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最近こっち(短編集)にしかいないですね
許してくだたい🥺(((
mb「おはようございます、ぺいんと先生」
pn「おはようございます…………」
俺はぺいんと。
医者をやっている。
mb「寝不足ですか?」
pn「昨日、少し残業しすぎたみたいで」
mb「休まなくて大丈夫ですか?」
pn「あー………ちょっとらっだぁさんがね……………」
mb「らっだぁくんですか?毎日大変ですね、先生も」
pn「あはは、そうですね…………」
出勤したばかりの時は眠気が残っていた。
しかし、看護師さんと別れて病棟を歩き始めると眠気ごと吹き飛んだ。
mb「おはようございますー」
pn「おはようございます」
mb「あ、らっだぁくんのことなんですが……………」
pn「また何かしましたか?あの子」
mb「ああ、はい。実はまたぺいんと先生じゃなきゃって聞いてくれなくて」
pn「またですか…………すみません、ありがとうございます」
mb「懐かれている証拠なので羨ましい限りですけどね」
羨ましいと言うくらいなら今すぐ代わってほしい。
看護師さんにも他の先生にも懐かないと噂の彼は何故か俺にはすぐに懐いた。
と言ってもほとんどからかい相手みたいな感じで、いつもちょっかいを掛けられる。
慣れたことだから嫌な気持ちもないけど足が重くなったようだった。
pn「らっだぁく〜ん…………?」
病室の扉をそっと開くとらっだぁくんは窓の外を眺めていた。
顔は良いんだよな…………と下心丸出しのことを考えていると目があった。
途端に顔が明るくなり病室内に呼ばれた。
rd「おはよう、ぺんちゃん」
ぺんちゃんとは俺の愛称のこと。
らっだぁが勝手につけた。
pn「おはよう。調子はどう?」
rd「全然へーき。ね、ぺんちゃんとどっか行きたい!」
こんな風に大人をからかってくる。
遊び相手にしかみえてないだろーなぁ、俺のこと。
pn「まだ治りきってないからダメだよー…………ご飯、ちゃんと食べた?」
rd「……………食べたし」
pn「看護師さんからは言うこと聞かないって聞いたけど?」
rd「ぺんちゃんがあーんしてくれるなら別だもーん」
pn「しないってば。ちゃんと食べないとどこにも行けないよ」
rd「じゃあ俺の病気が治ったら結婚するって約束してよ」
pn「なんでそうなるかなぁ……………」
rd「そうじゃなきゃ俺、治療も受けないもんね」
pn「はぁ……………あのさ。正直な話、君が死ぬとか生きるとか俺には関係ないの。だから、」
rd「君じゃないでしょ?前にも言ったじゃん」
pn「気にするとこ違うって!」
rd「じゃあ俺の生死なんてどうでもいいっていう事実聞いて絶望してほしいの?変な癖持ってんね」
pn「別にそういうんじゃないけどさ……………。あと別に癖じゃないから!」
rd「そーなのー?ほんとは興奮してたりして」
pn「なわけないって……………」
らっだぁに絡まれながら仕事を進めていると扉がガラッと開いた。
mb「先生!よかった、ここにいた……………」
pn「どうかしましたか?」
mb「急患です!早く行きましょう!」
pn「あ、はい!」
看護師さんに連れられて急患という人の元へ向かった。
患者さんの対応を終えて病室に戻ると、らっだぁくんは眠ってしまったようだった。
pn「あれ、寝ちゃったのか………………」
残りの仕事を片付けつつ、らっだぁくんの様子を伺った。
pn「ほんと顔はいいんだよなぁ…………………」
ぽつ、と独り言が溢れ始めた。
pn「もうちょっと他の人にも懐いてくれたらいいのに。いい子だと思うんだけどなー……………」
rd「ほんと?嬉しーこと言ってくれんね」
pn「うわっっっ!!?なんだ、起きてたの?……………っていつから!?」
rd「んー?『寝ちゃったのか…………』ってあたりから」
pn「最初からじゃん!!もー、はず……………」
rd「ぺんちゃん顔赤ーい。俺は嬉しかったけどなー?w」
pn「俺は恥ずかしかったんだって……………」
仕事を終えてそそくさと病室を出ようとしたら引き止められた。
rd「もう行っちゃうの?」
pn「まだ仕事が残ってるんだってば」
rd「俺の相手も仕事の一環じゃないの?」
