を歌いながら嬉しそうに夜空を眺めていた。

俺と付き合えたことがそんなに嬉しかったのか?そんなことを思いながら俺は何も無いリビングの光を見つめる。

そうしていると兄貴が部屋に戻ってきた。

「よし、今日は一緒に寝るぞ」

「は?俺はもう子供じゃねぇし!」

バカじゃねぇの?という顔で兄貴を睨む。

すると鼻で笑われ手を強引に引かれて俺の部屋に連れ込まれた。

向かい合って寝ようとしたが俺は全く寝れない。

あのクソ兄貴は幸せそうに眠ってやがる…

反対を向いて寝ようとした瞬間

「俺から距離をとるつもりか?」

その瞬間、背筋や顔、体の至るところが火がついたように暑くなった。

「早く寝ないと明日起きれねぇぞ」

そのまま俺は兄貴の思うがままに兄貴の腕の中に閉じ込められた。

今の時刻は深夜の3時、たった1時間の短い出来事だったんだなと目を瞑りもう過去になった話を思い返す。



いつの間にかに朝日が昇り、目が覚める。

兄貴は珍しく先に起きているみたいだ。

俺が身体を起こすとベチャと言う音が俺の手の感触にあった。

白い……何か…?

俺は特に気に留めることも無く部屋を出た。

これはまた珍しく兄貴が朝食を作ってくれてる。

「なぁ兄貴、俺の部屋に白いやつがあったんだがあれって何だ?」

俺は眠い目を擦りながら言う

それを言うと兄貴は顔を赤らめてその場にしゃがんだ。

「気にすんな、早く学校行くぞ…」

兄貴は俺の口にサンドウィッチを咥えさせ、家の扉を蹴破り学校へ走った。









「おはようございまーす!」

学校なんか行かねぇで早く家で弟とイチャイチャしたいなんか思いながら俺も教室に入る。

「なぁ兄貴ー、朝のあれなんだったんだ?」

その瞬間、また顔が赤くなった気がした。

俺が弟の寝顔で抜いたなんて言える訳ねぇだろ。

「だから気にすんなって言ってんだろ!」

「チッ、このケチ兄貴!」

その瞬間、銀さんが俺達の元へ走ってきた。

「お前ら付き合ったって本当か?!」

は?なんで銀さんがそのこと知ってんだよ?

付き合ったなんて誰にも言ってないはずだ…なんなら昨日の深夜2時の出来事だぞ…

「おい銀さん、それって誰から聞いたんだ?」

「え?バナナからだけど?」

あのクソバナナ、教室に入ってきたら短剣で刺してやろうか…

あの時少し視線を感じたがバナナだったか…

そんなことを思っていたらあのクソバナナが入ってきた。

既に時は遅い、学校全体が俺達が付き合った話題で盛り上がっている。

バナナやら皆が広めたんだろう。

「これは残念ですね」

そう言いながらあの仮面野郎も少し嬉しそうなのなんだよ…

「あーすまなーーーい!」

そう言って扉を壊してまで入ってきたのは俺達の担任のすまない先生だ。

「君達付き合ったみたいだね!おめでとう!」

すまない先生も嬉しそうに俺達を見てくる。

その間、弟は顔を伏せている。

その顔は物凄く赤くなっていた。

そうこうしているうちに授業が始まった。

さっきの出来事や昨日の出来事が頭から離れずに授業が全く話に入ってこない。

まぁ、元々授業なんか聞く気ねぇけどな

あー、早く家に帰って弟とイチャイチャしてぇなー


❦ℯꫛᎴ❧

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260

コメント

8

ユーザー

HAHAHA最高です✨

ユーザー

ू(°͈𐃬°͈ ू✧.。.:*いぃ!!…そういう兄弟好きなんだよね〜

ユーザー

尊い、、、_:(´ཀ`」 ∠):ストーリーが神ってる✨レッドとブルー付き合えて良かったね〜✨ というか、後でバナナはどうなったんだろ?

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