食虫&嘔吐っていう地雷の人が多そうなやつ
いつかrfmoでゲテモノ食べる企画やるんじゃないかと思ってます。流石に誰かがNG出すとは思いますけど。
文才なんかありません。
案の定駄文。駄文。
cpはどこかに記載してます。
主はにわかです。解釈違いがあると思います。
※ご本人様には関係ありません。
暴力、食虫、嘔吐有
ymoiさんかなりサイコだし、kgmさんかなり可哀想
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ymkg
「…..た、ただいま、帰りました」
玄関の扉を開けると無表情で佇む夢追さんと目が合った。
『…ハヤト』
「…….っ」
『ねえ、ハヤト』
「…..は、はい、」
『今、何時か分かる?』
「…..二十三時…です、」
『うん。門限は何時だっけ?』
「…..二十二時です」
『遅れる時はどうしてって言った?』
「門限を過ぎる前に、連絡…」
『うん。そうだね、そうだよね』
「………あ、あの、っ」
『うん?』
「…..っごめん、なさい」
目の前の彼が目を細めて笑った。ほんの少し、安心しかけたその時。
鳩尾のすぐ下辺りに鈍い衝撃が走った。
思わず顔を顰めて蹲り、口を押さえて胃の中のものがせり上がってくる感覚に必死に耐える。
恐る恐る、彼を見上げてゾッとした。
にっこり、という言葉がぴったりな笑みとは対照的に、瞳が冷えきっていることに冷や汗が浮かぶ。
『あたしね、結構心配してたんだよ?』
此方に目線を合わせるように屈んだ夢追さんが、いつもの声色で話すのが怖い。
さっきのことなんて嘘かのように優しく頬に触れてくるのが怖い。
ほぼ反射的だった。頬に添えられた手を弾いたのは。
夢追さんは手を弾かれたことに対して、声を上げるわけでも、怒るわけでもなかった。
ただただ、先程まで形だけでも笑みを浮かべていたはずの彼が無表情で押し黙るのに、自分がやってしまったことを理解する。
「っあ、ゃ今のは、ちがくて、その、」
『おいで、ハヤト』
有無を言わせないその声に、一瞬で頭が真っ白になる。
夢追さんに手を引かれて、乱雑に置かれた靴や鞄をそのままに、二人で玄関を後にした。
『座って』
言われた通りに、ベッドに腰を下ろした。
何をされるのか分からず、居た堪れない気持ちになる。
『ハヤト、お腹空いてない?』
突然に笑顔で投げかけられた意図の読めない問に、疑問ばかりが浮かぶ。
が、それを口に出せるような空気では無いため、小さく首を横に振る。何となく嫌な予感がした。
『空いてるよね?』
あからさまに圧をかけるような笑みと口調に、今度はもう、頷くしか無かった。
『あは、いい子。ちょっと待っててね。』
満足そうに笑った夢追さんが寝室から出ていく。
逃げるなら今のうち、という状況だが、恐らくすぐに見つかるだろうし、行くあてもない。何より、夜に勝手に逃げ出した後の方が怖かった。
『おまたせ』
帰ってきた夢追さんを見て、いや、彼の手に握られているものを見て、身体が硬直した。
彼の手に、たくさんの虫が入った小瓶が握られていた。
何も言わず固まる私に微笑んだ夢追さんが、私の隣に腰掛けてから声をかけてくる。
『これ、最近買ったやつ。面白そうだなって思ってさ。』
夢追さんが小瓶を軽く振ると、中でかさりと虫同士がぶつかる音がする。
彼は笑っているが、私は少しも面白くなんてなかった。
『でね、ハヤト』
小瓶の蓋を開けると、何の躊躇いもなく虫を一匹摘んで、こちらを向く。
ルビーの瞳に宿った狂気に、今更気づいてしまった。
『口、開けて?』
「…ゃ、だ」
何とか首を横に振った。いやだ。先を想像するだけで気持ち悪い。
『あ、これは食べても大丈夫なやつだよ?お腹壊したりしないと思う、多分。』
衛生的な面を心配しているのではないのだが、夢追さんは安心させるかのように笑って、大丈夫だと言った。