pn「それよりも先に終わらせなきゃダメなの。てからっだぁくん、もう18だよね?」
rd「え、俺の年齢覚えててくれたの?もう結婚しない?」
pn「だからなんで…………?とにかく、もうちょっと大人になりな」
rd「…………………………わかった、」
明らかにしゅんとした顔を見せたらっだぁくんには申し訳なかったが、すぐに病室を出た。
仕事中、ちょくちょくらっだぁくんのことが気がかりになった。
mb「先生」
pn「はい、何ですか……………あ、らっだぁさんですか?」
mb「へ?………あ、いえ、違います。ここの患者さんなんですが……………」
pn「えあ、そうですか……………」
仕事から手が離せなくなって数時間。
らっだぁくんがまた何かしでかすんじゃないかと思っていた。
しかし、看護師さんからも先生からも特になにも言われなかった。
珍しいなと思いつつ仕事に向き直った。
pn「らっだぁくん、入っていいかな?」
rd「どうぞ」
pn「ご飯食べた?体調の変化とかないかな?」
rd「ちゃんと食べました。食欲も体調も特に変わりありません。」
今朝、様子を見に来た時よりもなんだか大人びていて不思議な感覚だった。
言葉遣いも丁寧だし俺のことだって「先生」と呼んでいる。
俺の言葉の影響かと思い、少し安心したが、それと同時に心に距離ができたみたいだった。
pn「うん、特に何もないね。もし明日も体調に変化がなければ外出とかできるはずだよ」
rd「………………海」
pn「へ?も、もう一回言ってくれる?」
rd「海、行きたいです。見てみたい、」
pn「………………わかった。先生の方から掛け合ってみるよ」
rd「ありがとうございます。あ、それから、売店行ってもいいですか?」
pn「ああ、下の?うん、いいよ。一緒に行きたい人とかいる?海」
rd「あー、えっと……………なるせ、先生。ぺいんと先生は来ないとダメでしょ?」
pn「え、うん、そうなる。多分」
rd「途中まで一緒に行っていいですか?」
pn「うん、いいよ」
らっだぁくんが立ち上がって隣に並ぶと、俺の身長を越していることに驚いた。
pn「らっだぁくん、背高いね……………」
rd「そうですか?こんなもんだと思いますけど、」
pn「へぇ、そうなんだ……………」
軽く世間話をしながら歩いているといつの間にか売店についた。
途中で別れようと思っていたのにすっかり忘れていた。
pn「何買うの?」
rd「先生、どっち派ですか?」
そう言って両手に持ったのはきのこの山とたけのこの里。
きのこたけのこ戦争と称されるほど激しい争いがこんなところでも起こっているとは思わなかった。
pn「たけのこかな」
rd「気が合いますね。俺もたけのこです」
pn「なんか意外かも」
rd「そうですか?」
結局、きのこの山とたけのこの里の両方を買った。
他にもいくつかのお菓子を買ってらっだぁくんと別れた。
pn「あの、mbさん」
mb「はい!何ですか?」
pn「らっだぁさんが外出を希望していまして…………」
mb「わかりました。詳細をお伺いしてもよろしいですか?」
明日のことについて話し合った結果、許可を貰えた。
もちろん万が一に備えて俺はついて行くことになった。
と言ってもそれは表向きの理由で、実際は「たまには休んでください」と言い渡された。
それから俺はなるせくんのところに行った。
実はなるせくんとは同期で仲良くしてもらってる。
pn「なるせ先生」
nr「おー、ぺんちゃん。なんか用?」
pn「ちょ、病院で呼ばないでって…………」
nr「んあ?あーごめん。んで、何?」
pn「明日なんだけど、らっだぁくんが海に行くのね。それに一緒に来てくんない?」
nr「明日ねー……………ん、いーよ」
pn「ほんと?ありがと!じゃあまた明日!」
らっだぁくんにこれまでの出来事を報告すると嬉しそうだった。
その日は早めに帰らせてもらい、明日に備えて早く寝た。
rd「すご、海だ………………」
nr「らっだぁ、早く行くよー!」
rd「なるせ待てって!w」
楽しそうにはしゃいでいる2人を眺めていた。
後から聞いた話だけど、らっだぁくんとなるせくんは病院1の仲良しらしい。
まるで同い年の友達のようだった。2人とも呼び捨てだし。
nr「ぺんちゃーん」
pn「ん!なに!?」
nr「ぺんちゃんも一緒に遊ぼーぜ!」
