テラーノベル
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「本日のゲームは終了しました。これより30分後に消灯いたします。プレイヤーの皆さんは各自ベットに戻り、就寝の準備をしてください。」
アナウンスが入り、30分のタイマーがかかる。
もう寝よう。そう思い自分のベットに入った。
次の日、やはりこの場に合わない軽快なクラシック音楽で目を覚ます。
質素な朝ごはんを配られ、それをまたPーPに渡す。
前日の晩飯が少なく、朝飯を食べてもいいと思ったが、 PーPの笑顔を見たくてあげてるも一理ある。
「今日もありがとう」
やはり癒される。
「おはようございます、キヨさん」
そう声をかけてくれたのはヨンイルさんだった。
「PーPさんも」
「おはようございます、ヨンイルさん。」
「おはようございます。」
丁寧に挨拶をし、周りを見渡す。
ここに来て2日。やはり見慣れない。
「おはようございます」
ギフンに後ろから声をかけられる。
「おはようございます。」
チョンベとも挨拶を交わし少し黙っていると
「これから第3ゲームを開始します。プレイヤーの皆さんは係員の指示に従い、速やかに移動を開始してください。繰り返します。」
来た。地獄の時間だ。
「次のゲームはなんでしょうね。」
そうヨンイルの問にギフンは答えられなかった。
“2回目”というだけでこんなにも期待されるのは正直疲れるだろう。
ゲームを行う会場に案内された。 1番最初に目に入ったのは、大きなメリーゴーランドのようなもの。
「これより、第3ゲームを開始します。今回のゲームは“ミングルゲーム”です。」
ミングルゲーム。簡単に言えば、時間内に指定された人数でチームを作り、 部屋に入ればクリア、というものだ。
真ん中の台に乗れ、という指示が入る。
“回れ回れ、回れ回れ、くるくる楽しく
踊ろう”
子供たちの歌声とともに乗っている台が回り出す。
まずい、酔いそうだ。
顔を顰めていると、隣にいるPーPが手を握ってくれた。
PーPは俺の顔を覗き込んで
「キヨくん、平気?こういうの、たしか
気持ち悪くなっちゃうよね」
と、声をかけてくれた。
「大丈夫、ありがとう。」
俺は頑張って平常を装ったが、自分でも顔が熱くなるのが分かった。
回転が止まり、
「10」
という数字がモニターに映し出される。
10人、10人でチームを作ればいい。
時間制限は180秒のようだ。
「皆さん、手分けしてあと5人、連れてきましょう。」
そうギフンが指示を出してくれた。
あぁ、照明が点滅していて見にくい。
何とか10人をかき集め、50部屋ある1部屋に足早に入る。
部屋の中で息を切らす。
ブーと制限時間の終わりを知らせるビープ音がなり、アナウンスが入る。
「制限時間が終了しました。指定の人数を集められなかったプレイヤー、および部屋に入れなかったプレイヤーは脱落となります。」
そのアナウンスを流し聞きしながら派手な色の部屋を見渡す。
何気なくドアの方に視線を合わせる。
小さい窓がわざわざついてる。
人が殺されるのを見るためか。
ここの施設を作ったやつはどれだけサイコパスなんだ。
そう思いながらも、俺は窓の外を覗いてしまう。
見てしまった____
部屋に入れなかった人達がピンクに打たれるのを。
気持ち悪い。頭が痛くなる。
目を閉じて休んでいた。
目を開けるとPーPが目の前にいる。
「大丈夫?」
PーPは俺に優しく問いかけてくれた。
「…大丈夫。ごめん」
そう返した途端、ドアが開く。
また、中央の台に乗る。
緊張して手足が震える。
回転が止まった。
今回の指定人数は4人のようだ。
PーP、ギフンさん、チョンベさん、ヨンイルさん、俺。
ダメだ、5人だ。
180秒。その中で決めなくてはならない。
「私が行きます。あなたたちは行って」
そういったのはヨンイルだった。
「っでも…!!!」
PーPは何か言いかけていたが、俺はPーPの手を引いた。
また、何とか部屋に入ることができた。
切れる息を整えながらPーPを見る。
眉を顰めて俯いていた。
この場の空気が重い。
ビープ音がなった。制限時間が来たんだ。
「制限時間が終了しました。指定の人数を集められなかったプレイヤー、および部屋に入れなかったプレイヤーは脱落となります。」
ヨンイルの顔が浮かぶ。
もし入れなかったら?今この瞬間打たれたら?
