テラーノベル
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化け物の存在する世界に住みたいと
思う人なんて 、いるのだろうか ?
─ そりゃあそうだ 、住みたくないに決まってる 。
でも 、私は 、そんな残酷な世界に
産み落とされてしまった 。
「 お父さぁぁぁぁん 」
声が枯れるまで 、ずぅっと叫んだ 。
でも 、何度叫んでも父親は戻ってこない 。
「 ねぇねぇおかーさん 、
おねーちゃんどうしたの ? 」
「 おとーさんも 、どうしたの ? 」
妹の炎が 、ぽかんとした声で母親に問う 。
「 ごめんね炎 … ごめんねぇ … 」
「 何で謝るの ? どうしたの ? 」
母が 、必死に炎の目を隠した 。
当たり前だ 、7歳に見せられる光景じゃない 。
「 目覚ましてよ … お父さん … 」
私が12の夜 、父は旅立った 。
何故 、罪も無い善良な人間達が 、
化け物達に殺されなくてはいけないのだろうか ?
私は 、悔しくて 、悔しくて仕方がなかった 。
だから … だから私は 、
“ 正義のヒーロー ” になりたいって思ったんだ 。
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