テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
こんなにも彼らは僕を頼ってくれているのに。期待してくれているのに。
僕はその期待に応えることすらできない
僕は周りから必要とされている存在なのだろうか
僕は生きていていい生き物なのだろうか
僕は誰かのためになれるのだろうか
答えは一つ
そんなとき彼らが手を差し伸べてくれた
今まで自分の感情を表に出してこなかったが、不思議と自然にそう思えた
彼らといると楽しいし、何より素の自分でいられる気がした。
彼らの中でも特に「きんとき」が大好きで大好きで仕方がなかった
優しいし、こんな僕にも周りと変わらず接してくれる。心の広い人物だ
きんときが僕の名前を呼ぶと自然と笑みが溢れる。幸せになれるんだ。
そんなことが続いていたある日、僕はふと
「きんときが好き」
という結論に至った
この感情に少々もやを感じていたが、少しそのもやが晴れた気がした。
きっかけはあの日
きんときが僕に告白した日
「ぶるーく…俺、ぶるーくのことが好きだよ。」
最初は訳がわからなくて、僕はその告白を断った。
br「いやいや…w僕男だよ?わかってる?」
kn「…っ、わ、わかってるよ…っそんなこと!いちいち言われなくても…十分すぎるくらい…」(泣)
いつもの彼とは想像がつかないくらい取り乱していて、僕も少し焦りを見せた。
彼が泣いているところは今までで一度も見たことがなかった。
kn「ごめん…でも、もう限界なんだ」
「俺って友達としてすら見られてないんでしょ…?w」
きんときは何故か全て分かりきったようにそう言った。
僕が彼らの前で「人間不信だ」という話は全くしていなかった。
それなのに彼は確信したかのように続けた
kn「ぶるーく…いつも俺が『俺ら、最高の友達だよね』って言っても笑うだけで肯定してくれなかったじゃん…w」
わけがわからなかった
何故それだけであの結論に至るのだろうか
あの問いに応えることで少しは僕も彼を信じられたのだろうか
あぁ、またやってしまった
これだから僕は嫌われるんだ───
br「ごめんね…」
これ以上彼を否定することが僕にはできなかった
否定したらまたあの日と同じ道を繰り返してしまう、そんな気がした
そんなことを思うと自然と涙が浮かび上がってきた
kn「っ…ぶ、ぶるーく!」
別れる間際、彼がまた僕の名前を呼んだ
br「どうしたの?」
できるだけいつもと同じように、同じトーンで、同じ表情で返した。
kn「ぁ……そ、の…」
「…抱え込まないでね、?」
br「…さぁね、w」
─
kn side
ぶるーくが悲しそうな表情をしていた
その表情が俺には酷く刺さった
彼はいつも明るそうに笑っているから?
悲しそうな表情なんて見たことがないから?
ぶるーくのことについて知っているから?
全部違う。
俺はあいつのことを全然理解できてない
あいつはいつも幸せそうに笑う
けどあの笑顔は本当の笑顔なんかじゃない
どこか悲しそうな、苦しそうな…そんな顔をするんだ
俺はあいつのことが好きだ。
だからこそそんな顔は見たくないしさせたくない。
ある日、俺は気持ちが爆発してこの想いを彼に打ち明けてしまった。
ぶるーくが謝ったあと、俺は少し嫌な予感がした。
どこか消えてしまいそうな声色だったから…
苦しそうな顔をしていたから…
泣いていた、から…?
「抱え込まないでね、?」
何も考えずにそう言ってしまった。
br「…さぁね、w」
後に、彼が苦しむことになることも知らずに
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!