最近よくDoublefedora書くから、ネタ集めとしてカジノにありそうなゲーム色々やってみたが、全然なにもわっかんねぇ事だけわかった。
Chanceって実はかなり凄いんやな…思ったわ
今回キスシーンあるよ
Mafioso視点からですわ
ではどぞ↓
人混みを掻き分け、向かった先はゲストルーム。
特に来客の予定もないが、隔離され、静かな空間は2人きりになるにはいい場所だった。
扉を閉じれば、カジノの喧騒が遠くの世界のように感じる。
そのまま椅子に座ろうと振り返れば、Chanceはソファに飛び込み、未だにさっきの試合を思い出しては腹を抱えていたようだった
m「…いつまで笑ってるんだ」
c「だってw、強いカード出して、あんな見下した表情して?wそれで最上級の役出されてんのw笑うだろあれはさぁwww 」
仰向けになり、腹をばたつかせ、羽が軽く舞う。
こんなにも笑うなんて、相当…手応えがあったんだろうな。それとも、分かりきった結果故か…
m「まぁ、笑ってしまうのも分かる。でもそうやって笑えるのもお前のお陰だ。…また、ゲームの時は頼むぞ?Lady luck 」
その言葉と同時にChanceの動きは止まり、すぐに座り直す。そうして口元をニヤつかせ、胸を張る
c「勿論だ。いつだってお前のために笑ってやる」
……
その後、しばらく談笑しながら席を立つと、奥の棚にあるトランプを見つけた。
c「ん?Maf、どうしたんだ?」
m「いや、こんな所にトランプがあったんだなと思ってな」
c「へ〜トランプか…なつかしいなぁ。昔はよく遊んだよな?スピードとかババ抜きとか」
m「ああ、そうだな。」
目を閉じれば、昔の記憶が蘇る。
今とは違い、昼に生きていたあの頃。
悲しい事もあったが。今は関係のないことだ。
m「少し、これでゲームでもしないか?」
c「…ほ〜ぉ?俺相手に挑むのか?運命の女神相手に?」
m「昔はよくやっていただろ?」
c「ははっwあぁ…そうだ。だけど、昔のように行くものか?」
m「……行けるだろう。そんな気がする」
c「…。いいな、その目。……いいぜ?証明してみろよ。」
Chanceがトランプを手に取り、慣れたようにカードを切る。
m「相変わらず綺麗な手つきだな」
c「ありがとな。それで、何のゲームをやる?」
m「そうだな…大富豪とかどうだ?」
c「大富豪か…わかった。」
カードが並べられる
最初に並べられるのは
1、6、7、3
先手はこちらから
勿論1を出す
Chanceもそれに続けて2を出し、
こちらが3を出し、
相手の8で矢切りをされ…
しばらく普通の勝負が続いた
途中ターンを奪い、3枚差ができたり、
J(11)のイレブンバックで逆に差をつけられたり
数十分後、
ようやく互いのカードは4枚ずつとなった
今のカードは
6、10、K(13)、9
相手のカードは、今まで出したカードから推測して、
7、Q(12)、K(13)、10
流石は運命の女神。最後にキングとクイーンが残るとは
簡単な手札ではすぐにやられてしまうだろう
熟考…黙考…カードを持つ手が震える
6を置けば7を置かれる
その瞬間絶望した。
なんて馬鹿な置き方をしたのか。
今のカードは
10、K(13)、9
相手は
Q(12)、K(13)、10
9を出せば、キングしか出すものがなくなる
しかしそれをすれば後は相手の強いカードしか残っていない
10も、Kも同様
自分が相手のカードを見誤っていれば…
そんな奇跡すら願う
…予想が合ってしまえば、実質詰み
Chanceの顔を伺えば、いつものポーカーフェイス。なにも読めない
優勢か、劣勢か…分からない
だからといって、ここで時間をかけすぎても、予想つかれるかもしれない。
もう、潔く諦めよう。
流れに任せて、9のカードをそこに置いた
Chanceはしばらくそれを見つめて、ほんの少し、口角を上げた
そのまま口を抑えて、笑いを堪える素振りをする
ああ、やっぱり予想は外れていなかったのか…
そんな自分を気にもせず、Chanceはカードを置いた
……ハートの”Q“を
m「……は?」
c「…ん?どうしたんだ?Mafioso」
何故?何故ChanceはQを置いた?
