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 授業が終わった。二年三組に行った。やっぱり、戻ろうかな。

でも、来てくれた。

 「あ!咲希翼くんだね!どうしたの? 」

やっぱり優しい、!

「さ、さっきのッ、お、お礼をしたくてッ」

「お礼?私なんかした?」

「言いたいことがッ、あってッ、聞いてほしくてッ、」

ありがとうございますって言う。言える。さっきできたから。

「さっきはッ、ありがとう、ございましたッ。」

事情を言おう。

「ぼ、僕ッ、恥ずかしがり屋って言われててッ、だから、む、無視されててッ。だけど、佐々木奇空さんは無視しなかったから。お礼、したくて。」

言えた!言えたよ!

「そうだったんだ!こちらこそありがとう!」


 そして、学校から帰った。

お母さんに言おう。何にも言われないと思うけど。

「た、ただいま!」

「おかえりなさい」

「また迷惑かけたんでしょうね?」

「ち、ちがうよ。話せたんだよ。」

「……」

無視された。奇空さんのようになったらな……


 夜、夢の中で翼がリーダーになった。

 「やっぱり無理だな。」

これは……寝言だ……


 嫌な朝が来た。

「おは、よう」

「……」

まあいいや……

奇空さんがいるから。

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