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面々と話すとき、今のままでは一体どの面と話しているのかわからない。そこで名前をつけることにした。勇敢な面をトム、学者っぽい面をカーン、哲学点な面をスペード、楽天的な面をシンドバッドと付け始めたが、乗組員の名前だけではとても足りない。地球管制官チームの名前……保守的な面をカレン、否定的な面をユージン、弱気な面を直子、感情的な面を……と付けていってもとても間に合わない。幼馴染みの名前、中学高校時代の友達の名前、大学時代の友達の名前、同僚の名前、近所だった人の名前、犬の名前、小鳥の名前、金魚の名前……
困ったことに、面は立場的にも成立した。息子の面、孫の面、兄の面、叔父の面、飼い主の面、日本人の面、アジア人の面、地球人の面、アポロン人の面……
さらに、宇宙飛行士面にも物理学博士面にも共通する点を結ぶと「決められたことをきちんとやる」という別な面取りが浮かびあがる。おお、これではキリがない。