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途中でモブに痴漢される
最後でハイテンションのお目汚しあり
最初はあほえろ?
朝起きたら生まれたままの姿で、隣には同じく何も纏っていない同僚がいて。
昨日のことも何一つ思い出せないが腰だけが痛くて、あっ、これもしかしてと頭に浮かんだけどすぐにそれをぶんぶんと振って捨てた。
「……叶さーん…」
とりあえず隣の人を起こそうか、と思ってゆさゆさと揺する。相変わらず唇を奪いたいほどに綺麗な寝顔をしていたが、今はそんな事ができるほど余裕がある訳ではない。
「……?あきな?」
「おはよう、叶さん………」
「明那、なんで裸なの?」
「叶さんも…」
だらだらと変な汗をかく。顔から血の気が引いて青くなっていくような気がした。
自分の姿を確認したあと、叶さんは全てを悟ったように、そして全てを諦めたような天使の顔を浮かべて言った。
「…僕、明那とヤった?」
「うわああああ!!!まだ決まった訳じゃないから……いたっ!!」
「腰?ああ、やっぱり………」
「違う!違う違う!腰じゃないから!」
ド直球な言葉に焦りながら、俺はぶんぶんと頭を縦に振る。
バランスを崩してベットから落ちた。思ったよりも大きな音がして頭を打ってしまった。
大丈夫か、とベットから顔を覗かせてくる叶さんにうんと返した後、それを見つけてしまった。
「………っすぅー……」
「………わぉ」
大量の、使用済みのゴムを。
─────
肌寒い風を浴びながら、あまり日の出ていない商店街を歩く。
ずきりと腰が痛んだが、まあ我慢した。
ほとんど確定演出のあれを見つけた後、俺たちは1度チェックインをしてホテルから出て。
「…明那、ごめんね?」
「大丈夫…なんも覚えてない」
「あと、僕が抱かれたのかも知れないし…」
「腰痛い…から、多分俺…確定」
気遣ってくれるのは嬉しいし、叶さんはいつも通り優しい。
良かった、キャラのままでヤり終わったらぽいとか言う事しなくて本当に良かった。
「仕事とか、どうしよっか」
「続けるよ」
「うん、だけど、僕に顔会わせたくないとかない?」
「……」
確かに気まずい、けど、叶さんの事が嫌いになった訳じゃないから。
多分、また時間が解決してくれる。時間さえ経てばちゃんといつも通りに…なるとは思ってる。
「ないよ。全然ない」
だからいつも通りに、と俺は笑った。
叶さんは何処か、悲しそうな顔をしていた。
────
「っはぁ……疲れた」
ようやく帰って来れた駅に妙な安心感を覚えながら、俺は改札から帰るために駅の中へ入る。
満員電車の中、迷惑にならないよう後ろにかけた鞄を前に回して持つ。
服の中に何かが、入ってきた気がした。
「………ぇ?」
自分と近い体温で、服の中に入ってきたそれが乳首を摘まむ。咄嗟に口を塞いで声が漏れないようにして。
もしかして、痴漢?俺、男だけど…。
背中で密着している人間の生暖かい荒い息が聞こえてきた。痴漢だ、これ、痴漢。
「んっ……ぅふ、」
ぐりぐりと押し込まれたり摘まれたり、自分で弄ったことのないそこを刺激されて下半身が熱くなっていく。
なんで、なんでこんな気持ち良いんだろう。俺弄ったことなんてないし、触ったことすらも………。
「ひ、っ」
うなじに舌を這われる。水音が妙に大きく聞こえた。こんなに密着して、音も立ててるのに、なんでみんな気づかないの。
いや、気がついても俺、何て言えば良いのか。
その時の事だった。急に手が離されて、痴漢をした人が俺の体から離れる。ちらりと後ろを見れば、そこにはしー、っと口に指を当てている叶さんが心配しないでとでも言うように笑っていた。
なんで同じ駅で、同じ電車に乗っているのかはともかく解放された安心で一気に楽になっていく。
次の駅で降りて、痴漢は車掌の人に引き渡された。
「災難だったね、明那。大丈夫?」
「大丈夫…。ちょっと、気持ち悪かった」
「そう。…ねぇ、ちょっと僕の家寄っていかない?」
叶さんは笑ってそう言った。なんで、と聞いてみても誤魔化して、まあ叶さんだから良いかと着いていくことにした。
シャワーも借りたいし。
「うん、行く!」
「ふふっ、明那可愛いね~」
「うん、俺可愛いよ!」
俺は叶さんに連れられ家へと向かった。
(……せっかくやったのに。なんでこうも邪魔が入るかな…)
─────
部屋に入って、上着やらを脱いでいるところで、叶さんが何故かがちゃりと部屋の鍵を閉めていた。
どうしたんだろう、と叶さんを見た。なんでないよとでも言うように彼はにこにこと笑っていた。
「ねぇ明那、僕の事好き?」
「えっ?うん、好き!叶さん大好き!」
「……そうじゃないよ」
ぐっと後頭部を掴まれて、何か柔らかいものが唇に当たった。すぐ目の前には叶さんがいて、あっ、やっぱりこの人まつげ長いななんて考えていた。
「こんな事されても、いやじゃない?」
「うん…?…叶さんになら……」
キスなんて友達同士でもするだろう、あまり照れる事ではない。
叶さんは何を聞いてるんだろう。何が聞きたいんだろう。
「そんなことより、俺シャワー浴びたくて」
「……」
「か、なえさん?」
何を考えているかわからない。無表情の叶さんがじりじりとこちらに近付いてきて、またキスをした。
帰国子女なのか、誰かしらに甘えたい日とか……?
