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#溺愛
星キラリ

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桔梗
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【菜奈said】
昔っから、僕は自分に自信がなかった。
いつも失敗してばっかで自分の容姿もあまり好きではなかった。
でも、小学五年生の頃に僕の人生が一気に変わった気がした。
初めて同じクラスになった、吉岡凛ちゃん。
凛ちゃんは多くの人に頼りにされる人気者。
例えばクラスメートとか、他学年や先生、近所の人までもの人が、凛ちゃんを頼りにしている。
凛ちゃんの周りに人が集まるのはいつもの事。
僕はそんな凛ちゃんに憧れていた。いつも明るく優しい性格に、頭もよく運動神経もいい。愛想もいいから人も集まる。
「いつも菜奈さんの頑張りを見ていて私は元気をもらってるんですよ」
凛がそう言った時、僕は少しだけ自分に自信がつき、 凛のそばに居ることが増え、お昼や放課後など一緒に過ごすことが当たり前になっていた。その頃から 家族に「最近何かあった?」と言われることもあり、自分は前とは違う自分なんだと確信した。
でも一年半が過ぎようとした頃から凛にある違和感を覚えた。
彼女は僕の前で本当の笑顔を見せてくれたことなんて一度もない。
秋の下校時。
自分と凛の足が視界に入ってきながら、足元に落ちているオレンジや赤の紅葉した枯葉をサクサクと踏んでいく。
「あのさ」
「どうした?」
「…僕のこと嫌い? 」
「どうして?嫌いじゃないよ」
…
「じゃあなんで僕に君の本当の笑顔見せてくれないの?」
僕以外に気づいてる人はいるのか…僕はいつの間に彼女に執着してしまったのだろうか。
「…」
あれから彼女とは話さなくなった。
中二に上がった頃、彼女のそばによくいたやつに聞いたところ、 いつも 兄妹のように仲が良かった幼馴染の同級生の男子がいて、その男子が小四の時に親の都合で都会のほうへ転校して行った時から、彼女は人前であまり笑顔を見せなくなったらしい。
僕はそれを聞いたあと 少し反省し、今度謝ろうと思って次の日、彼女の教室に行ったがいなく、毎日友達に会うという口実で彼女の教室へ足を運んだ。だが、一向に会えない。
「凛だったら最近ずっと休んでるよ」
と、近くにいた人に言われた。
彼女は長く休む人じゃないのでここでも違和感があった。
それから彼女は一切学校に来なくなり、すぐに中学の卒業式が来た。本当に中学校生活は短かったと思う。
高校受験も無事、合格し、念願の青花私立高校に入学。全額免除される特待生制度があるが、そこまで満たされず、特待生にはなれなかったが、良い高校生活を送れていた。
高一はなんとなくで過ごしていた。部活はイマイチだから、知り合いの先輩が部長の演劇部に入った。
高二になり後輩の入学式の時はいつも通り暇で、いつも通り寝落ちしてしまって何も見ても聞いてもいなかった。 自己紹介の時に初めてうちのクラスに転校生がいることをしり、入学式は寝るもんじゃないなと初めて思った。
「神崎風真です」
初めて転校生を見た時は、こいつすっごい冷たいじゃん。人の心とかないの?と心の中で少しイラついていた。その後も、こいつは鬼先生にめちゃくちゃ怒られてた奴だ。とか、この前あいつに振られたやつだ。とか考えてたら、僕が知らないやつが教壇に上がった。
その顔はすごく懐かしい感じがした。
凛だ。絶対凛だ!少し印象が変わったけど絶対!
「柴村幸美です」
柴村幸美?凛じゃないの?…
どうしても何かが突っかかって幸美を目で追うようになった。
幸美はずっと風真といて話しかけにくい。が、話しかけるチャンスが出来た。
高二になって一ヶ月後にあった体育の時、僕は幸美に見て欲しかったのでできるだけ本気でやる。他の人に嫌われてもいいから…
試合中に幸美をチラ見する。
見てくれてる。
嬉しくなって三ポイントシュートを決める。
試合が終わった後、後ろから僕の嫌な話が聞こえてくるが気にしない。
放課後、ちょうどいいタイミングで出会った。
コメント
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第4話、読み終えました。 菜奈さんの“自信のなさ”が克明に描かれていて、凛(幸美)という存在の大きさがじわじわ伝わってきました。特に「本当の笑顔を見せてくれない」と問い詰めた場面、あの沈黙に彼女の傷の深さが滲んで切なかったです。高校で再会した“柴村幸美”という新しい名前――凛だったと思わせておいて別の名前にする構成、巧いなと思いました。この先、風真くんも含めた3人の距離がどう変わっていくのか、気になって仕方ないです。