ラウside.
「…」
どうしよ…
今からめめと雑誌の撮影…!!
さっきあんなことがあったから、余計恥ずかしいんだけど…!
[目黒さんラウールさん、お願いします]
『はい』
「あっ、はい!」
やばいやばい…
[じゃあ、肩組んで仲良くって感じで]
[次、色気ある感じとか…]
……
[じゃあインタビュー、目黒さんお願いします]
『はい』
撮影&俺のインタビューが終わって、今はめめのインタビュー。
なんとかやり切った…!!
『〜〜で、〜〜が…』
[なるほど…]
[では、理想の恋人像などを教えてもらっても…]
「!」
『おお…』
『うーん…』
めめの理想の恋人像…!!
聞いちゃお、
『嘘をつかない人、ですかね』
「!」
『やっぱり、悪意がない嘘でも傷付きますし、いい気持ちはしないんで…』
「…」
[うんうん…]
「…」
嘘をつかない人…
さっきめめに嘘ついたのは…
紛れもなく俺。
「…」
俺は、めめの理想じゃない…
「…」
やば、俺…
めめの一言だけで、こんな辛くなってんの…??
めめのこと好きすぎじゃんか、
もう、つら…
『ラウ』
「!」
『一緒帰ろ、』
「あ、うん!」
いつのまにかめめのインタビューも終わったみたいで、俺らは一緒に帰ることになった。
「…」
『…』
この気まずい沈黙を破ったのは、めめだった。
『ねえ、ラウ』
「! なに?」
『さっきさ…』
『なんで俺に嘘ついたの?』
「!」
「え、」
『ほら、赤ちゃんの動画が〜、ってやつ』
『そんなの見てなかったよね…?』
「!!」
え、どうする…!?
でも、めめの写真がかっこよかったって…
好きバレじゃんか!
えっと、えっと…
“嘘をつかない人”“悪意がなくても傷つく”“いい気持ちしない”
「…!」
ふと、さっきのめめの言葉が頭に浮かんだ。
ほんとのこと、言わなきゃ…!!
「っ…」
「えっと、」
「確かにあれは嘘、で…」
『うん』
「めめの写真、見てて…」
『うん』
「ニヤニヤ、してたのは…」
「め、めめのことが、好きだから…///」
『…え、』
「めめのこと好きってバレたくなくて、嘘ついちゃった」
「ほんとにごめんなさい…」
『…///』
「…めめ?」
『ちょ、ラウ、待って…』
「…??」
『俺からも、いい?』
「…うん」
『えっと、俺も…』
『ラウールのことが好き、です』
「…え!?」
ちょっと待って…!?
そんなこと、え…!?
「…え、」
『…うん、』
「…」
『…』
『…ふはっ、』
「!」
『なんか俺ら、すっごい不器用だね』
「…うん」
『改めて、だけど』
『…俺と、付き合ってください』
「…!」
「も、もちろんだよぉ…!!」
今日が、1番大切な記念日になった。
コメント
10件
最高!
やっぱり君の物語は一つ一つ丁寧最高だよ☺️
不器用が尊すぎて涙涙