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ー空から落ちてきたのは、信長 様!? ー戦国武将達が、うちの神社に、逆 タイムスリップしてきた件ー

ー空から落ちてきたのは、信長 様!? ー戦国武将達が、うちの神社に、逆 タイムスリップしてきた件ー

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第4話 ~悪霊 達が、近所迷惑に、なりかねませんので… ~未羽菜、見かねて、悪霊を、「封印」する~

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2022年02月22日

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ー…ギラリ………!


ー朝日を受けて、キラリと光る、剣の、切っ先がーー、

………お互いの方を、真っ直ぐに、指し示している。


…………「朝日 神社」

ーその、狭くて長い、階段を………、

ー死に物狂いで、上りきった、私が、見たのはーー、

『ー………勝負しよーぜー、秀吉 殿!』

ーいかにも、悪霊に居そうな、武士の格好をした、二人の男性がーー、

…………互いに、向かい合い、剣を、構えている…………、

ーそんな、世にも不思議な、光景だった。


『ー………上等であります、家康 殿。

………信長様の、側近である、この秀吉ーー、

御相手 (おあいて)を、致しましょう。』

『家康 殿』

『秀吉』

ーと、呼ばれていた、彼らの、言葉に………、

(ー徳川 家康さんと、明智 光秀さんが………、

……………悪霊化でも、したのかな…………………?)

ー私は、余りの光景に、その場から、動けないままーー、

…………呆然と、彼らの方を、観察する。


二人の顔は、兜 (かぶと) に隠れて、全然、見えない。

ーけれど………、

その佇まいは………、

前に、何処かの、戦国 ドラマで見た、武士、そのもので………………………。


(ーやっぱり………、

ー何処かの武士の、怨霊、だよね……………。)

………彼らの様子を、そこから見ながら、私は、そう確信して………、

ーそっと、ため息を吐いた。


………戦国 時代の武士が、怨霊や、悪霊となって、私の前に、現れるーー。

………これは、私にとっては、別に、驚くことじゃない。

ー彼らを見付け次第、直ぐに………、

………その魂を、

「消滅」

………ーそうさせれば、良いだけなのだから…………………。


ーだけど…………、

………今回の、霊達の場合は…………、

全然、簡単じゃないし、普通じゃない……………!

(ーいきなり、稽古みたいなのを、始められたら…………、)

ーもし、今、彼らに、話し掛けたら………、

………逆に、私が、攻撃されるかも、しれないし……………、

ー悪霊達を、消滅させるお札を、投げ付ける、そのタイミングも…………、

…………絶対に、分からないしいいいいい……………っ…………!!


ーおまけに…………。

ー私は、ちらり…、

………と、二人の悪霊達の、奥にある、神社の本殿に、目をやる。

「ーぐー……!」

ーぐーすか、ぐーすか…………!

ーその石段では、お爺ちゃんが………、

ーこの神社の、神主である筈の、彼がー

大きなイビキを立てて、眠り込んでいる。


(ーちょっとおおおっ、お爺ちゃーん!)

………どうして、こんな、肝心の時に………、

ー余裕な顔で、寝ているのよおおおおおお…………っ……………!?

ーそれに、どうして、此処に、二人の悪霊が居ることに、気付いていないのおおおおおおおお……………っ…………!!!?

ー私は、そんなお爺ちゃんに、心の中で、金切り声で、突っ込みを入れる。


ーカキーン!

『ー私も、混ぜてくださいませぬか…、

光秀殿、家康殿……!』

ーーその時………、

…………剣を構えた、二人の間にーー、

……………もう1人の、武士の怨霊ー

(ー悪霊の、可能性も、あるけれど………)

ー…が、勢い良く、割り込んできた。

『ーおお、光秀殿……!』

『ー貴殿も、この場所に、落下されたのか…………!』

(ーま、又、1人………、

ー悪霊が、増えた………っ…………!?)

………しかもーー、

何故か、

『光秀殿』

ーって、呼ばれているような、気がするんだけど………………!?

ー私の頭は、もう、パニック状態。

ー………けれど、それでも、平静を、保ってー、

…………事の成り行きを、見守った。

『ー私達だけでは、有りませんよ……、

この場所に、落ちられたのは……………。』

ー光秀、と、呼ばれたその人はーー、

くるりと、後ろの方を、振り返る。

『ー御屋形船様

(おやかたさま)!?』

『ー信長 様も、此処へ……………!?』

ー家康さん、秀吉さんの、怨霊が、目を見開いて、大声で、叫んだ。

(ーっ、

………信長…………?)

ー私は、目を丸くし、身を乗り出そうとした。

ーーその瞬間ーー、

『ー何者だ!?』

ーギラリ!

ー家康さんが、

ー私ー

ー………ではなく、参拝者の一人に、刀を向けた。

その女の人は、運悪く、

「朝日 神社」

ーに、参拝に、やって来てしまったらしい。

「ーき………、

…ーきゃあああっ…………!!」

ー参拝者の、その、女の人にもーー、

………その刀は、見えているらしい。

ー彼女は、悲鳴を上げて、階段から、落ち始める。

「ーっ、危ないっ…!」

ー私は、彼女の身体をーー、

………危機一髪、小さな身体で、受け止める。

「………大丈夫ですか………っ…………!?」

ー私は、大声で、呼び掛けながらーー、

彼女の顔を、覗き込む。

…………女の人は、気を失い、ぐったりとしていた。


(ー………このままじゃ………、

ーこの人達のせいで、近所の人達に、大迷惑が、掛かってしまう…………っ…………!!)

ー彼女を、神社の門前に、座らせた、私は………、

ー4人の、悪霊達に、向き直りーー、

「………貴殿 (あなた) 方を

ー………一端、封印させて、頂きます……………!」

………恐怖で、震える声を、抑えてーー、

………きっぱりと、言い放ちー、

『ーーはあっ!?』

ー彼らの刀が、私の身体を、刺すのよりも、早く…………、

「ー南無阿弥陀仏、御仏よ………、

ー悪霊を、封印したまえ…!」

両手をかざし、呪文を唱える。


………ぱああああっ………………!!

ー直ぐに、目映い光が、4人の悪霊達を、包み込む。

『ーぐっ、身体が………!』

ーー悪霊達が、その封印の、輪の中に、次々と、取り込まれていく………………。

ーそれを、見た後………、

「お爺ちゃん、お願いっ、起きて…!

ー……早く、起きてってば………っ………!!」

………私は、休む間もなくーー、

…神社の本殿に居る、お爺ちゃんの元に、駆け寄ったのだった…………………。

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