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#夏目のカンヒュコンテスト
うどん
60
向日葵@in率低下
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【解剖医の日記】
午前二時四十五分。凍てつくような雨の音を裂いて、ラボの錆びついた鉄扉が乱暴に叩かれた。
入ってきたのは、見事なまでに仕立ての良い黒い高級スーツを泥で汚した、政府の秘密組織の男たちだ。奴らは無言のまま、ストレッチャーに乗せられた一躯の遺体を容赦なく解剖台へと放り出してきやがった
「不慮の病死、急性心不全。明日の朝までに、そう書類を書き換えろ。余計な詮索をすれば、次はお前がこの台に横たわる番だ」
吐き捨てられた言葉の軽さに反して、男たちの目が宿す殺意は本物だった。奴らが去った後、俺は冷え切った地下室で、一人メスを執った。
表向きは、どこにでもある『行き倒れの孤独死』。皮膚の表面には目立った外傷など一つもない。だが、胸元に最初の一太刀を入れ、皮膚の裏側をめくった瞬間、俺の指先は完全に凍りついた。
首の筋肉の深層に広がる、肉眼では見落とすほどの微細な皮下出血。これは高度な技術を持った人間に、生前、長時間の尋問(拷問)を受けていた動かぬ証拠だ。さらに注射器で胃の内容物を吸い上げると、嗅ぎ慣れない人工的な甘い臭いが鼻を突いた。通常の検視では絶対に見つからない、投与後数時間で体内から完全に消失するはずの軍用暗殺毒の痕跡。
「病死なわけがない……。これは国家を揺るがす巨大な不発弾だ」
背筋を冷たい汗が伝う。奴らの言う通りに隠蔽しても、真実を知ってしまった俺がこのまま生かしてもらえる保証などどこにもない。絶望が喉元まで競り上がってきたその時、十年前から壊れて放置されていたはずの、机の上の古いモニターが突如として耳障りなノイズを上げて起動した。
画面に躍り出たのは、この遺体の全身を捉えた立体的なCT・MRI画像――『AI解剖(死亡時画像診断)データ』だった。
驚愕する俺の目の前で、画面に冷たい緑色の文字が打ち出されていく。
『胃の内容物の成分をもう一度見ろ。奴らはそいつを灰にするつもりだ。その声を、国に握りつぶさせるな』
通信のログは完全に偽装されており、世界中のサーバーを経由している。だが、その送信者のコードネームだけが、画面の隅で不気味に明滅していた。
『──Ghost』
顔も名も知らない、電子の闇に潜むハッカー。彼が国家の最高セキュリティを破ってデータを盗み出し、俺の元へ送り届けてくれたのだ。国からの追っ手を引き付ける電子の防壁と、科学のメスで遺体の声を聴く解剖医。俺たちはこの冷たい夜、世界で最も危険な共犯者になった。
コメント
3件
カンヒュ感がないのは申し訳ありません て言うかロシフィンとかフィンロシとかタグに書いてますけどr18要素皆無 あと下手すぎて申し訳ないです
わあああ…これ、めっちゃエモいやつ!!😭💕 解剖医の堅苦しい語り口が逆に、秘密組織との緊張感をスゴく引き立ててて一気に引き込まれたよ…! 「次はお前がこの台に横たわる番だ」の台詞、ゾクゾクしたしGhostの登場もカッコ良すぎる! 国家vs匿名ハッカー×解剖医の共犯関係、続き気になりすぎてもうソワソワが止まらないっ…!!🌸