俺はドアからドアの外が見れなかった。
ドアが開いた。まっさきにヨンイルを探す。
「みなさん」
声がした。ヨンイルだった。
「ヨンイルさん!!」
ギフン、チョンベ、PーP、俺の声が揃う。
「良かった…ご無事で…」
自然と俺はそれを口に出していた。
「みなさんも良かった。」
また、中央の回転台に乗る。
そろそろ慣れてきた。
次の指定人数は…
「3」
モニターに映し出された数字を見て、絶望を覚えた。
まずい、まずいまずい。
どうしよう、どうすれば。
迷ってる暇はない。周りはもう部屋に入りだしている。
「俺とPーPが行きます。」
PーPの手を引き、
「誰か!!!誰か1人余っていませんか!」
必死に声をあげ、 あと1人を探す。
「はい!!!!!」
見つかった、良かった。
「急いで!!!」
PーPは男性に声をかける。
空いてる部屋はざっと3部屋。
急げ。早く、走れ。
あと30秒。
がむしゃらに走った。
ドアノブに手をかける。力いっぱいに捻った。
良かった。誰もいない。
部屋に全員入ったことを確認すると、安堵でいきなり足の力が抜ける。
ドアに付いている窓を見た。
ちょうど残り1秒。ビープ音が響いた。
「制限時間が終了しました。指定の人数を集められなかったプレイヤー、および部屋に入れなかったプレイヤーは脱落となります。」
「ありがとうございます…ありがとうございます…泣」
目線を落とす。目の前で土下座をしながら礼を言う男性。
「いいんです。俺たちも助かりましたし。」
俺はなるべく優しく言う。
「ありがとうございます…泣」
そんなことを言っているとドアが開く。
辺りを見渡す。みんなは平気か。
「キヨ!PーP!」
「チョンベさん!!!」
可愛らしい笑顔で駆け寄ってくる。
「良かったです、皆さんご無事で」
ヨンイルが口を開く。
安心してる暇はない。まだ終わっていなかった。
また回転台に乗る。
何回目だ、あと何回で終わるんだ。
考えれば考えるほど不安になる。
相変わらず不気味な歌だ。
止まった。モニターを見る。
「6」
今回は多め。あと1人見つければいい。
「誰か!!!あと1人ッ…!」
必死に叫ぶギフン。
周りはもう2人以上のペアで常に動いているため、1人だけを見つけるのが難しい。
残り時間あと60秒。
焦りと絶望で何も出来なくなる。
「見つかりました!!」
そう叫んだのはヨンイル。
みんなの目に希望の光が入る。
あぁ、良かった。
俺は部屋に向かって走り出す。
だが突然目の前が真っ暗になった。
他のプレイヤーとぶつかり、俺は転んでしまう。
五人全員が振り向き俺を見ている。
何もかもがスローモーションに見えた。
PーPが何かを言おうとしている。
手を伸ばし、こちらに走ってきた。
俺は必死に叫ぶ。
「…来るなッッッ!!!!!」
ギフンらにPーPは引っ張られていた。
五人が部屋に入るのを見る。
でも考えれば、部屋に入った五人はどうなる…?
