悲しくなるくらい納得いっていないのですが、さすがに終わらせないと、次の書きたいものが気持ちよく書けないので、終わらせます
納得いかないものはもういくら考えても納得しないのだと判断した😇
──── グクの腕の中、ジミンが泣き疲れてしゃくり上げるだけになってきた頃
🐰「分かった。」
グクがぽつりと一言、そう呟いた。
🐣「、、ぐが?、、泣」
身体をそっと離されて、目を合わせられる。泣きすぎて顔が浮腫んでパンパンなのが自分でも分かって、恥ずかしくて顔がかーっと熱くなった。
そんな僕に、グクが優しく笑って、指でそっと目尻に溜まった涙を拭ってくれる。
さっきまでの冷たい鋭い目ではなかった。
真剣で、優しくて、強い目だった。
何を言われるのかと、グクの腕に触れて、ちょっと躊躇ってからそっと掴んだ。
🐰「俺、ジミナが大事なんだって今、はっきり分かったよ。待ってて。
ちゃんと行くから。ちゃんと、もう1回真面目に向き合うから。もう少しだけ待ってて。」
え、向き合うって、、?
🐣「、まだ、、会ってくれる、の、?泣」
そうだよ、と頷いてくれた。
嬉しくて、信じられなくて、胸が震える。
🐰「必ずもう一度話に行く。だから今は何も言えないのを許して。待ってる間、こんな酷いことをし続けた俺に愛想尽きたら、捨ててくれて構わないから。
でも、どうなっていても俺は必ず、拒否されていようがいまいが、ジミナのとこにもう1回行く。約束する。だからその時、もう一度だけ会うことを許して欲しい。」
🐣「ぐすっ、、、ぼく、僕はっ、、最初っから、最初っから、、、もうずっと待ってるんだああ、、グクに会いたいって、ずっと、、ひグッ泣待ってる、、グクが来てくれるならいくらだって待ってる、待ってるからっ、うわああああん泣」
また盛大に泣いてしまいながら、ぎゅっと抱きつくと、グクはそれはそれは優しく笑って受け止めてくれた。かわいいねって頭を撫でてくれた。
🐰「ありがと。でも、今の言葉は聞こえなかった事にしておく。ジミナを縛り付けたくないから。
いつでも捨てていいから。」
捨てる?捨てられそうだったのは僕の方じゃないか。
僕がグクを捨てるわけないじゃないか。
🐣「ひぐっ、、、ね、、いっしょに、、ねて。」
🐰「え?」
🐣「ぼく、ぐがのこと、信じてるから。
でも、待っているのさみしいから、がまんできるようにぎゅってして、いっしょに寝て」
グクが僕だけを想ってくれる、そんな奇跡のような愛情が欲しい。グクと出会ってから、それが僕の一番で唯一の願いだった。
でも、それをくれるんでしょ?グクはそう言ったよね、僕は待ってていいんだよね?
もちろん、と頷いた彼は、ゆっくりと僕の体を支えながらベッドに寝かすと、自分も傍らに寄り添うように寝転んだ。
そっと腕の中に引き寄せられたかと思うと、大事にしてくれていると理解せざるを得ない優しさで、温かさで、包み込むように抱きしめられる。
僕は嬉しすぎて、幸せすぎて、笑みがこぼれるのを抑えられなかった。
グクの温かい胸に頬を擦りよせた。
彼が自分を受け入れてくれたと、初めてそう信じることが出来た。
🐰「これだけでいいの?痛くしちゃったとことかもっとマッサージしようか?」
囁くように聞いてくるグク。
🐣「ぅぅん、これがいい、。」
それだけ答えて、そぅっと目を閉じて、優しい温かい幸せにどっぷり浸った。
もう独りよがりじゃないと思えて、心は痛くなかった。
好きな人に抱きしめてもらえるって、こんなもに安心するものなんだと、初めて知った。僕には一生手に入らないと諦めていた、確かなぬくもりだった。
🐰「そっか、疲れたよね、
おやすみ、ジミナ。」
🐣「ぅん、、グク、おやすみ、
はやく、、ぼくのとこ来てくれる?」
🐰「うん、すぐにいくよ、じみなにこれ以上辛い思いさせないうちに。」
大好きな人の香りに包まれ、この上ない満たされた気持ちで眠りについた次の日。
心地良さの中でふわりと目覚めた時、僕の横に彼はいなかった。
でも、慌てたのは一瞬。なぜなら、起きたら直ぐに目の着くところに、彼からの手紙が置かれていたから。
“ おはよう、ジミナ。驚かせてごめん。別れる時、離れ難くならないように、余計なこと言ってジミナを苦しませないように今日は先に出るね。
何度も傷つけて本当にごめん。昨日の夜のジミナは、混乱してて、俺の事を許して、受け入れると言ってくれたけれど、俺のこと嫌になることも、もう会いたくないってなること、絶対あると思う。
そうなったら、ジミナを何度も無理やり襲った最低なヤツだって言いふらして、忘れて。待ってて、なんてふざけたこと言ったこと、迷わず無かったことにして忘れて。
この手紙も、ちゃんと捨ててから出るんだよ。お金はもう払ってあるから、気をつけて帰って。自分で気づいてないかもしれないけれど、前より痩せてる、俺のせいかな。
また会える時までどうか、元気でいて。”
🐣「グク、信じるって、、言ってるじゃん、」
そう小さく呟いて、僕は久しぶりに晴れ晴れした気持ちで温かいシャワーを浴び、
グクが綺麗に畳んで置いておいてくれた服を着て身なりを整えると、大事に大事に、その手紙を持ち帰った。
その時、ホテルから出ていく僕を、心配性のグクが遠くから見送って、ほっとした顔を見せていたことは、知る由もないことだった。