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現在地 バーチャル東京 語り 佐伯イッテツ 時刻 11 : 00
やばい。やばい。るべ君とリト君が行方不明になった。
正直、かなり焦っている。そこら辺にいると思っていたが、見つからない。
🐝🤣「ウェン、るべの家知ってる?」
🍱🦖「どうしよう行ったことないから分かんない
🐝🤣「俺も行ったことないねん!!ああどうしよー!!」
🐝🤣「なんやねん本部もルベイエの場所だけ伝えて!分からんてええ!!」
マナ君もめちゃくちゃ焦っているし、ウェン君も冷静に見えて顔に焦りが出ている。
🍱🦖「でも、場所的にはここら辺じゃない?」
そう言ってウェン君は周囲を見渡す。
そしてウェン君とマナ君が話してる裏で俺は何か、の声が聞こえていた。
「…と…!… り……と」
🤝「り、と…って言ってる……?」
🐝🤣「どしたんテツ?」
🤝「俺のゴーグルが誰かの声拾っててさ…近くにいる仲間の声しか拾わないはずなんだけど…」
🍱🦖「もしかして近くにるべしょうかリトがいるって事じゃないそれ?」
🤝「そういう事…ぽいね。あとリトって誰か言ってる…?」
🐝🤣「じゃあほぼ星導で確定やな。どこほっつき歩いとんねんほんま…」
🍱🦖「ちなみにテツさ、リトの声は聞こえるの?」
🤝「え?あー…」
確かに、と思って耳を澄ましてみる。
🤝「…あれ、聞こえ、ない…?」
🐝🤣「…は?!聞こえてへんの?!!」
🍱🦖「……今日の任務、結構やばいね」
🐝🤣「と、とりあえず、テツごめんけど声のする方向に向かってくれへん?」
🤝「…うん。」
何が起きてるかは分からないけど、絶対に命に関わることだという事は心で感じていた。
無事でいろ、と思いながら呼吸が苦しくなるまで走った。
🤝「はぁ……はぁ…多分、ここら辺だと思う、!」
そう言って少し周囲を見渡すと、ウェン君が僕たちを無視して走っていった。
🐝🤣「え、ちょ、ウェン?!」
急いで俺たちも追う。
🤝「はぁ…ちょ、ウェン君、どうしたn…」
🐝🤣「…は」
🤝「…え…うぇ……ん君…?」
🍱🦖「…カヒュッッ…………ゲホッ…オエ”エ”……」
🤝「え…?」
🐝🤣「あーまて。それ以上頭横に向けるなよテツ。」
「ゴーグル付けてるとはいえ刺激が強いわ」
ウェン君の目の先にあったものが気になったので恐る恐る目を横に向けるとマナ君に止められた。
マナ君の言動から俺の苦手なものだという事に察しが付く。
🐝🤣「テツ、ウェンあっちに運んどいてくれん?俺はこの中入るわ」
と言って、俺に水を渡した。
🤝「マナ君、ありがとう!」
🐝🤣「そろそろDyticaも来る頃やろうから、ちょっと待っててくれ。」
🤝「分かった!気をつけてね!!ほんとに!!」
🐝🤣「大丈夫よw」
そう言い彼はるべ君の家に入っていった。
現在地 ルベイエ 語り 緋八マナ 時刻 11 :20
🐝🤣「邪魔すんで〜…」
玄関が外れていていたので、楽々入ることが出来た。が、中はとてもボロボロで、誰のか分からない血が飛び散っていてかなり悲惨な状況だった。
🐝🤣「?!…え…」
辺りを見渡してみると、丁度死角となる所に人が倒れていた。その周りには欠けた絵画や美術品が散らばっている。
🐝🤣「え、ちょ、だ、大丈夫ですか?!」
綺麗な銀髪。どこの学校か分からない制服。どこか見覚えがある。
