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次の瞬間、私の背中に強烈な傷みを感じた。

後ろを見ると、其処には気絶した筈の先代がおきあがっていた。

「邪魔すんなよ。この糞爺。」

骨は折れてないが、ジリジリと背中が傷む。早く仕留めて仕舞おう。釜は私の手の中にある。普段物を使って戦わないため、釜を後ろに放り投げる。今度は自分から攻撃を仕掛けた。後ろで中也が攻撃を受けて血を流している。その姿を横目で見る。蘭堂はまだ「余裕」だった。

私は先代に裏回し蹴りをかました。1回転跳びそのまま回し蹴り、しゃがんだ先代をカカト落としする。息が上がり冷や汗が垂れる。先代は無傷だった。

「嘘でしょ…」

何処か解決策は…ふと、蘭堂の頭の中を呼んだ。先程とは天と地がひっくり返ったように変わっていた。「幼き友情」きっとヴェルレーヌの事なのか?

中也「_____何で俺が手を使わずに戦ってたか、教えてやろうか?俺は喧嘩で負けたことがねえ。俺は人間じゃねえんだからな。」

何であの時あんな言葉をかけてしまったのか、今になって後悔を感じる。

「じゃあ、一緒だね!!お揃い!!」

何で私はこの時、「中也は人間だよ」って伝えられなかったのだろうか。目の前に立つ先代に手が出せない。

中也「あんたが云うところの安全装置なんだ。そいつがどんな気分か、あんなに判るか?だから両手を封じた。ちっとは愛着が湧くと思ったんだ。俺って人間にな。」

私は軽く呟いた。

「中也、御免ね。」

もう既に中也はボロボロだ。拳、足を使い蘭堂に攻撃を繰り返す。

武力なら、先代より、私の方が上。中也はボロボロなのに私はほぼ無傷じゃないか。中也を助けた者としての姿か?死ぬ気で戦え。〇〇。

先代に大きく振った拳が顔面に命中。更に鳩尾、背中、横っ腹に二撃ずつ。先代は後ろに倒れた。鎌で止めをさし、放り投げる。血で濡れた顔を腕で拭く。先代の死を確認。もう起き上がる事は絶対にないだろう。

これで作戦に集中と思ったが、後ろを見て気づいた。鎌がない。鎌は中也の左手、手首のすぐ下を、縦に貫通していた。だが、私は亜空間の中、助け出し正確な処置をする事ができない。

_____衝撃波が中也に命中。中也の全身はズタズタに潰れ、うつ伏せに倒れていた。見ているだけで辛い。

「〇〇。戦ってるとき、自分は強いんだと思いなさい。でも余裕だけは絶対に見せてはいけない。ほんの少しの気持ちの変化で、簡単に敗北は訪れる。勝ってこい。」

前の世界、私のバスケの試合前、父に云われた言葉。分からずじまいだった言葉の意味が、今になって判る。

格闘術の練習、中也は何度か私に倒された事があった。でも、数秒経ったらすぐ立ちあがりボロボロの状態で私に突進。絶対生きているだろう?中也。

「中也!!!!治!!!!」

今迄出したことない声量を、二人に向けて出した。




初めての恋が終わる時

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