時間内に指定された人数でチームを作れなかったから、脱落ではないか。
俺のせいでっ…みんなが、
何とか5人は部屋に入れたようだ。
残り時間あと20秒。
今さら立って追いかけても間に合わない。
俺は絶念した。
だが五人が入った部屋に、あと一人プレイヤーが入り込んでいくのが見えた。
俺は絶望を覚えながらも、安堵した。
僕はキヨくんが転んだのを見た。
必死に手を伸ばして戻ろうとする。
でもキヨくんは僕に、
「…来るなッッッ!!!!」
と叫ぶ。
その叫びを聞いて涙が溢れた。
僕ははっとする。
1人、あと1人足りない。
キヨくんが欠けた今、五人しかいない。
まずい、これじゃあ僕たちも殺されてしまう。
ギフン達に引っ張られるがまま、部屋に連れ込まれる。
「キ゛ヨ゛くん゛ッッッ!!!泣」
必死に叫んだ。
僕たちが部屋に入った時、誰かが入り込んで来た。
僕は一瞬期待する。
でももちろんその期待は外れた。
残り時間3秒。
ドアの鍵が閉まり、ビープ音がなる。
「制限時間が終了しました。指定の人数を集められなかったプレイヤー、および部屋に入れなかったプレイヤーは脱落となります。」
僕は入り込んできたプレイヤーの胸ぐらを掴んだ。
「あの人は…ッ!あの人は僕の友達なんですッッ…!!!」
僕はプレイヤーを壁に押付けた。
「君のせいで…ッ泣」
「君の゛せいでキ゛ヨ゛くんが死ん゛だらどうする゛ッッ!!!!泣」
プレイヤーは僕の腕を払う。
「知らなかったんだよッッ…!! 」
プレイヤーは言っていた。
「君のせいで…泣」
僕は全身の力が抜けるように、その場に泣き崩れた。
「よく考えてみろ、お前が助けに行ってたらここにいるやつら全員殺されてたんだぞッッ!!!」
確かにごもっともだ。
「…泣」
「大丈夫です、きっと。」
僕の肩に手を乗せて優しく語りかけてくれたのはギフンだった。
「キヨは…こんなんじゃくたばらない。そうだろ?」
続いてチョンベ。
「キヨさんを信じて。」
最後にヨンイル。
「平気だよ、きっと。」
そう続けてくれたのはショートカットの綺麗な女性。
胸には“380”の番号。
そうこうしてるうちにドアが開く。
僕は部屋から飛び出し必死にキヨくんを探した。
近くの部屋に入っていたプレイヤーに駆け寄る。
「襟足が赤い…高身長で細身の男性見ませんでしたかッ!!!、 」
男性のプレイヤーは首を振る。
僕は叫んだ。
「あのッ…、!高身長で細身の…120番のプレイヤーを見ませんでしたか、!!!泣」
誰も頷かなかった。
むしろ哀れな目で見られているような気がした。
後ろを振り返ってギフンさんたちを見る。
みんな俯いていた。
その中でヨンイルさんに視線を合わす。
ヨンイルさんは“口角を上げていた”。
「こちらへッッ…!!!!!」
そう叫んで俺を引っ張ってくれたプレイヤー。
残り時間あと1秒。
助かった。
「本当に…本当にありがとうございます…泣 」
「いいんです、私も先程助けられまた。 」
助けてくれたプレイヤーの顔をよく見ると、指定人数が「3人」の時に一緒に部屋に入ったプレイヤーだった。
ドアが開いてからもお礼を言い続けた。
「あのッ…、!高身長で細身の…120番のプレイヤーを見ませんでしたか、!!!泣」
聞きなれた声が聞こえる。
PーPが俺を探していた。
「本当にありがとうございました。」
俺は最後に礼を言い、PーPに向かって叫ぶ
「PーP!!!」
PーPの顔が明るくなった。
「良かった…本当に、泣」
泣き出してしまった。
「…泣くなよ、笑まだ終わってない。」
「…ごめん、笑」
また回転台にのる。
今回の指定人数は2人。
「…行こう、キヨくんッ…!!!」
PーPに腕を引っ張られる。
俺はギフンたちを見た。
みんな、“行け”と言わんばかりに頷く。
俺は頷き返す。
今回はだいぶ余裕がありそうだった。
ビープ音が鳴る。
「制限時間が終了しました。指定の人数を集められなかったプレイヤー、および部屋に入れなかったプレイヤーは脱落となります。」
何回目だ。このアナウンスを聞くのは。
生きていてくれ。
それしか願うことはなかった。
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