テラーノベル
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「なんか俺に用でもあんの?」
「あ、いや、、その〜、、、、」
ぅぅ、、見すぎてこっち来ちゃってたよ、、どうしようかな、、、、
そ、そうだ!とりあえず、、、
「名前なんて言うの?」
「は?」
(バカか、私は!!!!!)
いやでも、、名前知らないし、、、って違う!!急に名前を聞いてどうするのさ!!!!
でも、意外にもその子は答えてくれた。
「春川、、、。あのさ、お前が誰だか知らなねぇけど、こっち見るのやめてくんね?」
「あ!いや違くて!!正確には、、春川くんのおべんとうを見てただけで、、、、」
「、、おべんとう?」
不思議そうな顔で、こちらを見てくる。
「そうです!!、、、私のおべんとうと違って美味しそうだなって、、、、思いまして、、」
思わず敬語になってしまったものの、何とか必死に弁解すると
「ふーん、、変なやつ。まあいいや、お前に興味無いし。気が散るから見るのやめろよ?」
そう言い残して、足早に、教室を出ていってしまった。
(やらかしたッッ!!!!)
「気をつけてよ〜?あ〜怖かったな〜」
隣でサナがそう呟く。
にしても、確かに、凄い仏頂面だった。
思わずヒッと喉から引きつった声が出そうになってしまった。
それから、昼休みが終わり、5時間目が始まろうとしていた。
「よし!授業を始めるよ!!」
甲高い、女性の先生の声が教室に響く。
「はぁ、、春川は居ないのね。またサボりかぁ、、、。」
あの子、授業サボるんだ。
そういえば、女の子の集団も、そう言っていたのが聞こえていたな。
はて、どこへ行ったのだろうか。
さすがに帰ったなんてことは、ないだろう。
「気を取り直して、教科書開いて〜!!」
私は、授業にあまり集中出来なかった。
なんでだろう。凄く気になるのだ。
顔は凄く怖かったが、顔立ちが非常に整っていた。
(、、、顔面国宝!?)
サラッとした、柑子色の綺麗な髪で、光が当たると、海のような青色がうつる。
瞳は、真っ直ぐで、でもどこか、奥に優しさがあるような紅色の目。
身長は、低い方ではあるものの、かっこよかった。
「じゃあ、次は、シホ!そこ読んで!」
わわ!!!!考え事してたら、当てられちゃった!!!!!
─今度見かけたら、、、また、、話してみたい、、な、、、、
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