テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
桃視点
「後天性色覚異常」
おれは高校2年生の時から色の判別が出来ない。
医者には日常生活の過剰なストレスによる心因性視覚障害と診断された。
学校を休んでみたり、投薬したりしたが一向におれの視界に色が戻ることはなく、社会人である現在までおれの視界は白黒のままだ。
なんといっても辛いのが後天的のため、今まで分かった色彩が急に見えなくなった事。
食べ物の彩りも空の深さも白黒ではなにも伝わらない。
いつか色が視界に戻る日を願いながら、俺は日々を過ごしていた。
…パチッ
今日の視界も白黒、か
どうせ白黒であることはわかっているのに、心の何処かで朝目が覚めたら視界が戻っていることを期待してしまっている。
色が見えなくなって早数年。
毎日毎日願い、治療もしたのに戻らなかった視界はきっともう正常に働いていないのであろう。
ただ、せめてもう一度、世界の鮮やかな色彩をこの目に焼き付けたい。
これが最近の俺のたった一つの願い。
まだ20代前半の若者にこんな切ないことを思わせるなんて、神様はきっと意地悪だ。
心の隅で神に悪態をつきながら出勤の準備をする。
さて、今日も働きますか
そうひとりごち、おれは家を出るのだった
カタカタカタカタ
ふぅ、一旦休憩するか…
始業時間に合わせてパソコンを開いたはずが、時刻はすでに12時を回っている。
その間一切休憩を取らず、作業していたのだろうか。
ズキッ
痛っ……
最近、頭痛がひどい。目眩もある。きちんと睡眠をとっているはずなのにどうしてだろう。
目のこともあるし、一応病院に行こうか…?
▷早退し、病院へ行く
頭痛薬を飲み、仕事を続ける
少し心配なので、早退して病院へ行くことにした。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!