テラーノベル
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何日も悩んだ。
眠れない夜を何度も過ごした。
そして、一つの答えを出した。
全部話して、別れよう。
その頃にはヤマは大学卒業を控えていた。
就職先は他県。
寮へ入るまでの数か月だけ、私の家で一緒に暮らしていた。
仕事を終えて家へ帰る。
「話したいことがある。」
そう伝えていたからか、ヤマは静かに待っていた。
その顔を見た瞬間。
浮気が分かったあの日のことが、一気によみがえった。
気づけば涙が溢れていた。
「……ごめん。」
「ご飯行ってみたい人が、できてしまった。」
「だから、別れてほしい。」
ヤマはしばらく黙ったままだった。
「……なんで?」
小さな声だった。
私は涙を拭きながら答える。
「同じことしたくないねん。」
「黙って行くこともできひん。」
「だから別れたい。」
ヤマは首を振った。
「そんなん、言わんかったらバレへんやん。」
「ご飯くらいやったら、俺何も言わん。」
「別れんでええやん。」
私は何度も首を横に振る。
「無理やねん。」
「同じことしたくないねん。」
「ずっと苦しかった。」
「何してても。」
「笑ってても。」
「どこかで、浮気されたしなって思ってしまうねん。」
「そんな自分も嫌やねん。」
部屋は静かだった。
同じやり取りを何度も繰り返した。
そして最後に。
ヤマは、小さく頷いた。
「……分かった。」
その一言だけだった。
コメント
1件
みぅです🤍🥀 この話、苦しかったです……。主人公が「同じことしたくない」って言うところ、すごく胸に刺さりました。浮気の傷って、笑っててもずっと残るんだなって。自分を責めながらも、誠実に別れを選んだ主人公の強さに泣けました。ヤマの「別れんでええやん」も、もっと早くそう言ってほしかった気持ちと、でももう戻れない切なさと…。39話、まだ続きがあるんですか?この先も気になります。
東 桃子
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#溺愛
桜咲かな
662
#溺愛
桜咲かな
499
#溺愛
桜咲かな
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