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濡れる視線

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濡れる視線

2 - 第2話

♥

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2026年02月22日

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元貴は俺の顔を一瞬だけ見て、息を吐いた。



「…とりあえず、シャワー浴びてきたら」



低くて、抑揚のない声。



俺は、素直に頷くことしか出来なかった。








相変わらず広いバスルームだ。



でも今は、それが余計に孤独を感じさせる。



元貴は、俺のことが本当に好きなのだろうか。



いつからかこんな関係がずっと続いている。



恋人ではない。



セフレっていうのも違う気がする。



ただ、度々身体を重ねるだけの都合の良い関係。



いつまでこんなこと続けるんだろう。



俺も、元貴も。



この胸の穴はどうすれば埋まる?



そんなことを考えながら、シャワーと一緒に零れたものを流した。








タオルを巻いて、洗面所の鏡の前に立つ。



曇りが少し残ってる。



ゆっくり息を吐いて、顔を上げる。



少し、目が赤く腫れている。



なんとも情けない顔だ。




「…こんな顔、元貴に見られたくないな…」




バスルームを出る。



廊下の空気が少し冷たい。



足音が静かに響く。



寝室のドアを開けると、元貴がベッドに腰かけていた。




「若井」




さっきよりも少し甘い声で元貴が呼ぶ。




「来て」




足が重い。



沈黙を掻き消すように雨音が強くなる。



彼の瞳が雨で滲んだ窓へと逸らされる。



それを合図にようやく一歩踏み出す。









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