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樹は手を付いて起き上がると、目の前にいる稲葉の肩を手で掴んでベッドの上へと押し倒す。それほどの抵抗もなく、稲葉は大人しく樹にされるがままでベッドの上へと仰向けになる。樹が、稲葉の履いているズボンに手を掛けると、それを下ろそうとするが、途中で引っかかってしまいなかなか下ろせない。「…ひも」
稲葉がそう呟き、樹もようやく思い当たりズボンの裏地にある紐の結び目に手をやると、それを解いて行く。
「…さっき、シャワー浴びたけどさ、」
「うん。俺も」
樹はズボンと下着を下ろすと、目の前に現れた稲葉のペニ◯をまじまじと見つめる。
「…トイレも行ってないし。…なに?」
「いやお前こそ…」
稲葉は樹の顔を見ながら、腕で顔を覆っている。
「はずかしいの?」
樹は舌を出して、稲葉のペニ◯を横から舐めて行く。
「…あ」
「……」
「やば…」
「……」
「中本、それ」
「ん…」
樹は、ついさっき稲葉からされた事を思い出し、暫くの間横に顔を埋めながら、稲葉のペニ◯を舐め続けている。稲葉はしばらく声を出さずに耐えていたかと思うと
「手でもやってみて」と呟く。
樹は言われた通りに、手でも動かしてみる。
「…きもち」
「…」
「あ、すご」
樹が、稲葉と同じように口でペニ◯の先を含む。稲葉が樹の髪に手で触れる。
「やば…ねえ」
「ん?」樹が、硬くなっていく稲葉のペニ◯に舌を這わせる。
「あ…、」
何度か舌を絡ませているうち、稲葉が女からしか聞いたことのないような声を小さく上げる。
だんだんと、自分のと同じくらい硬くなってきたペニ◯から樹が口を離して稲葉の方へと近づくと、稲葉は口元を手で拭っている樹の身体へと手を回して抱きついて来る。
「…もっとした方がいい?」
「そのまま触ってて」
「うん」樹は手で稲葉のペニ◯の硬さを確かめるように動かしている。
「…中本のも」
稲葉が、樹のペニ◯に手を伸ばす。
「脱がして」
樹がそう言うと、稲葉が笑う。ズボンをずり下げた後で、稲葉はベッドの傍でくしゃくしゃになっていた布団を掴んで互いの体にかける。
布団に包まれると一気に密着感が増し、互いの体温と汗の匂いがする。稲葉の上にのしかかっている樹は、夢中で稲葉の唇にキスをしている。
「…ナカモト、」
「ん」
「入れたい?」
「…ん、うん」
唇を離して樹が応える。自分のペニ◯を稲葉の足の間に押し付けている。
「お前は舐めてもらったことあるの?」
樹が稲葉に尋ねる。
「…いや、あるけど。
でもそんなにだよ。」
「…」
「やば…めちゃくちゃ硬いじゃん」
「うん。俺のも触って」
「ローション付ける」
「……ローションって、」
「そしたら、もっと気持ちよくなるよ。それで、この間みたいに…」
「う、やば…
お前、なんてことしてんの」
「それが普通のやり方だよ。
…それで、ゴムも、付けるから、もっとゆっくりやってみようよ」
「、、、」
樹は、殆ど裸のままで稲葉が起き上がり、さっき取り出したローションと、もっと棚の奥に隠し込んで居たらしい箱を取り出そうとしている背中を見守っている。
「ほら」
稲葉がコンドームの箱を手に取り、樹の前に差し出す。
既に開封された跡のあるそれを、稲葉が開けて中身を取り出す。それから、再び横になった樹の体から布団を剥ぐと、悪戯っぽく笑って稲葉は樹のペニ◯を手で掴む。
「まだ硬い」
「うん」
稲葉はゴムを取り出すと樹のペニ◯の上にそれを被せて行く。「なんかお前女みたい」
「…」
樹は稲葉の腕を手で掴むと、ベッドの上に伏せさせて上から体を押さえ込む。
「入れてもいいの?また」
「だから、別にいいよ」
「なんだ別にって…」
「だから、俺はそれでいいんだって。でもローション。お前使った事あるの?」
「あーそうだった。
待って」
樹は、傍に置きっぱなしにされたローションを手に取ると蓋を取り、手のひらにそれを出す。
「これってさ、どっちに塗るのかな」
「…お前の方に塗ったほうがいいんじゃない」
樹はそう言われて、自分のペニ◯を手のひらで覆い、ローションを伸ばす。稲葉はうつ伏せのままでそれをじっと見ている。
「……」
「いい?」
「うん」
「う、」
樹が稲葉の入り口に触れると、少しずつ自分のペニ◯を埋めて行く。
「あ……、中本」
樹は稲葉の背中に倒れ込むと、手を前に着いて稲葉の体を抱き抱える。
汗の感触がして、互いの体温の熱さと冷たい部分が入り混じる。樹は硬くなっているものを少しずつ、奥へと進ませる。稲葉が、体を震わせてるのが分かり、樹は後ろから首を舐める。
「あ、」
「声だして」
「ん…、やっぱローション…あると」
「うん」
「この間と違う…、あっ、やば」