だってこのままなら、Kを置いて、10を置いて…このままこちらの勝ちが確定する
なのになぜ?
読みが外れていたのか?
それともわざと?
何か他にカードを隠しているのか?
いや、隠していたとして……
そのまま、Kのカードを覆いかぶせる。
勿論、Kに勝るカードはないので、再びこちらのターンになり、最後の10を出した。
結果、Chanceは2枚のカードを残して敗北した
c「……ははっw…あーあ。…負けちゃったな…」
乾いた笑いが静かな部屋に響いた
その時Chanceの手に落ちたカードは、
Kと、10のカード
…やっぱり、あれはわざとだったんだ。
思わず、席を立ってChanceの前に立ちはだかる
c「はっ…w。……あ?どうした?Maf」
顎を掴んで引き寄せる。すると、彼の表情が少しだけ崩れた
m「……なぜ、あの場でQを出した?Kを出せば勝てただろう?」
c「……」
m「Chance?」
c「…あー…、…考え事してたんだよ。」
m「考え事?」
c「ああ。それに夢中になってたら…負けてしまったっていうか……」
m「あの試合中に、一体何を考えていたんだ?」
c「………」
m「答えろ」
c「………」
Chanceはゆっくりと視線を逸らす。顔が赤くなるのが見える
……言えない事を考えていたのか?こっちが真剣に悩んでいた中…。
少し苛ついて手の力がこもると、彼は慌てて抵抗した
c「いだだっ!わかった!言うから!」
手の力を緩めれば、彼は手から逃げて、ソファに沈み込んだ
c「……妄想してたんだよ。」
c「俺のカードに、Qが残っていた。…Mafのカードは、予想が正しければKが残っているはずだった。…勿論、当たっていたがな」
c「Qはクイーン…つまり女王。Kはキング、名の通り王を表す」
c「なんか俺らみたいだなって、考えちまったんだよ」
c「それで、魔が差して…もし、あそこでQを乗せれば、お前はKを出すしかない」
c「QにKが重なる…それを、自分達で当てはめて考えてた」
c「そういう妄想……して…た」
言い終わる頃にはChanceは顔を腕や羽根で隠し、声も小さくなっていった。
とんでもなくくだらない理由なのに、怒りは沸かなかった
m「…なるほど。……Chance」
c「なんだよ?」
m「腕を退けろ」
c「……」
Chanceが腕を退ければ、真っ赤になった頬と宝石のように輝く涙目があった
それが美しく、愛しく、独占欲すら湧いた
c「んぅッ……ん………」
m「ん……はぁ…ッ……んぅ……」
柔らかい唇にキスをする。
長く、何度も触れる。しかし、舌は入れない
c「はぁ……っ…、…Maf…」
m「…ははっ…お前の考えてた通り、覆い被さったな」
今の体制は、殆どChanceの妄想に近しいものだったのだろう。
それに気づいたChanceは、少し笑った
c「はっ…そうだな。…けど、もう少し…」
背中に手が回され、抱きつかれる
c「……これで完璧」
m「はぁ……それ、他のやつにやるなよ?」
c「誰がやるかよ。お前以外に」
m「……そうか」
Chanceの背中に腕を回せば、白い羽の感触が手全体に感じる
ふわふわとした、羽毛布団のような羽
冷えた彼の肌も合わさり、至高の抱き心地だった
このまま押し倒して、そのまま……
やばいな…俺もChanceと変わらない…
変な妄想をしてしまってる
今はこれでいいんだ。
あの頃と変わらない……
そうだ…
部屋にノック音が響くまで、無音の状態が続いた
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