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「やりましたよユウリ君! リグラムを倒しちゃいました! あ、でもでもメイサ先生です! どうなってるんでしょうか、場合によっては助太刀に回らないとですね」

 カノンが慌てた調子で声を張り上げた。しだいにリグラムの爆発による煙は収まり、周囲が確認できるようになる。

 リグラムは人型に戻っており、うつ伏せに倒れていた。だがすぐに両手を突き、ふらふらと立ち上がった。鬼気迫る表情でユウリたちを睨み始める。

「よくも……よくもここまでこの私を虚仮にしてくれたな! 楽には死なせん! 発狂するほどの苦しみを与えた上で殺してやる!」

 凄まじい声で咆哮すると、リグラムはふっと目を閉じた。すぐに「ふん、相打ちか。理屈はわからんが、あの童女も神に匹敵する力を有しているようだな」と、忌々しい口振りで独りごちた。

 リグラムが右手を掲げた。すると|悪竜《ヴァルゴン》の頭部が掌に出現。三つ目の眼が額の位置にあった。魔竜レヴィアである。

 だが先ほどの禍々しい雰囲気は感じられず、弱っているようにユウリには思えた。

 するとリグラムは右手を口元にやり、小さく口を動かし始めた。手の上のレヴィアに何事かを呟いている様子である。

(させるか!)ユウリは|雷槌《らいつい》をテイクバックした。雷撃を放とうとするが、リグラムは黒い靄に包まれた。

 ユウリ、|雷槌《らいつい》を振るう。雷がリグラムを包む靄へと飛んでいく。

 だが靄は一瞬にして消滅。雷は虚空を通過し消滅する。

 ユウリが驚いていると、ふうっと辺りが暗くなった。

「ふははははは! 矮小なる人の子らよ! どこを見ている! 上を見るが良い!」

 勝ち誇ったような男の声がして、ユウリは顔を上に向けた。黒い模様がどこまでも続いていた。ゆったりと、膨張と収縮を繰り返している。

 次にユウリはずっと向こうへと視線をやった。地平線のあたりには|悪竜《ヴァルゴン》の顔があり、ユウリと反対側を向いていた。

(神蝶エデンと同じ大きさ……だと? 何だよこれ! でたらめすぎる!)

 ユウリは戦慄した。すると超巨大|悪竜《ヴァルゴン》は顔をこちらに向けた。額の間の第三の眼が怪しく光った。

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