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喫茶店『ノエル』での勉強会も2時間を計画しようとしていた。


美希「星楽君!じゃあここは〜?」

星楽「これは〜こうだから、こう!」

美希「すご〜い!正解!成長だよ成長!」

星楽「まじっすか?やったー!」


夜「それじゃあこちらも…これはどうですか?」

ちひろ「え〜とこれはこう訳すでしょ?だから〜ここから持ってきて…ここがこうなるから…こう!」


夜「正解です!ちひろさんも成長ですよ!」


美希「凄いじゃんかざっち!」

星楽「夜?俺は俺は?」


夜「まぁ成長したな 」

星楽「成長したなって…親かよ!」

美希「ははっ!やっぱいいねぇ〜。じゃあ!休憩にしよっか!」

ちひろ「いいねぇ〜!」

美希「あれ?もう2時間か…て2時間!?やっば…こんないて迷惑にならないかな!?」

夜「あぁそれは大丈夫です、ここ隠れ家的な喫茶店なのでお客さんほぼ常連しか居ないんです。それに羽川さんとは小さい頃からの仲で…勉強もここでしていたんです」

星楽「だからそんな頭良いんだね〜」

美希「私飲み物貰って来るね〜」

星楽「じゃあ俺も!」

と、羽川さんのいるカウンターの方に歩き出す。そして扉の前を通りかかる時…扉がガチャッと開き風鈴がチャラチャラと鳴る。

その扉からは浜野悠と桐野誠が姿を現した。

誠「ここ?」

悠「そうそう!ここのパンケーキちょー美味しいだよ!」

誠「へ〜ってお!星楽!」

星楽「お!誠兄ちゃん!」

美希「あれ?桐野君に浜野君?なんてここに?」


夜「整理すると?まず、僕と兄ちゃん…悠が兄弟で、誠さんと星楽が従兄弟ってことで…?」


美希「それで?浜野君、あぁ…悠君と桐野君が付き合ってるってこと?それで、かざっちが失恋したのは桐野君が恋敵ライバルを蹴落とすための作戦だった…と?」


誠「そういうこと!で、ごめんね花咲さん!」

ちひろ「いや〜負けちゃったか!…そうか…ちょっとトイレ行ってくるね」

作り上げた微笑みを見せトイレへと逃げるように駆け込む。


美希「あ〜あたし見に行ってくるね」

誠「お願い」

美希がちひろを追ってトイレへと入っていく


誠「酷いことしちゃったかな、、、」

夜「いやいやしょうがないことですよ。誰かの幸せの影にはいつもちひろさんみたいな人は少なからず生まれるんです。問題はそこからちひろさんがどう進んでいくかです」


星楽「言い方はちょっとキツイけど言ってることは間違ってないな」

悠「まぁ…そうなのかもしれないけど、ちょっと罪悪感…」


誠「なんで悠君が罪悪感なんて感じるんだよ」

悠「いや…もし誠がそんなことしてなくても、僕は絶対誠を選んでた、だからこそ花咲さんには幸せになって欲しいな」


少しして、鼻をすすっているちひろとそれに付き添う形で美希が帰って来る。


ちひろ「ごめんね〜皆!もう落ち着いたよ」

美希「まぁ…これはしょうがない事だった。うん誰も悪くないよ!ちひろも、悠君も、桐野君も、」


誠「そう思ってくれるとありがたいけど…ごめんな花咲さん」

ちひろ「いやいや、だから大丈夫だって!」


「・・・」

少し気まずい時間が流れる


星楽「あ!あの!でも素敵っすよね!」

夜「何が?」

星楽「いや、誠兄ちゃんと悠さんのことですよ!」

悠「そう?同性のカップルだよ?気持ち悪いとかならないの?」

誠「ちょ…悠君…」


星楽「なるわけなくないすか?だって好きになった人がたまたま同性だっただけっすよね?それのどこが気持ち悪いんすか?」

と嘘偽りない、ただその時、星楽は自分の心の中 をそのまま喋っていただけであった。

悠「そっか…そう、だよねありがとう星楽君」

少し口角を上げる。


夜「ちょっと見直したかも…」

と、驚いたような表情で星楽を見る。


星楽「見直したってなんだよ!」

美希「いや…ホントに、その考え方めっちゃ素敵だよ!」

星楽「美希さんまで!褒めても何も出ないっすよ?」

自慢げに自分の後頭部を撫でる。


悠「それにしても夜ここで勉強してたんだ〜」

夜「うん!そうだよ〜!」

悠「夜ってお洒落だよね〜」

夜「兄ちゃんもここは知ってたでしょ?」

悠「まぁね〜」

と兄弟で仲睦まじく話す


誠「はいストップ!」

