テラーノベル
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この曲を聞いて こういう風なストーリー
だったらなと思って書いた
思いつきの作品です。
本編へ。
今日はいつも通り 何も無く平和な一日
幼馴染の君といつものように家で遊んでいた
君は ソファーに座って漫画を読んでいた。
何を読んでいるのか覗こうとしたら
君が突然立ち上がり 少し驚いた。
そんな私を見て君はこう言った。
「今夜星を見に行こう!2人きりで。」
普段から変な事しか言わない君だったけど
珍しく良いことを言うんだね。
そう、苦笑いをしていたら
君は頬を膨らませながら
「はい、決定ね!」
といい、拒否権を失ってしまった。
時間経過
外はとても暗く 明かりの無い道を
馬鹿みたいにはしゃぎながら歩いた。
抱え込んでいた 孤独や不安を感じないように
真っ暗闇を歩いていく中で
君が見つけた明るい場所
だが、未だ辺りは真っ暗だ
君が指さす方向 上を見上げると
夜空は星が降るようにとても明るく 綺麗だった
そんな星を見ながら考え事をしていた
君の背中がどんどん大きく 遠退いていくのを
いつからだろう。
いつから私は君の背中を追いかけていたんだろう。
でもそんなことを君に言ったら驚いてしまうかな。
それとも笑われてしまうかな?
でも、どうかお願い。
いつか私の想いを聞いて欲しい
私は臆病でそんなことを伝えることは出来ないだろうね。
だから、届いて欲しい…。
君は夜空に夢中だった。
私の知る君は星が特別好きではなかったと思うけど。
君は指を指しながら言った。
「あれが デネブ。 こっちがアルタイル そしてあれがベガ。」
うん、夏の大三角だね。
あそこに見えるのは織姫様かな?
でもどこだろう、彦星様は…
2人はこのまま会えずに一人ぼっち?
そんなの切なすぎるね、ちゃんと2人で居ないと。
楽しげに星を見上げている君
私は考え事をしていたせいか何も言えず
どんどん時間が過ぎていった。
「少しずつ肌寒くなってきたね、もう少ししたら帰ろうか。」
そうだね。と答えた。
…
……
本当はずっとわかっていたはずなのに
見つかっても届くことは無いだろう。
だめ…泣いちゃダメ。
泣かないで私。
お願いだから
こんな姿を見られたくない。
そう… 自分に言い聞かせた。
いつもは強がっているけれど
実際はただの臆病者なんだ。
自分の気持ちに嘘をついて
ただ興味が無いようなフリをして
誤魔化して。
そんな自分が嫌になる。
胸を刺す痛みはどんどん増していった
これが恋。なんだね
人を好きになるっていうことに今やっと理解したよ。
私は君が好きなんだね
人を好きになるってこういう事なんだ。
胸が…とても痛いよ。
君はどうしたいの?
と。
どこからか聞こえてきた気がした。
もしかして 幻聴?
それとも私自身なのかな…。
「どうしたい?君の気持ちは? 言ってごらん」
君の隣がいい。
君の隣に居たい。
今が終わっても ずっと。君の…
それでも 真実は残酷だ。
敢えて言わなかった
いいや、言えなかったんだ。
言えるはずがない 私は臆病だからだ。
あぁ…二度と戻れない。
わかっていたはずなのに。
ごめん 私。
本当にごめん。
…
……
………
あの夏の日…
とても煌めいていた とても美しかった
あの満点な星の夜空を見たあの日
一緒に夏の大三角を見たあの日
今でも思い出せるよ。
君の笑った顔 怒った顔
全部 全部
「大好きでした。」
おかしいよね?
わかっていたのに
言えなかった。
自分の気持ちに素直になれなかった
とても臆病だよ私は。
あの日もそう言って謝ったのに。私に。
君の知らない 私の秘密。
長い長い夜を越えて
遠い思い出に居る君が不思議と前に居るように見える。
そんな君が私のことを指指して居る。
「君が好きだ。」
と、無邪気な声で言っていたように感じた。
でも、これは思い出。
君は今ここには居ない。
でも、その言葉、気持ちが本当だったなら…
私は…
君と……。
【完】
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