ある日 。 いおくんが亡くなった。
最近 、いおくんが来ない
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もう諦めたのかな 、と思いながら絵を描いていたら
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「 依央利さんが っ 、!!!!」
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理解さんの声が聞こえた
他の皆さんがその様子を見に行った後
僕も胸騒ぎがして急いで向かった。
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いおくんが 冷たくなって倒れていた
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「 ぃ、お、くん、? 」「 どうしたのいおくん 、!!」
「 大瀬さん 、… 依央利さんの呼吸が 、」
天彦さんが言った言葉を理解できなかった。
「 ぇ 、?」
いおくんが 死んだ 、?
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息が出来なくなった心臓がバクバクと音を立てている。
「 おおせさん !! 大瀬さん !!」
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僕は息が出来ていなかった事に気が付いた
「 かひゅ っ、ひゅ、ー、」
「 ゆっくり息してねおばけくん 、」
テラさんは泣きそうになっていた
「 いおくんは 、、 大丈夫なんですよね 、嘘ですよね 、いつもの事ですよね 、?」
「 、、、」
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嘘って言ってほしい嫌だいつもの生活に戻りたい
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いつの間にか車に乗っていた
葬式場に行くらしい。
葬式場についた時上手く歩けなくて天彦さんにおんぶしてもらった。
凄く迷惑かけてしまっている 、今すぐ死にたかった
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久しぶりに見たいおくんのお顔は凄く白かった
ちょっと頬をつつけば
「 む〜っ、捺印して 、!」って怒ってくれそうで、
でも現実はそんな事起きなくて、
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「 最後は一緒にいてあげてください、大瀬さん 。」
と天彦さんが言った。
「 ぇ、? 」
何でと聞こうとした時にはもう皆居なかった
2人だけの部屋
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畳の匂いがまだ慣れなかった。
「 ぅ、ぅぅ、”」「 ぃぉ、くん、何で 、」
「 ぃ、かないで、置いて行かないで 、」
「 ひっ”ぐ、ぅ”ぁぁ、」
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目の前にいるいおくんはいおくんなはずなのに 、いおくんに見えない
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林檎飴の時だって博士に追いかけられた時だって、大変だったけど嬉しかったり楽しかったり、思い出話はいくつも出てくる。
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もうすぐで綺麗な濃紺色の髪の毛ももう見れなくなる あの綺麗な瞳も体も唇も全部なくなる
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「 やだ、行かないで 、は”か”ぁ、”っ」
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今まで頑張ってたいおくんに褒めてあげたい
愛してるとか大好きとか言いたいのに、
文句とか嗚咽とかしかでない自分が憎らしい
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「 大好きっ、て言ってたのに”何で置いていくの”、」
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いつのにか無意識に軽く口付けをしてしまっていた、
この感触も無くなるのが嫌で、苦しい
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「時間です大瀬さん 、」
「 もう 、時間ですか 、」「 わ、かりました、」
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火葬炉の前に着いた
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皆さんが泣いていた 、
テラさんと天彦さんは静かに泣いていた
猿川さんは怒りながら泣いて、
ふみやさんは虚無を見ていた。
理解さんは、震えていた
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いおくんが運ばれていく
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「 行かないで 、いおくん やだ 、」
こんな自分を愛してくれた。大事な人なのに、
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「 ぅぁぁぁぁ、”」
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扉が閉まった、
前には何も見えないはずなのに苦しそうないおくんが見えてもう居ないはずなのに痛そうで、 辛かった。
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「 大瀬 これ 」
ふみやさんが大事そうに持っている白い箱をもらった
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「 ぃ、ぉ、くん、」「 ぅぅ、」「 ぃ、おくんだ、」
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もう前とは随分違う姿なのに暖かくて、
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.「 だいすき 、」 と一言だけいおくんのこえが聞こえた
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「 大瀬さーん、!!」
いおくん、?
「生きてる 、」
自然と涙が止まらない事に気づいた
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「泣かないで大瀬さん、!!??」
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「僕が死ぬわけないのに〜、」
「 うるさい、」
「 ふふっ、」
いおくんは優しくキスをしてくれた
「 死ぬ時は一緒に死ぬんだからね、」
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「 はい 、」
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Happyend。