pn「いーよ、俺はw」
なるせくんに引っ張られて海に連れ出された。
「やめてよー」と笑っていると水をかけられた。
pn「わっ、しょっぱ!!」
nr「隙ありーw」
pn「なるせくんやったなー!?w」
rd「ねえ俺置いてけぼりなんだけどー?」
久しぶりにたくさんはしゃいだ後は、らっだぁくんが買っていたお菓子を3人で食べた。
nr「めっちゃ遊んだー!」
pn「もうびちゃびちゃだよ…………w」
rd「ね、なるせ。なるせはどっち派?」
nr「どっちも派ー」
rd「はあー?まあわかるけどさ」
nr「ぺんちゃん…………口にたけのこついてるぜ?w」
pn「ぶふっ…………おい笑わせんなって!w」
nr「でもチョコついてるよ?これマジねw」
pn「ええー?…………どこ?」
nr「ちが、反対だよw」
pn「いやないって……………また冗談?w」
nr「はぁー?ついてるって。取ったげよーか?」
なるせくんが手を伸ばすと、らっだぁくんが俺の口の周りを親指で拭った。
その後、何事もなかったかのようにぺろっと親指を舐めた。
rd「ん、うま」
nr「おいおいおいおい、らっだぁく〜ん??w」
rd「あー?なんだよ」
nr「…………………ちょーーーっと1人で遊んでくるわ」
rd「え、は?おいなるせ、」
pn「行っちゃった………w」
rd「………………俺らも行きます?」
pn「俺はいーや。らっだぁくんはどうするの?」
rd「ぺんちゃ……………先生が行かないなら俺もそうします」
pn「……………別に無理しなくていいよ?俺のせいで頑張ってたんならあれだけどさ」
そう伝えるとらっだぁくんは目を輝かせていた。
rd「ぺんちゃん」
pn「ん?」
rd「呼んだだけ〜。ぺーんちゃん」
pn「はいはい」
rd「ぺんちゃんとなるせって同期なの?」
pn「え?うん……………」
rd「好きな人いる?」
pn「別にいないけど」
rd「そっか。じゃあ俺もなれるかもだね」
また大人をからかうのか、とは思ったがあえて追求してみることにした。
pn「何に?」
rd「ぺんちゃんの好きな人」
その瞬間、視界がひっくり返った。
頬を赤らめたらっだぁくんに押し倒されたと気付くのには、少し時間を要した。
pn「ぇ、らっだぁく」
rd「俺、本気だよ?ぺんちゃんはふざけてると思ってんだろうけど、」
pn「いや、……………思ってるか」
rd「やっぱり。俺さ、俺以外と仲良くしてるぺんちゃん見るの辛いの。正直、ずっと俺だけと仲良くしとけばいいのにって何回も思った。俺だけのものじゃないんだなって取られちゃわないか怖かった」
目の前にいる青年がなんだか愛らしく見えて、頭を撫でた。
rd「だから、俺と付き合ってほしい………………」
俺が体を起こすとらっだぁくんは目の前に座った。
pn「ありがとう、すんごい嬉しい」
rd「一旦、返事聞いてもいい?」
pn「んー…………今はごめん」
rd「そっか。まあ当たり前だよね、」
pn「その代わり!病気治して、退院したら付き合お?」
俺が伝えた言葉を理解し終えると、らっだぁくんは飛んで喜んだ。
rd「え、頑張る!めっちゃ頑張って早く退院するわ!」
pn「まあ、らっだぁくんが覚えてたらだけどね」
rd「忘れるわけないじゃん。ぺんちゃんとの約束だよ?」
なるせくんが戻ってくると、すぐに俺たちの異変に気付いたみたいだった。
nr「らっだぁくぅ〜〜ん??あれあれあれ、もしかして…………?」
rd「うるさー」
nr「どうなったんすか?w」
rd「俺が退院したらOKだってー」
nr「焦らすなぁ、ぺんは!w」
pn「いやいや、別に焦らしてないし!早く退院してほしいしさ?」
nr「優しいな、お前ェ……………」
rd「ぺんちゃん、連絡先交換しよ!」
pn「え〜?まあいいよ?」
nr「俺はもう持ってるけどな、へっ」
pn「そりゃなるせくんは同期だし、らっだぁくんは患者なんだから当たり前でしょw」
rd「これからなるせ以上に話すから大丈夫」
nr「はあ?じゃあ俺の方がもっと話すわー」
pn「ちょちょ、俺を巻き込むなよ!w」
なんか今日めっちゃあげてる…………
と言ってもほとんど書き終えてたやつを終わらせただけなんです()
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