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「ねぇ」
何か話そうとしている、何を話す気だ、殴ってごめんなさい?
許すわけないだろ、
友達になろう?
無理に決まってる。
じゃーLINE交換?
きもい。
何を話す
何を言う
何を吐く
何をする
はやく、
はやく、
早く話してくれ、
こっちは早く死にたいんだよ
「一緒に死なない?」
は?
何言ってんの?
死ぬんだよ?
まだ君は若いのに
なんで?
俺のせい?
俺が君に傷つけてノリで?
頭おかしいんじゃないの?
理由、理由はなんだ?
「なんで?なんで死にたいの?」
ほらやっぱり理由なんてなかった、ノリで言ってんだ。
人間ってもんは愚かだよ、すぐいじめる、すぐノリに乗る。
だから嫌なんだよ、はぁ、辛…
「だって」
「何」
「そのアリス、私のことだもん」
「え?」
動揺した…俺はアリスが君?でも君は××じゃ、
「だーかーらー!優美はアリスなの!」
「え、でもなんで俺と一緒に死のうとするの?」
「だって、私も死にたいんだもん」
無邪気に笑ったその顔のどこかに悲しんでいる哀れな表情が隠れてあった。
その目にある水を拭き取るよう、ポケットからハンカチを出して頬を拭った。
きっと、気持ち悪い、嫌だ、触るな、なんて思っているのかもしれない。
でも、泣いて欲しくはなかった。
君の綺麗な顔がその水で汚れてしまうのが嫌だった。「ありがとう」
「ほんとに死んでいいの?もっと人生やることあるんじゃない?」
「親に虐待されてんだ」
……?
初めて知った君の人生、生かしてやろうと思った俺が馬鹿だった。
どうしてそんなに笑顔でいられるのだろう。
なんでだ?
どうして?
不思議だ。
君はいつでも笑顔だ、侮辱されても、後悔しても、否定されてもいつでもどこでも笑顔だ。
でも、この時初めて知ったアリスの過去、辛かったんだなと心の中で思う。
「辛かったんだね」
?!何言ってんだ、なんで言った、心の中に閉ざしておけばよかったのに。