と悠と夜の間に誠が入ってくる。

誠「悠君は俺のだから!独占禁止!」

美希「う〜わ桐野君メンヘラかよ!悠君!かざっちに乗り換えるなら今だぞ〜?」


悠「僕は…もう誠のだから!」

誠「ほらな!夜君と花咲さんとは格が違うんだよ!」


美希「ねえ話は変わるんだけどさ、桐野君ってやめていい?なんならここのグループで敬語やめない?」


誠「賛成!俺も思ってたとこ 」

悠「まぁ、誠が賛成なら僕も」

夜「敬意が必要だと思ってたのですが…」

星楽「俺は賛成っす!あんまり敬語使い慣れてなくて…」

ちひろ「私はまぁ仲良くできればなんでも!」


美希「よ〜し!多数決ってことで!これから敬語は止め!さん付けもいらん!」


そんな話も程々に勉強を再開する一行であった。



時計が5時を回り勉強会はお開きとなる。

美希「よし!これで終了〜!」


星楽「ふぃ〜つっかれた〜!」

ちひろ「あぁ〜!5年分勉強した!」

悠「ぅ〜ん!もう無理!あぁ無理!頭使えない!なんで息抜きに来たノエルで勉強しなきゃならないんだ〜!」


美希「3馬鹿も頑張ったね〜!偉いぞ〜!」

ちひろ・星楽・悠「3馬鹿やめろ!」


誠「よぉ〜し!またやろうな!勉強会!」

夜「それいいですね…あ、い、いいね〜!」

星楽「夜〜敬語抜けてないよ〜!」


夜「いや、だって急に敬語抜き!って言われてもなぁ〜!」

悠「僕と星楽には抜けてんじゃん!」

ちひろ「私に対してもなんかたまにタメ口になるよねぇ〜?」

星楽「あれあれ〜?これ僕達滑られてる?」

悠「ナメられてるよねぇ〜?」

ちひろ「そうだねぇ〜!このこの!」

夜をちひろがつつく


夜「そんなことないよ?」

そっぽを向く

悠「あ!そっぽ向いた!嘘ついてる時夜はそっぽ向くんだよ」

星楽「あ!認めたね!」

ちひろ「私達ナメられてるわこれ」


誠「うるさいぞ四人とも!」

夜「3馬鹿がうるさいんだよ!」

3馬鹿「3馬鹿言うな!」


美希「あ〜はいはい!もう仲が良いのは分かったから!じゃあ皆連絡先交換しよ!」


ちひろ「それ夜君は彼女いるから私達は無理かも?」

夜「あ〜それ嘘です」

ちひろ「へ?」

夜「だから!彼女なんて居ないんだって」

悠「そうそう!夜は顔が良いからね〜昔からそういう嘘で乗り切ろうとするよね〜」


↑それお前が言うか?

この場の全員が考えたのは言うまでもない。


誠「それ悠君が言うか?」


この場の全員の心の声を代弁した誠であった。


そして、全員連絡先を交換しあい、その場は解散となった。


夜「まさか帰る方向が星楽と誠さ…誠ペアと、美希ちひろペアと僕達で綺麗に分かれるとは…」


悠「ね〜びっくりしたよ、それに誠と、星楽が従兄弟っていうのも驚いたよね〜」

夜「だね〜ねぇ兄ちゃん!いや…浜野悠!」

悠「なんでしょう!改まって」

夜「兄ちゃんって誠と付き合ってどう思った?」


悠「え〜?そりゃもう好き!大好き!好き好き好き好き好き好き好き好き好き!って感じでもう心の中がいっっっぱいで!誠のことしか考えられない!みたいな? 」

夜「誠はいいな〜兄ちゃんからこんなに愛されてて!幸せ者だぁ〜」

悠「な〜に?夜のこともすっごい好きだよ?」

夜「あ〜そういうことじゃなくてさ、僕…ってか、僕達っていっつも女子が近くにいて、告白もたっくさんされてさ?そんなにこう…好き!ってなることってないじゃん?それで…人を好きになるってどういうことなのかな?みたいな」


悠「あ〜ね〜でも僕は一目惚れみたいな感じでさ〜そんな相談に乗れないかも…ごめんな〜」


夜「あ〜一目惚れか〜そうか〜あれも一目惚れ…」


悠「まぁちひろは可愛いもんね〜それで、絡まれてる時に助けられたら一目惚れもするよね〜」


夜「うん…っては?え?」

悠「いやいや…何年一緒に居ると思ってんの?」

夜「そっか〜バレちゃったなら認めます。」

悠「潔く認めるのは偉いぞ!夜!まぁ頑張れよ?夜!僕の最高で最強の弟なんだからな!」


夜「うん!」


夕暮れに照らされるビルの影が織りなす街の道を歩きながらそんな話をする。

これからどんなふうに関係が変わっていくのか…それはまだ誰にも分からない。

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