この作品はいかがでしたか?
239
この作品はいかがでしたか?
239
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
私達 は 私立第五学園に通っている 極一般な生徒だ 。まあ、極一般 と言っても ワルデン君 と わたしは 育ちがいいため 少し 優遇されているが … 、それはさて置き 私は 絶賛 ワルデン君に告白しようとしている 。 ことの馴れ初めは 遡ること 6ヶ月くらい前の事だ 。
*
その日は 、私の 第5人格学園 入学祝い が 入学式前日に 家で行われていた 。正直に言うと、私は 入学するくらいで そこまで祝わられるのは どうかと思ったが 親がやることなら仕方ないと 諦めていた 。それには、年齢層様々なお得意さん達が沢山来てくれた … 私が 嫌だったのは そう、 『 ダンス 』だ 。何故そうなったのかは、分からないが 私の家の伝統らしい … 、そう 一刻と ダンス の時間が迫ってくる中 主役の私は 人混みを掻き分けて こっそり パーティ会場 の 隅に座り込こもうと 、腰を下ろした 。そしたら、ふと 誰かが 既に隣に居ることを よっぽど 気が動転していたのか 時差で感じ 振り向くと 、そこには 『 エドガー・ワルデン 』 通称 ワルデン君 が居た 。彼は 、私に 気さくな態度を取るどころか 私に 無愛想な態度で話しかけてきた 。
「 … ふ ~ ん? 君が 本日の主役の ルカ って 奴 ?」
私は 、あまり自分にされない態度を取られて 内心 戸惑ったが 不思議と嫌な感じはしなかった 。逆に 、初対面 だが 一緒に居て 心地良さまで覚えていた 。
「 そうだが … 、所で 君の名前は なんなんだい ??」
今では 愛おしい存在だが 、当時は これが 彼との初対面 … いや、出会いだった 。
「 僕 は 、 ワルデン家の息子 。エドガー・ワルデン だよ 。」
「 … ふむ。 ワルデン君 か … 。 いい名前 だ 。」
「 … は ぁ 、 ほんと お世辞は程々にしてよね。 そういう事 言われ慣れてるんだけど 。」
「 いや、 私は 本心で言ったんだが … 。」
「 … … … 。」
そう答えると 彼は 一瞬 吃驚したような表情 をして 、暫く口を閉ざした後 再び 口を開いた 。
「 … ふん 。そーいうことに しといてあげるよ 。」
ツンデレ なのか は 定かでは無いが 、恐らくそうだろう 。それからは、私は彼と ずっと 話し込んでいた 。… 『 ダンス 』 の事も忘れて 。主役 の居ない パーティ 会場 は 混乱に満ちていた… と、 後々 親から叱られた 。でも、 私は ワルデン君 に出会えた事が嬉しくて 叱られている時の時間も そう長くなかったように感じられた 。
*
そう暫く時が経ち 、日時は 入学当日。私は、ギリギリまで 家で研究していたせいで ちょっと遅れそうになっていた。やっとのことで 学校の校門についた 時 、 ワルデン君 と 思わしき後ろ姿が伺えた 。遠くて 定かでは無かったが 後で 呼び出してみることにした 。入学式 が 終わり 再び 彼らしき後ろ姿を捉えると 今度は 彼に声を掛けた 。… そうすると、わたしは 疑問から 確信に変わった 。そこに居たのは 他でもない正真正銘の ワルデン君 だった 。それからの 6ヶ月 の 学園生活 は 程なく終わった 。゙あっという間に終わっだ という方が 正しいだろうか 。その期間に 私は 、グランツ君 クレス君 ワルデン君 と 親しい中になっていた 。 その中の 、グランツ君 と クレス君 は どうやら付き合っているらしい … 、私は 近頃 ワルデン君を見ると 心が締め付けられるような 感覚に襲われてしまう … その事を 、グランツ君 と クレス君 に 相談したところ 。私は 、ワルデン君に ゙恋゙ を しているという 事を告げられた 。自分でも こんな感情初めてだったので グランツ君達の 助言には 相当助かった 。それに、 グランツ君達 は 付き合っているという 既成事実 があるため ゙ 同性愛゙ に 抵抗は無かった 。… そう、だから 私は 今日 勇気を振り絞って ワルデン君に告白しようとしている 。さっそく、 今日の帰り際に する事にした 。どうやら、グランツ君達 も 協力を してくれるらしい 。
*
放課後に なり 、私は 颯爽と ワルデン君 の 元に駆け寄った 。
「 ワルデン君 、 今日は 一緒に帰らないかい ? 」
「 … 良いけど。というか、 いつもの事じゃん。今更何言ってんの 。」
彼は 、少し不思議な顔をしていたが 何処か 嬉しそうな顔をしている様に見えた 。
「 まぁ 、ビクター と アンドルー も呼んで さっさと 帰ろうよ 。」
「 あ 、 その事なんですが …ごめんなさい!! 今日は 、僕達 2人きりで 帰る約束をしていたので !! 」
「 あ 、 そう 。相変わらず 2人は お熱いね ~ 。」
「 そ … そうやって 、また 僕たちを馬鹿にしてるな … !! 」