この状況ではそれのせいで、かえって不安や恐怖に心を満たされる。
『ねえ、言うこと聞いてよ』
低い声が鼓膜を震わせる。
それでもなお、首を横に振る私に痺れを切らしたのか、突然肩を掴まれてベッドに押し倒された。そのまま夢追さんは私の上に馬乗りになる。
『…ほら、あー…ん』
「…ぇ、ぐ…ッッ…..ん”んぅ…ッ」
指で口を無理矢理開かされたかと思えば、手に持っていたそれを放り込まれる。
口の中のそれに生理的な嫌悪感を抱く。気持ち悪い。嫌だ。
吐き出そうにも口を塞がれていて吐き出せない。むしろ、口の中から舌で追い出そうとする度に、舌がハッキリとその形を認識してしまう。
『んふっ、ふふ、大丈夫だから、ね?』
夢追さんは、こんな状況の何がおかしいのか、狂気的な笑みを浮かべ続けている。
『ほら、このままじゃ苦しいだけだよ?ちゃんと噛んで飲み込んじゃお』
ね?と笑う彼に、従うしかないことを悟り、必死に口を動かす。
歯を立てる度に妙な感触がする。苦いような味がして吐き気を催した。
羽や触角が歯や上顎なんかにくっついて気持ち悪く、体がぞわりとして鳥肌がたつ。
気持ち悪いのにどうしようも無くて、嗚咽する。
体が拒否反応を起こして、中々喉を通らないものを無理矢理に飲み込んだ。ざらりとした粉のようなものが喉につっかえて咳き込みそうになるのを、必死に我慢したせいか、目の前が少しぼやける。
『んふ、んっふふふふ、あはは、ほんとに飲みこんじゃった、ふふ、』
夢追さんはただただ無邪気に笑っていた。愉快でたまらないというように。
『あはっ、はぁー、ふふ、うん、いい子だね、ハヤト、よく出来ました!』
パッと口を塞いでいた手が退けられる。
もう動く気にはなれず、ベッドに仰向けになったまま、荒い呼吸を繰り返す。
ふと、視界の端に小瓶が映った。中にはまだ虫が詰められている。
今、あれを飲み込んだんだ。
夢追さん次第では、もしかしたら、また、あれを…
その考えに至った瞬間、身体が震えだす。
『ん〜?んふっ、どうしたの、ハヤト』
夢追さんがゆっくりと小瓶を持ち上げた。
『まだ、お腹空いてる?』
逃げ出したいのに、身体が上手く動かせない。
『しょうがないなぁ、ほら』
また、小瓶から一匹取り出して、私の口へと向ける。
『…あー…ん』
胃から、何かがあがってくる感覚がした。
『うゎ…っ!…と、』
気づけば、夢追さんを跳ね除けて、ベッドから床へと転がり落ちていた。
「ッッぇ”…ぅ…….げほッ…ぉ”え”“…っ」
ゴミ箱を引き寄せる暇もなく、ビチャビチャと音を立てながら、吐瀉物が口から床へと吐き出される。
『あら〜、吐いちゃったの?ちょっとした冗談だったのに』
頭上からくすくすと笑い声が聞こえてくるが、それを気にしている場合ではなかった。
「…ごほっ…はッぅ”…..ぇ…ぐ”…..ッッ…あ”ッぇ”“…ッ」
胃液や消化されかけのものと一緒に、まだ形の残る虫が出てきて、さらに吐く。それの繰り返し。
『んぁははっ、きったね〜』
彼は、まだ愉しそうだった。
それからどれくらい時間が経ったかは分からない。とりあえず一通り吐き終わって脱力する。胃の違和感は治まっていなかったが、かなりマシになった。
それに、もう、疲れた。
胃液の不快な匂いにすら、指の一本も動かせそうにない。
ぼんやりとしていた意識が段々と遠のいて行く。
『んふふ、おやすみ、ハヤト』
無理矢理に視線を声の方に向ければ、こちらを愛おしそうに見つめる夢追さんがいて。
それを最後に私の意識はぷつりと途切れた。
コメント
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かなり好きなやつです 関係ない話だけど、ymoiさんの春服って近所の大学に通ってる、優しいけど腹に一物抱えてそうなお兄さんって感じですごい癖にくる