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早いけど勇者たちの過去やってこうと思う
私はカナデになる前、奏だった頃は10年しかない。私はいわゆる、ネグレクトを受けていた子供だった。親は2人ともいつも居なくて、帰ってきても話しかけるのは兄だけだった。そりゃそうだ。勉強とか、交友関係とか、運動とかも、何もかも兄の方が上手だった。兄と両親が話してる間、私は一人でお菓子を食べたり、お絵描きをすることしか出来なかった。
昔、私も兄のように体操教室に通っていた。でも私は柔軟しかできなかったし、習う種目は男女同じなのにあの人の方がどんどん先に行っていた。私だけだった体が柔らかいってことも、いつの間にか兄は習得してた。男だから力持ちとか、女だから体が柔らかいとか、昔はそんなこと信じてた。でも違うって 思った。兄はいつもいつも私にしかできないことを奪っていくんだ。
「奏はお兄ちゃんより遅いんだね」
母も父も、私に向ける言葉はそれだらけだった。事実だし、言い返すなんてことしなかったけど、まだ小学校卒業もしてない私の心に、それは深く深く刻まれた。
でも、嫌いなんてことはなかった。兄のことは大好きだし、恨んでなんかない。兄はいつだって、私のことを褒めてくれたし見てくれた。でも、あんまり嬉しくなかったことも覚えてる。
ある日だった。その日もひとりでお菓子を食べてた。そしたら急に床が光って、地面も揺れだして、眩しくて目を開けられなくなった。
次の時にはもう知らない場所にいた。海外の美術館みたいな、キラキラした綺麗な場所。少し怖かったけど、お兄ちゃんがいるから、大丈夫だと思った。そこには大きな椅子があっておじいちゃんが偉そうに座ってた。すぐ横には、私よりも年下の緑髪の女の子がいた。おじいちゃんがなにか大声で言ったあと、満天の拍手をその身に受けた。その後は、怖い人に腕を引かれて兄妹揃って「勇者」だと言われた。
仕事はまだ10の私には難しかった。剣技だって力がないから、王宮の人を困らせた。一人じゃ寂しいと駄々を捏ねたし、何度勇者パーティーのみんなを困らせたか分からない。でもみんな、私をカナデだと見てくれた。私はちゃんとカナデだって証明してくれてる気がした。だから私は、ここで生きたい。ここで救われたい。
「よし、今日もできるぐらいまで!頑張るぞー!」
奏ちゃんしか書いてないけど音也の方がお労しそう(ド偏見)(はよ書け)
コメント
73件
わー重い!!!!! 兄弟差別とかまともな子だと どっちも幸せになんてねぇよ…
ヒィィィィィン😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭 もうまじ明るい子ほど過去が重いのよアンタ(?)奏ちゃんはおれが幸せにする((
今回もめちゃくちゃ良かったよ!!!! そうなんだね… あの…両親をぶん殴りに行って大丈夫? 二人とも親として娘に 絶対に言っちゃダメな事を言ってるから 凄く許せないんだけど… マジで異世界で幸せになってくれ… あ、更に大変な兄貴編も待ってます… 次回も楽しみに待ってるね!!!!