心臓辺りを触ってみる。まだ息はあるようだ。
🐝🤣「……あれ…これるべの…?」
この人の近くにるべのバックがあった。
🐝🤣「は…あれ…開いてる…?」
開いてるのが珍しいなと思い、少しだけ覗いて見た。
🐝🤣「これ…この人の制服…?」
開いていたバックの中には、この人制服らしいものが入っていた。
🐝🤣「はっ!そんな事言ってる場合ちゃう!救急班呼ばな」
🐙⭐️「………マナ…?」
🐝🤣「どわぁぁ?!るべ?!!」
独り言を言っていると後ろから声をかけられ驚いた。
🐙⭐️「あ…やっぱりマナだよね……?」
声だけだが、星導と推測していいだろう。
🐝🤣「あぁ、ちなみにこの惨状はなんなん…え、るべ」
🐙⭐️「どうしたの?マナ」ニコッ
後ろを見ると、返り血がびっしり付いている星導がいた。
🐝🤣「お、まえ、何やって…」
🐙⭐️「ごめんね、 マナ」
そう言い、割れた絵画の破片を持って俺の頭に打ちつけようとしてきた。
🐝🤣「は、」
まずい、反撃しないと。
💡「はい、そこまでだよ。」
🐝🤣「ライ?!な、んで」
相方が急にドアから体を出し、星導にハンマーを向けている。
💡「マナに手ぇ出しやがって。何してんだ星導。」
🐙⭐️「………これ以上ヒーローの犠牲者を増やしたくないんですけどねぇ。」
💡「………待て、まるで俺らの中で犠牲者がいるような発言したよな。」
「リト、どこやった」
🐝🤣「…嘘やろ」
ライが持っていたハンマーを下に下ろす。
🐙⭐️「リトなら、そこに」
星導がカウンターの裏を指さした。
🐝🤣「リトっ」
すぐに駆け寄ると、頭から血を出して血まみれになっているリトがいた。
🐝🤣「り、と…?リトぉぉ!!!」
💡「…お前、リトを」
🐙⭐️「…はは」
🐝🤣「何わろてんねん!!!俺の…俺らの大事な仲間を殺しやがって!!!」
🐝🤣「しかも…一般市民まで傷つけやがって!!」
気づいたら涙を流していた。
💡「お前…本当に星導か?」
🐙⭐️「……本当に俺ですよ。信じて貰えないかも知れませんが。」
🐝🤣「星導は、こんなことしない…」
嘘だ。これは何かの夢だ。
🐙⭐️「……あなた達はここを見た第一発見者ですから、俺の手で殺しますね。」
🐝🤣「…は」
殺す…
触手が俺の喉に巻きついてくる。
ドガァン!!!
💡「星導、帰ったら自主するぞ。」
巻きついてこようとした触手をライがハンマーで叩き潰した。
💡「マナ、外にイッテツとウェンいるだろ?この事、伝えてきて。」
「…後、リト持ってって」
頼もしい背中を見せながら言った。
🐝🤣「…分かった。くれぐれも死ぬなよ!」
俺はリトを抱え、カウンターを飛び越えドアに向かって走った。
🐙⭐️「マナ!!」
🤝「おーいマナ君!大丈夫?!」
叫んで走ってくるテツに目がいく。
🤝「あれ?リトくんじゃん!良かった…居たんだ…」
テツがとても安心ように胸を撫で下ろす。その表情がとても苦しかった。
🐝🤣「はぁ……はぁ…なあっテツ」
🤝「どうしたの?どこか痛い?」
🐝🤣「リト…もう息してへんのよ……」
🤝「…え…」
その言葉を言ったと同時に泣き崩れる。テツも棒立ちのまま泣いている。
🐝🤣「あ”あ”ぁぁっ!!!俺がっ…リトを守ってれば……」
🤝「リトくんを…殺したのは誰…?」
視線を少し上へ持っていく。
🐝🤣「星…導…だと思う……」
するとテツは、少し動揺していた。
🤝「……そっか。」
🤝「……ねぇ、マナ君。」
