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えホントに天才過ぎるありがとうございます!!😭😭
いやクオリティ高いって!!神作です!!めっちゃ刺さった…凄すぎる😖💞
はい、お久しぶりのくじらでございます!
いやぁ、部活の新人戦やら何やらが多くてですね、書けなかったんですよ。
新年一発目の小説は、ラテストさんの「俺ら困ってるんです!」からlrfwです!
それでは行ってらっしゃい!
「」…キャラのセリフ
『』…メール(又は電話)
fw side
カメラマン「…はい!OKです!」
今日は雑誌の撮影で、この後は冠番組の撮影。
fw「ん〜…今日はなるべく早く帰りたいんやけどなぁ…」
なんで早く帰りたいかなんて決まってる。
だって明日は記念日だから。ロレが俺のボディーガードになった日であって、結婚記念日。
早く帰って明日楽しむための準備しなきゃ。
ピロン
カバンの中のスマホが反応する。
fw「…ゆめおさん?」
ゆめおさんは俺と冠番組をやっているシンガーソングライターで、音楽番組からバライティにラジオまで引っ張りだこな超忙しい人。
fw(風邪でも引いたんかな…)
スマホを開いて『風邪引いたから収録は来週に延期です。ごめんなさい、マネージャーにはもう伝えてあるから』というゆめおさんらしい丁寧な文章に目を通す。
fw(ってことは、今日は早く帰れるのか?)
そう思ってスケジュール帳を開く。
収録の後は【帰宅】としか書いておらず、その後の予定はない。
fw「こんな早く帰るん、久しぶりやなぁ」
忘れ物がないか確認して、荷物を片付けて、それからスタジオを出る。
ひゅうっと吹く風が冷たくて、今朝手袋を忘れた手が冷たくなって感覚が鈍くなっていく。
fw『今日早く終わっちゃった』
fw『どこで待っとけばええ?』
ロレにメッセージを送るとすぐに既読がついて、その3分後ぐらいに返事が返ってくる。
lr『いつものカフェ』
lr『もうちょっとで終わるから待ってて。絶対動かないこと』
過去にあったことも関係しているけれど、びっくりするくらい過保護なメッセージに少し顔が綻ぶ。
fw「なに頼もっかなぁ…」
ロレが来るまでの1人の時間にメニューを見て甘いものが飲みたくなって、カフェオレを頼む。
いつものカフェのいつもの席。カフェオレを待つ時間がなんだか懐かしく感じた。
lr side
fw『今日早く終わっちゃった』
fw『どこで待っとけばええ?』
少しの振動と共に愛しい嫁からのメッセージが届く。
この会話は湊の仕事が早く終わった時に必ずする。
湊がスーパーモデルだから、そこら辺適当にほっつき歩いて騒がれたら困るってのもあるんだけど、湊のファンには少し危険な子もいるから。
lr『いつものカフェ』
lr『もうちょっとで終わるから。絶対に動かないこと』
湊には過保護すぎと笑われたが、これくらいじゃないと、湊はまた俺から離れていってしまうかもだから。
lr「…もう、湊には指一本も触れさせねぇ」
パソコンを閉じて更衣室へと向かう途中、俺は昔のことを思い出してた。
〜回想〜
lr side
lr「あ”ー…はやく湊に会いたい…」
今日は当直。つまり明日まで帰れない。
lr「ちゃんと飯食ってかな…」
仕事だって山積みだし、連絡なんてしてる暇がない。
lr(この後パトロール行って、帰ってきて書類まとめた後は…)
頭の中でスケジュールを確認していく。
もうすぐ夜の10時半。机に向かってパソコンいじってんのは俺1人。
机の上に乱雑に置かれたコンビニおにぎりのゴミ、空になったコーヒーカップがドラマのワンシーンみたいな雰囲気を醸し出していた。
プルルル…プルルル…
lr「…イブ?」
この時間帯に珍しい親友からの電話。どうしたのかと思ってスマホを手に取る。
lr「どした?」
ib『刺された』
lr「は?」
スマホからは「刺された」の一言だけ。
誰が?どこで?
