終わりの夜の摩天楼は、月の裏の鴻鵠模様みたい。
それは、
闘争なのか?逃走なのか
私にはわかるのに
闘争=逃走
という少し変な解釈をした。
奈落を昔の自分と絡めて移動する。
今の私は全知全能の神なのに。
そんなことを思い出したくないなら、
勢いの儘走り抜けろ、私。
わおちゃんとの記憶を忘れようとするときは、
呼吸を深く、両目を閉じる。
これは堕落の策だ。
勢いの儘切り捨てていけ、
うんぴーずのことなんて。
だって、祈って只待って居たところで、みんなは戻ってくるのか?
なにか変わるか?救われた気にでもなるのか?
だから、忘れるために私は言った。
「労いは糧になる。」
そう、私は吐き捨てるように言った。
セラ「ぃ、きて、?」
刃が風を切ったかのように見えた。
そして其処にはいる筈の無い、私の親友、
『七海わお』
が、居た。
わお「大丈夫?」
セラ「ありがとう」
泡沫に酔う、二人が居た。
明鏡を振ってくる因果も【陶然】と、二人で見切っていっそ逃げてしまえれば。
花霞と刹那の街に私達はついた。
__さあ、峡谷ノ都市へと急ご?
数は約200京里。
__二人の足は、動く。
過去の印を縫う時は、
間を止めて、気流は塞ぐ。
過去を忘れようとすることは二人になっても変わらない。
苦肉の策で忘れようとしても無理、
わお「祈って、只待っていても何も変わんない」
セラ「其んなの理解っている…けど」
わお「償いは枷になるよ、?」
然も悔しそうにしていると
敵にまた、囲まれていた。
今度は二人で、刀を振るう。
やっぱり風を切るようにわおちゃんの剣さばきは美しい。
玉砕に酔う音の渦も、様になってるし。
玲瀧振るうその因果も【当然】と
見切ってこの土地を捨てて逃げてしまえたら。
セラ「峡谷ノ都市へ急ごう」
其処に、みんなはいる筈。
雨の音と十六夜の月。
余す事無く願いは叶う、今。
終焉逃避行ついに追加された記念、