🐝🤣「………どうした?テツ」
テツが小さく呟く。
🤝「俺、いい事考えたんだ」
🐝🤣「…?」
🤝「俺が、全員殺して、そして俺も死ねば、皆、楽になるよね」
🐝🤣「…え」
さっきのリトを助けようとするテツとは、とても違って見えた。
🤝「………マナ君。楽に殺してあげるからさ。」
そうして俺にナイフを突きつける。
🐝🤣「……テツなら、もっとヒーローっぽいこと考えてくれよ…!!」
🤝「だって、これ以外に正義な思考ってないと思うんだよ。」
🐝🤣「……皆が助かる、とかさ…!」
🤝「リトくんが死んだのに、まだそんな事考えるの?」
テツの言うことは一理ある。だが、こんな所で死ぬ訳にはいかない。まずい、なんとかしてテツを止めなければ。
🐝🤣「…テツ、お前の考え方はヒーローなんかじゃない。殺すなんかしたら、二度とリトと会えへんで。」
🤝「…………そんなの、元から分かってるよ」
ナイフを持っている手を離して俺を押し倒して首を絞めてくる。
🐝🤣「カハァッ …!!…離…せぇっ…!!」
息が出来なくなる。まずい。死んでしまう。
🍱🦖「…テツ!!」
すると、奥から出てきたウェンがテツの手首辺りを掴んだ。
まだウェンの顔色は悪そうだった。
🤝「うぇ、ん君?」
テツが俺の首から手を離した。
🍱🦖「テツ…だめだよ、そんな事しちゃ。」
🐝🤣「ウェン…ゲホッケホッ」
🍱🦖「それに、Dyticaにも迷惑かかるでしょ?」
まるで俺たちの話を聞いていたように、リトの話題を出してこない。
🤝「……」
🍱🦖「それより、ライの応援呼ばなくていいの?」
🐝🤣「…………あれ…ロウとカゲツは…?」
🍱🦖「…分かんない。ここにライが来た時は、居なかったよ。」
まだ体調が悪いのか、ウェンの言葉は途切れ途切れになっていた。
🐝🤣「…なるほど。そこ2人に連絡取ってみるな。」
連絡用スマホを取り出そうとしたら、テツが決心した顔で言う。
🤝「……じゃあ、俺ライくんの応援行ってくるよ。」
🐝🤣「えっ…?」
急に言い出すので、かなり動揺してしまった。
🤝「俺、るべ君に聞きたいことあるからさ。」
🐝🤣「…分かった。分かったけど……なんで急に……」
🐝🤣「お前、ライを殺そうとしてんやないやろな…?」
🤝「……しないよ。さっきはごめんね。マナ君。」
立ち上がり、デバイスを起動しながら言う。
🤝「ありがとうウェン君。るべ君と戦ってくるよ。」
🍱🦖「うん…頑張ってね!」
ウェンは顔色の悪さを覆すくらい笑顔になっていた。
🤝「…マナ君、あのさ」
💡「う”わ”ああああぁぁぁっっ?!!」
テツがなにか言おうとした時、ライの叫び声とガシャーン!!という建物が壊れる音が聞こえた。
🤝「っライ君!!」
🐝🤣「ライっ…?!」
🍱🦖「…ライっ?!」
皆ライの方を向いたと同時に、テツがルベイエの向かいの家へ走り出した。
どうやら星導との戦闘でライが吹っ飛んできたことにより家が崩壊したらしい。
心でライの無事を祈りながら、デバイスを起動する。
🐝🤣「ライ………」
🍱🦖「マナ…あれ」
ウェンが驚いた顔をしながら指を指す。
🐝🤣「…るべ…」
ウェンが指を指した先には、ボロボロになってるるべがいた。
🐝🤣「っあいつが…リトをっ……!!」
🍱🦖「マナ落ち着いて!」
🍱🦖「今は、ライが最優先じゃない?マナ」
🐝🤣「…そ、やな……うん…行ってくるな。」
俺はライの元に走った。