嫌な予感しかしなかった。
ib『不破湊が刺されたんだって!多分不破湊のファンだと思う』
名前も顔も知らないファンに殺意が湧いた。
lr(俺の湊に何勝手に手ぇ出してくれてんだよ…)
lr「イブの店で刺されたんだよね。今行くから、湊のことお願い」
ib『…何分くらいかかる?」
lr「5分。5分で行く」
ib『おっけ、任せて』
イブとの電話を切って、猛スピードでパトカーに乗り込む。
lr(…俺がこの職に就いてなければ…湊は…)
そんな思考が頭をよぎった。でも、この職に就いてなければ湊にも会ってないんだから。
早く湊を助けに行こうと、俺は力強くハンドルを握ってアクセルを踏んだ。
ib side
不破湊が刺された。俺のいる目の前で。
血を流して倒れたままの不破湊の傷口をエプロンで抑えながら声をかける。
ib「ロレが、あんたの王子様がもうちょっとで来てくれるから。王子様が来るまで頑張って」
fw「んふ…なん、や、王子様って…」
命の危機に晒されてても、この男は義務笑いをするのか。
類は友を呼ぶ、とも言うけれど、ロレと不破湊はまさにそうな気がする。俺的に。
誰かのために無茶しちゃう事。それでも、お互いに愛し合ってるから、どちらかが行き過ぎかけたら必ず止めるとか。結構似てる(気がする)。
ちょうど来ていた人達と店員達がファンと見られる男を取り押さえている。
ib(早く来いよ、ロレ…)
その瞬間、ドアが音を立てて開いた。
lr「警察です。犯人は…」
ロレが取り押さえられてるファンを見て、誰が見ても殺意が伝わるような顔になる。
ib「不破湊、ローレン来たよ。あんたの王子様が、ちゃんとね」
fw「ロ、レ…?」
lr「湊、もう大丈夫だから。救急車も呼んだし、何よりこの俺が助けに来たんだから」
かけてる言葉こそ優しいものの、ロレの顔はやっぱり殺意が伝わる顔で、ファン…いや、犯人はそれを見て怯えてる。
lr「…俺の湊によくもまあ、手ぇ出してくれましたね。まぁ、もう湊に会うことも見ることも出来なくなるでしょうけど」
犯人の目の前に立ってロレは一言、そう言って犯人に手錠を掛けた。
ib「怒らせないようにするかぁ…」
俺はロレが出てって少し後に来た救急車にフワミネイトと一緒に乗ってロレの怖さを再確認した。
lr side
犯人は逮捕。今は取り調べ中だから何も出来ないが…
lr「…あいつのこと、何発か殴っていいすか」
上司「…え?」
一緒にタバコを吸っていた上司に問いかけると分かりやすく驚いていると分かる返事が返ってきた。
上司「ぇ、いや、ダメでしょ」
lr「だって、あいつ…!」
俺が怒りを露わにしたように声を荒げると、上司はタバコを口から離して灰皿に押し付けながら俺の方を向いた。
上司「…お前の大切な人ってのは分かってる。俺だって妻や息子が刺されたらそうなると思う。でもな、だからって殴ってこっちが満足しても、お前の大事な人はそれで満足するか?それに対してありがとうって笑って言ってくれるか?…少し冷静になって考えろ。それでもお前がそうしたいなら、俺はもう何も言わない」
そう言って上司は喫煙室から出ていった。
lr「湊が…笑ってくれるか…」
自分で考えてて馬鹿らしくなってきた。
ビンタくらいなら、怒ってる時にする仕草として大事にはならないだろう。
俺はタバコを灰皿に押し付けて喫煙室を後にした。
fw side
fw「ん…」
目を覚ますと明らかに俺の家ではない天井が目に入る。
視界の端に少し映る口元を覆っている何か。きっと酸素マスクだろう。
