コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
ーセキー
俺は至って平凡、だって平凡だもん。
驚くほどモテる訳でも特殊な生い立ちでもないから
俺の名前はピーーーーー、ここで使う名前はセキ
19歳の大学生
俺は自分でも理解するほどの平凡、平たく言うと凡人。
おっと、自虐じゃねーぜ?ただの事実。こんな俺を可哀想と思う人もいると思うけどよ、俺は満足。
だってバイトの同僚達は俺を目から血が出るほど羨むんだから。そりゃそうだよなぁ、爆モテのバーテンダーのセガワも生い立ちが特殊なリヴァも俺みたいな生活がしたかったはずだし。
それに俺には役職もないボーイ、このバーでは無一文。
でもこのバーの中では2番目に古株だから同じボーイの皆からはなぜか敬語と「さん」付けで呼ばれてる、ちょっとフクザツ。
ちなみに一番古株なのはリヴァ。
しつこいけど、俺は平凡。何も持たないただの人間、平凡を生まれ持った人間。凡人になるべくしてなった人間、でも俺はこの人生で満足。
強がりなんかじゃない、でも
そう思わないと、あいつらがあまりに可愛そうだから
あいつらが喉から手が出るほどほしい「平凡」という肩書を俺はほしいままに手に取ってるんだから
そんな俺があいつらの前でないものねだりしちゃいけない。
夜の街に艶やかに光るネオン街に佇むバニーボーイの人気店で俺は働いてる
ウサギの耳を模したカチューシャを付けて。
正直思うところはある、風営法とか…いろいろ
でも
こんな俺でも共感してくれる客がいる、チップを挟んでくれる客がいる、俺を好きでいてくれる客がいる
だから今日も今日とて普通じゃない同僚とちょっとグレーなバイトに行く
俺は愛されるべき平凡なウサギ
今日もここで働きます
俺がここで使う名前はセキ、ここで働く…至って平凡なウサギさんです。