王翼たちが外出の禁止令を出された、実にたった1週間後のことである。【ゴッドランド】がジヲパル様の城を襲撃した。
ジノウェ「最近のゴッドランドの活動が活発化し過ぎている。一体なにあったというのだ。」
クラール「まったく掴めない奴らだ。調査で何か分かったことはないのかい?」
ドゼファン「1ミリも。呪いはまだ作られていない様だけど。正直言って時間の問題かもしれないよ。本当にcrazyだ。」
ジヲパル「そんなことより俺の心配してくんないかな?」
珍しくシオシオとしたジヲパル様が、か細い声を上げた。
ガザード「お前は心配しなくとも、勝手に復活するだろう。」
カリグト「まあ、メンタルはまさに鋼だからね。」
ジヲパル「おいおい、俺だってショック受けてんだぜ?、、、城の装飾にいくら掛けたと思ってやがる。」ボソッ
シオーナ「やっぱ金銭の事しか頭にないのな。」
ファシスト「こらこら、失礼な事を言ってはいけませんよ。思ってても心の中に留めなさいな。」
ジヲパル「それ、おめーも同じこと思ってるっていう認識で合ってるか?」
ザバナ「話が逸れてってるぞ。問題は、ゴッドランドをどーやって抑え込むか。だろ?」
クラール「そうだね。私たちは呪いを受ける可能性があるから、容易には動けないし、、、」
ショファンナ「ぐ、軍を動かすっていうのは、、、」
シオーナ「多分ダメだよ。奴らに気づかれるとしか考えられないし、刺激を与えることで最悪、戦争が勃発する可能性がある。」
やはり空気は重い。そりゃ国の存亡に関わっているのだから、仕方がないのであろう。
しかし、奴らを抑える方法か、、、。制圧するなら、やはり軍を動かす必要があるが、そうすると奴らにバレる。何より、この中にスパイが居たとして、軍を動かし、そのままあっちの戦力に。なんてことも考えられる。軍を動かさずに、抑え込む方法。
ん?押さえ込むのはあっちの戦力じゃなくてもいいのでは?
私「あっちを抑え込まなくても、被害さえ抑えて仕舞えば、、、」ボソッ
クラール「マルーシャ?」
あ、しまった声に出ていたか!
私「え、えっと!相手の戦力を削らなくても、こっちの被害を抑える。ぼ、防壁か何かあったら良いのにと思いまして。」
シオーナ「それだ!」
私「へ?」
ザバナ「なるほど、防壁。結界魔法で国そのものを囲って仕舞えば、こっちのもんってわけだ。」
ファシスト「さらに、お互いの管轄の地域に結界を張れば、たとえスパイでも結界を張らないわけにはいかない。」
ドゼファン「まさにamazingな考えだ!すぐに実行するべきだろう!」
その後はめちゃめちゃ早かった。計画を本格的に立て、結界を担当する場所を決め、広範囲の結界を何重にも張る。大変な作業のはずなのに、終わるのに1ヶ月も掛からなかった。やはり真面目に仕事していれば、なかなかに優秀らしい。
ショファンナ「なんとか終わりましたね。」
ザバナ「なーんか呆気なかったぜ。」
ジノウェ「それはそうと、今回はマルーシャ姫のお手柄だったな。」
ファシスト「本当にありがとう。おかげでなんとかなりそうだわ。」ニコッ
私「い、いえいえ!お役に立てて嬉しいかぎりです!」
我がオタク人生に悔いはなし!今なら安らかに逝けそ、、、。
ガザード「その柔らかな頭、うちの連中にも分けてほしいわい。」
カリグト「私の博識でも貸してやろうか?」
ガザード「自分で言うか?普通。」
少し和やかな雰囲気になった。しばらくは何事もなく過ごせそうでよかった。
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