fw(…俺刺されたんやった)
血が自分の体から抜けていく感覚が蘇ってくる。少しずつ痛みも蘇ってきて、まだ生きていると実感する。
fw(イブにもロレにも迷惑かけたやろな…後で謝らんと)
きっとたくさん心配だってしてくれただろう。
隣の机に置いてあるデジタル時計に頑張って目をやると『6月28日 04:30p.m.』と書かれていた。
あの日は確か5月22日だったはず。つまり、一ヶ月ぐらい寝ていた訳で。
ぼけーっと天井を見上げていると看護師さんが慌てて駆けつけてきて、「先生、不破さんが!」と電話で話している。
それから5分も経たずに先生とロレが慌てた様子で入ってきた。
lr「湊ッ!」
泣くのを堪えてるのか、俺の名前を呼んだロレの瞳には大量の涙が溜まっていた。
俺の手をロレが震える手で握ってきた。それに応えるように俺も握り返す。
ロレが良かったと小さな声でつぶやいてる横で先生がテキパキと酸素マスクを外したり何なりを終わらせる。
先生「あと2日ほど様子見をしましょう。ただ、退院した後、1週間ほどは外出を控えてください。行くとしても軽く散歩ぐらいにしといてくださいね」
fw「はい。あの、仕事は…」
先生「ロケは控えてください。配信などの家で出来ることにしといてください」
そう言うと先生は安静にしといてくださいねと釘を刺してから一礼して部屋を出ていった。
lr「湊、ごめん…俺が…もっと…」
fw「ロレのせいな訳ないやろ」
刺された時に見えたロレは凄く悔しそうな顔をして、泣きそうになっていたから。
fw「なぁ、ロレ。俺、一ヶ月ぶりにロレの顔見れたんやから、一回くらい笑ってくれてもいいやんか」
lr「っ!」
ロレはきっと苦しかっただろう。笑うのも辛いかもしれない。
なら、もう一度俺がロレの隣で笑かしたる。
だって、貴方の笑顔が好きだから。優しさも何もかも全部込みの笑顔が好きなんだから。
lr「くっ…はははっ!」
fw「別に何も変なこと言ってへんけど…」
lr「ふぅ…いや、可愛いこと言うなって思ってさ」
そう言って、目頭に涙を溜めながら笑ってるロレ。
fw「んふっ、それ。その顔が見たかった」
沈みかけの太陽に照らされた病室で笑うロレはいつもより、カッコよくて。
やっぱり、この人で良かったと改めて思えた。
lr side
仕事が思ってるより早く終わったから、急いで湊のもとへと向かう。
fw「ロレ!お疲れさん」
lr「ありがと、湊も疲れてるでしょ?」
fw「んーん。今日はそんなに」
lr「そっか。でも、早く帰れるなんて貴重なんだから、ゆっくりしよ?」
fw「せやなぁ。ロレ、ご飯何食べる?」
lr「湊の作ったのが良いけど?」
fw「んふふ、知っとる」
lr「食材買いに行かないとじゃない?」
fw「んーとね、ほうれん草と豚肉買う」
lr「何作るの?」
fw「ふふっ、なーいしょ♪」
lr「えー、いじわるじゃん。可愛い」
fw「んふふっ♪///」
あの日と同じような夕焼けに照らされた帰り道。夕日のせいか照れているのか分からないけど、少し赤くなった湊の顔はいつもよりもずっと綺麗で。
やっぱり湊に出会えてよかったと心の底から思えた。
はい、お帰りなさい!
…ごめんなさいッッッ!
めっちゃ遅れました…
その割にはクオリティも低い…本当に申し訳ございませんでしたッ!
これからもこんくらいの頻度の投稿ですが気長に待っていただけると嬉しいです。
それではまた次回お会いいたしましょう!
読んで頂きありがとうございました!