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第6話 裏路地の鎖男
車の音が鳴り響く大通り、通称桜ロード。歩道を歩きながら、気になる事を考えていた。健也は、去り際に「明日の土曜日、桜ロードの裏路地に来てくれ。あのお方に対抗できるかもしれない人物がいる。」と教えてくれた。そして今、その裏路地前に着いたのだが健也の姿がない。待つのも面倒なので裏路地に入っていく。所々湿っており、電灯も壊れている。壁にはスプレーだらけだ。すると向かうから二人組が歩いて来た。「なんだおめぇ?この先は、危ねぇぞぉ。アハハハ。」と言ってきた。俺は「この先、行かなきゃダメなんだよ。通してくれ。」そう言った瞬間、何かが飛んできた。人だ。俺よりでかい。「ありゃーひどいねぇ。コイツはうちのアニキを怒らせたんだな。」「アニキって?」と俺がすかさず聞く。「会ってみるといい。」少し歩くと広いところに出た。周りには、不良が居座っている。そして1番奥に鎖を持った男がいた。そいつは、「お前、誰だ?また、挑戦者か?」と聞いて来たので「いや。スタンド使いを探しにきたんだ。喧嘩にしにきたんじゃねぇ。」と答えた。すると、鎖の男は「それってよぉ、俺のことだと思うぜ。よくわからねぇが鎖が体から出てくるんだよ。スタンドっていうのか。」と言うとスタンドビジョンが見えて来た。体に鎖が巻きつき、鉄仮面のようなものをつけたスタンド。「コイツが俺のスタンド。チェーン・ザ・マキシマム!能力は鎖を操ることができる。」これは、面倒だ。コイツは俺と戦う気だ。やるしかねぇ。「キング・サファイア!」俺もスタンドを出す。「なかなか強そうじゃねぇか。さて、喧嘩を始めようか!」鎖の男は体から出たチェーンで俺の腕を巻きつけた。そのまま俺を引っ張り、強い拳を振ってくる。相手のスタンドは、見たところ俺と同じ近距離パワー型。しかし、うまいことチェーンを出し射程距離に引き込もうとしている。今度は俺が鎖の男に向かって連続でこぶしを繰り出す。「オラオラオラオラ!」向こうも同じような事をして防ぐ。「ジャラジャラジャラジャラ!」そして拳が俺の顔に当たり、吹っ飛んでしまう。思わず血を吐いてしまう。コイツはヤベェ。そして追い打ちをかけるように鎖を伸ばしてくる。たが、逆に反動を利用して俺は拳を繰り出す。しかし、「チェーンシールド!」と叫び鎖を組み合わせた盾で防がれてしまった。攻撃と防御。両方兼ね備えている。今度は、腕を鎖に変えて拳を飛ばして来た。流石にこれには反応できず、顔面にうけてしまった。これ以上くらうとやべぇ。そんな時「無茶をするな。1人で戦うんじゃない。」その瞬間、俺の傷が治った。俺の前に立っていたのは健也だった。