ワルデン君 は 茶化すように 2人 をからかっていたが 、見慣れた光景だ 。当然 、ワルデン君 も 2人が付き合っていることを 認知していた 。
「 じゃあ、 ルカ 帰るよ っ 。」
強引気味に 彼の方から 手を引っ張って来た 、その手は 肌白く 触り心地の良い いつものワルデン君 の手の感触だった 。
*
私達は たわいの無い会話を 交わしながら 帰路の 残り半分くらいまで来ていた 。 私は 、意を決して 彼に伝えようとするが なかなか声が喉から出てこない 。
「 … … ッ ぅぅ 。」
「 … ?? どうしたの ルカ 。」
「 … そのだな 。 ワルデン君 。」
「 … うん 。」
「 私 … 君の事が … 好きみたい… なんっっ … !! 」
言いかけた途端 私は 線路の 凹凸の部分に つま先を 突っかけてしまい転んでしまった 。打ちどころが悪く 凸 の 部分に 膝が 勢いよく 振りかぶさった為 ぶつかった 膝の部分からは 血が滲んでいた 。
「 … は !! るか!大丈夫 !?」
「 だ、 大丈夫 さ。」
「 ここ 線路の上だし … 、ほら ルカ 早くしないと電車きちゃう ! 立てる ??」
「 … 何とか … … 。」
私は 足に力を込めたが 怪我をした方の足は 自由がきかなく 立てずじまいだった 。
「 ほら 、 手貸すから !」
ワルデン君 は 私に 手を差し伸べてくれたが 、それでも 全然 立てなかった … 。そうこうしているうちに 嫌な音が 線路内に 鳴り響いた 。もうすぐ 列車が通るという 警告の音が … 。
「 る … るか、 やばいって!! 」
必死に 立たそうとしてくれるが 、何をしても無駄だった … 。私は 最後にと 彼に 告白をした 。
「 ワルデン君 、 死ぬ前に言われてくれ … 。」
「 私は 、 ずっと ワルデン君 の 事が 好き だった 。そして、今までありがとう … 早く ワルデン君 だけでも 逃げて 欲しい 。 」
私は 最後には と、 必死で 笑顔を作った 。 列車 は 刻一刻と こちらに迫って来ている 。だが、次の瞬間 私は 線路外に 抜け出していた 。その代わりに ワルデン君 が 線路内に 入っていた 。暫く ぼー と 眺めていたが 、ようやく気づいた頃には ワルデン君 の 姿は もう私の前には無かった 。ただそこにあるのは 、 ワルデン君 の 返り血 だった 。その時 私は 思考停止し 最後を思い出していた 。
*
「 … … … 。」
「 そんな 今から死ぬような 言葉言わないでよ … 。 僕が許さないから 。」
一瞬 の 出来事だったが ワルデン君 が できる限りの力を振り絞って 私を 線路の外側に 乱雑ながら 突き飛ばした 。そして _
「 ルカ 、 僕も 好きだよ 。」
__ザシュッ ッ グチャ _
列車 の 騒音よりも この音が 記憶に焼き付いた 。
*
私は 、 ハッ と 我に返ると 状況 を やっと理解し 線路の外側 で 泣き喚いた 。その近くを こっそりとつけてきた 、グランツ君達 が すかさず駆け寄り 私を 病院まで誘導した 。
*
私は 、何日間眠っていたのだろうか … 。 ワルデン君 の 死を 悲しんで … それからの 記憶は ない 。気づくと 私は 病室の一室 にいた 。暫く そのまま ぼー っと していると 、私が起きたことに気づいた 看護師さんが 近寄ってきて 、私があの日から 1ヶ月間くらい眠っていたことや ショックで頭に障害を患ってしまったこと 、足の怪我 は重症だが 治るということ … など、 いろいろ 話してくれた 。だが、 私は 今 この世には 、いくら後悔してもワルデン君 が戻って来るはずがない … と 自問自答 しながら ずっと話を聞いている間も 自分で自分を憎んで しまっていた 。だが、 まだ 安静にしてろ という事で 病室に 何日間 携わった 。その内に グランツ君 達も 何度かお見舞いに来てくれたが 、私の心に ぽっかり 空いた傷は 塞がることがなかった … 、今でも思い出してしまう 最後に感じた 彼の温もり … そして、最愛の彼の返り血 … どちらも 思い出したくないような事が 頭に過ってしまった 。 ワルデン君 … 私は 本当に 君が居ないと 生きていけないかも知れない 。
私は 、遂に 限界に達してしまった 。
*
今日 も、 僕と アンドルーさんで ルカさんの 入院 してる 病院にお見舞いに行こうとしました 。でも、何だか 今日の 病院付近の雰囲気 は いつもと 何倍も変わって 慌ただしい雰囲気 でした … 。何やら 、病院に 入院していた 患者の 1人が 窓 から 飛び降りたそうで … 、周りに 群がる人々と 警察や救急車 など わちゃわちゃ していて 誰かは 確認できなかったけど 、なんとなく 僕は 悪い予感がしました 。僕は アンドルーさんを 連れて 、ルカさん が いる 病室の扉を勢いよく開けると、もうそこには 誰もいなく 、病室 の 窓が あいて カーテンが ひらひらと 揺れてました 。
… ですが 、 僕には そこには エドガーさん と ルカさん が 幸せそうに 微笑んでいる様子に見えました。