すぐ離れるかと思ったらなかなか離れなくて、息が続かない。緩んでしまった口元に舌が侵入して、上顎を舐めたり舌を絡めたりと口内を暴れ回った。
「っは………ぁ、」
「目、トロンってしちゃって可愛い…」
「か、なえさん……?なに…」
離されてようやく呼吸ができる。力の入らなくなった身体が叶さんにもたれかかって。
「ねぇ明那、僕たち、もう一回交わったんだよね?」
「ぇ……?」
「なら、もう何回もしても変わらないよね」
その時、下半身に叶さんの手が触れる。急な刺激にびくりと身体を震わせた。
ズボンの上からゆっくりと撫でられて、そんな僅かな刺激だけでも俺のそこは勃起した。
「駄目だよ、男に触られて簡単に大きくなっちゃうのは」
「っ、叶さぁ……、ん、ッ!」
「もっと、ちゃんと抵抗して?」
抵抗はしている。手や腕に力が入らなくて、叶さんの白い手の上に自身の手を乗せるだけで、抵抗どころか後押ししているようになっているけど。
「ん、ぁ、……ー~~ッ!!」
チャックを降ろされ、熱を持ったそこが露わになって。敏感になっていた身体は叶さんの直接の刺激によって呆気なくイッた。
「立ったままじゃ苦しい?ベット行こうか」
「やっ、まっ……おれ、」
「…キスされてもいやじゃないんでしょ?淫乱なあきなくん」
横抱きにされ、ふらつく身体が落ちないように叶さんに抱きつく。ちゅ、と額にキスをされて、そのまま寝室へと連れていかれた。
蝶よ花よと優しく、ベットに落とされる。
覆い被さってきた叶さんの目は雄の目をしていた。あ、これもう逃げられないやつだと悟って。
「ね、優しくするからさ」
そんなことを言いつつも、逃がそうとはしていないのはよくわかる。
上着を顔の上まで上げられて、そのままそれで腕も拘束された。シャツの上からゆっくりと、俺の胸に手を置く。
「たってるね、ここも」
「ふ、ぅ……ん、ぁ……」
「直接触られるのと、こうやってスリスリされるのどっちが好き?」
耳元で低い声が囁かれる。すり、すり、とシャツの上から俺の乳首を撫でて、その度にもどかしさで早く触って欲しいと思ってしまう。
「ちょ、くせつさわって、」
「良いの?僕、もう我慢できないけど」
「だめ、って言っても…やるくせにっ、」
「明那はやっぱり、素直で可愛いね」
シャツを捲り、火照った素肌に直接手が触れる。つー、と指が俺の肌を沿って上に上がって、触って欲しい所まで届いた。
くり、くりゅ。二本指で挟んでそこを刺激される。やばい、頭おかしくなりそう。
「んっ、ぁ、やぁっ……」
「声、漏れてる。きもちいい?」
「し、下も触ってっ………?」
「下って、どっち?」
耳元から口が離れ、俺の顔をじっと見つめる叶さん。
なんとなく言いたいことがわかった気がする、羞恥心に駆られながらも俺は言った。
「…う、しろ。入り口……」
「そこは出口だよ?」
「叶さん、いじわるしないで…?」
腹の奥に熱が溜まっていくのがわかる。
もっと暴いて、もっと晒して。もっと乱暴にしてほしい。
じわじわと頭の中に蘇る一昨日の記憶が、俺を更に興奮させていた、のかも知れない。
「わかった、ズボン脱がすね」
腰を浮かせて、ズボンを脱がしやすくした。
もう理性なんてどうだって良い。早く、気持ちよくなりたい。
カウパーがだらだらと溢れて後孔へ滴り、潤滑剤の役割を持って叶さんの指が入る。
やっぱり、昨日は俺が受け側だったようで。意外にもすんなりと入った指が俺を気遣いながら奥へ進めてくる。
「きもちい?」
「気持ちいいっ…から、っもっと……!」
「良かった。確か、この辺だったよね」
内壁を刺激するだけでも快感を得られたが、叶さんの細い指がとある一点を刺激する。
脳にビリビリとした快感が届いて、無意識に指を締め付けながら絶頂を迎えた。
聞いたことある。聞いたことくらいはある。男にしかなくて、射精以上の快感を得られるところがあるって。
「んぅ゛っ!?ぁっ、い゛~~~ッ!!♡♡」
「本当に可愛いなぁ、明那は…。ねぇ、そろそろ良いよね?僕、もう限界なんだけど」
「いい゛っ!!か゛ら゛っ、早く、ちょうだいっ……♡♡」
もっと、もっと、気持ちよくなりたい。
上着の拘束はもうとっくに解けているのに、叶さんの手を振り払う訳でもなくただ両手を伸ばして新たな快感を待ちわびた。
ぺろり、と舌なめずりをした叶さんが前髪をかき上げる。いつもは可愛いとすら思ってるのに、雄の目をしている叶さんを見て、胸が大きく高鳴った気がした。
──────
もうやだ疲れた
前戯(シチュエーション)に1500くらい
行為(えっっっっっっっ)に2400くらい?
もうすぐキリが良いので適当に何か
─────
「あ、きな。
好き。好きだよ」
「俺も叶さん好きぃ~」
だから、
こんな形で
やりたくなかったんだけど。
仕方ないよね、
今だけしか
できないかも知れないんだから。
「あきな、いれるよ?
いやだったら抵抗してね?」
「いやじゃないよ、
叶さんのこと好きだもん~」
お酒で酔っているせいか
呂律なんて回ってない。
痛くても言えるかな、これ。
いや、でもちゃんと
慣らしたし大丈夫。
で、せっかく一線越えたのに
「……かかかか叶さんが
なんでここに!?
あ、寝顔可愛い。キスしちゃお」
なんで全部忘れてるんだよ…!!
・・・tekina.