樹は、自分の下で背中を丸めている稲葉の身体に手を伸ばすと、後ろからちく◯に触れる。稲葉は樹が触れるたびに驚くほど反応して応えてくれる。
「気持ちいい?」
樹は奥まで入れた後でもう一度腰を動かして、この間とどう違うのかをたしかめてみる。
「うん…」
動かすたび、ローションがまとわりついて、稲葉の穴の狭さに音がぬちゃ◯ちゃと響きわたる。
「どう気持ちいいの?」
「やば…、あ…」
「ねえ」
「お前のちん◯かた…」
「痛くないの?」
「…痛くないよ」
「なんで?慣れてるの?稲葉は、ずっとこういうことしてきたの?」
樹は後ろから腰を突きながら、手で稲葉のモノを◯てみる。
「ん…うん」
「やばいよ。こんなこと男同士でするの」
「お前だって…」
「こんな事するの、ヘンタイじゃん…」
「あ、それやば…ッ、」
樹が稲葉の腰を掴んで、何度も奥へと突く。
布団の中で稲葉が樹の身体へと腰を押し付け、二人が動くたびにベッドがギシギシと揺れている。
「中本…俺…、」
「う、うん。俺もやばい」
「…俺の…」
「うん」
樹が稲葉のペニ◯を後ろから掴む。自分のと同じくらい硬くなっているモノを、不思議な気持ちで触れながら、稲葉が反応する通りに樹は手でそれを愛撫する。
「おまえ、やらし」
「あ、…いく…、ナカモト、俺」
「うん。めちゃくちゃギンギンじゃん」
樹は後ろから稲葉の愛撫してるものを見ながら、自分も中でこれくらいになってるんだろうかと思う。
「ウマみたい。」
「…うるさ、」
「う…、やば」
「俺…、いつもこんなすぐは…」
「うん?」
樹が、稲葉の肩を抱きながら◯精してしまうと、稲葉もしばらくして樹の手の中でいってしまったようだった。
ぴくぴくと動いてる稲葉のモノから手を離すと、樹はゆっくりと稲葉の中からペニ◯を引き抜く。
「……、、」
「ふ〜〜〜っ」
樹は息を吐くと、稲葉の隣に寝そべり、大きくベッドを揺らす。
稲葉も、枕に突っ伏していた顔を樹の方へと向けて互いに、暫し目を合わせている。
「スッキリした?」
「え…うん。」
稲葉は樹の顔を見て笑うと、起き上がってベッドの背に背中をもたれかかる。それから、傍らに置いてあるティッシュを手に取ると、樹の手を広げさせてそれで拭き取る。
樹はしばし、目の前で稲葉のすることを見つめていた。それから不意に、自分達が最初に会った時のことを思い出す。
ーキリト、ごめん…
稲葉の表情から、あの保健室で何を言おうとしていたのかを推しはかろうとするが、稲葉は構わずに手を拭き終わった後で自分の身体に付いたものをティッシュで拭いている。
「ゆっくりって言ったのにさ…結局、この間と同じくらいだったな」
稲葉はそう言って笑う。
「だってローション使ってたらさ…」
「やっぱり、この間よりもよかった?」
「いや、あの時は…いきなり過ぎたし。でも、お前のやり方やばいよ」
ふふ…稲葉が小さく笑う。
「洗面所、一階にあるから」と樹の方を見て稲葉は呟くが、樹はまだ手を洗いに行く気が起こらず、横になったままで稲葉の方を見ている。
「聞いてもいい?」
「…ん?」
「その、今休学してる白川っていうやついるでしょ。あいつが、お前の初めての相手?」
「…そう。」
「ふーん。」
樹は、しばらく考えている。
「そいつが、ホモで…お前も、ってこと?」
「うーん。どうなんだろう。」
「……」
「確かに桐人は他の奴とも付き合ってた事はあるみたいだったから、俺がそうさせられたみたいな所はあるのかもしれない」
「ましで。そんな事ってあるんだ。」
「うーん。でも俺、付き合うとかどうとか他の奴とした事ないし」
「それで、じゃあそれが嫌になったみたいな…そういうことがあったの」
稲葉は暫し黙ったが、樹の方を見ないまますぐに口を開く。
「俺がさあ、あいつの契約を反故にしたんだ」
「ケイヤク?」
「そ。…とは言っても、子ども同士のお遊びみたいなものだよ。拘束力なんて別にないんだけど…
あいつの頭の中、ジャイアンみたいなものだからさ。いかに自分のために、周りがよくしてくれるかって、そればっか。…」
「ふーん。全然おれそいつのこと知らなかったな…」
樹は天井を見上げながら、布団の上に足を投げ出す。
「お前はさ…」
「ん?」
「まだ、したい?こういうこと。」
「え…こういうことって。セックスっていう事?」
稲葉は、布団に置きっぱなしにしているローションを手に取ると、それを抱えて眺めるふりをしている。
「そう。」
「……」
「したいんだったら、また…俺はいつでもいいから。」
「ええ。」
「何だよ」
「いつでも、って…。」
稲葉は樹の方を見る。
…でもシラカワは、別に死んだわけじゃないんだろ。
樹はそれ以上何と聞けばいいのか分からずに、暫し互いの顔を見つめ合っていた。