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ぼくの名前は岸辺露伴漫画家だ。
ある夏の日……あのときは日本の最高気温を叩き出したとか何だとかニュースで言っていたな。
ぼくはネタ探しのために神隠しが起こると言われ
ている山へ取材に来たんだ。その時ぼくはとてつ
もないミスをした。飲料水を家に忘れてしまったんだ!そのせいでめまいや息切れとかの【熱中
症】の症状が出てきやがったんだ。そして取材中
に何か奇妙な四角い【物体】を見たんだその【物
体】には何か引き込まれるような魅力。もちろん
まずはスケッチをしたが、決して触ろうとはして
いなかった。あまりにも体がダルかったのですこ
し日陰にでも行って休憩しようとしたその時!
四角い【物体】《それ》が増殖していたんだ!
【物体】はまるでブラックホールのように空間に
書き足されたような黒色だった。【物体】が動
き、植物に当たるとその植物がその四角い【物
体】となった、そうやって【物体】は増殖してい
た。ぼくはそれを理解した時僅かな体力を振り絞
り逃げようとしたさ、だがもう遅かった。【物体】
はぼくを取り囲んでいてだんだんと迫ってくる。
逃げれるわけもなく取り込まれてしまった。ぼく
が最後に見た光景は【物体】がぼくの体を取り込
むにつれ小さくなっていったことだ。あれは怪異か【幽波紋《スタンド》】の一種だったのかはわ
からないが世界のすべてを飲み込まないことを望
むとしよう。ぼくは気づくと見たこともない所に
いた。さっきまでいた蒸し暑い山とは違い、涼し
い風がふく草原にぼくは寝ていた。
「そうして、お前はこの世界に来たんだな!オイ ラはあんたがテイワット《こっち》に来てなけ りゃ溺れて死んでたぜ……」
彼女はパイモン、不明なことが多い人?生物?
だ。三ヶ月前食料調達のために釣りをしていたら
釣り上げた。背丈は小さな子供のようで、性格は
ガキみたいなところがあったり無かったり食べ
物、眠る、金品に目がない。長い白髪で王冠のよ
うな物をつけている。そして一番の特徴は浮いて
いることだ。彼女いわく大波に攫われただと
か……正直あまり信用がしていなかったが、今は
すこしだけ信用している。ここでの唯一の知り合
いだ。ここはテイワット大陸、ぼくがいた地球と
は違う惑星か、はたまた世界が違うのかわからな
いが、確かなのは地球にはいない生物、能力があ
るということだ。
「……で君と放浪してから三ヶ月が立ったわけだが、一向にぼくは帰れる気がしないんだがァ。どうするんだよ」
「オイラから、一つ提案があるんだけどよ!七神に聞くのはどうだ?露伴が言ってた四角い【物体】を神様なら何か知ってるかもしれないだろ?」
七神とは、このテイワット大陸にある七つの国を
治める七柱の神様だ。神様は元素という魔力を使
え、七神はそれぞれ「風元素」を操ることの風神
、「岩元素」を操る岩神、それぞれの元素に対応
する、雷神、草神、水神炎神、氷神がいる。
「ここは風神が治める……治める?モンドだぜ!とりあえずモンド城に行こうぜ!」
モンド……神が去った国。その名の通りモンドと
いう国は唯一神様が治めていない国だ。露伴とパ
イモンはこの神が去った国、モンドで風神に出会
いあの【物体】の正体、杜王町への変える方法の
手がかりを見つけられるのか――
第一章 第一幕 〜風を捕まえる異邦人〜
露伴とパイモンがモンド城に向かってる最中、ヒ
ルチャールやスライムと呼ばれる物に、襲われ
た。ヒルチャールとはテイワットの荒野を彷徨う知能が低くこぎたない原住民だ。そしてスライム
は名の通りスライム(ホウ砂と水などで作れる物)と似ているが体のほとんどが元素でできてい
る原素生物だ。この二体の生物、単体なら露伴の
【スタンド】、【天国への扉《ヘブンズ・ドアー》】
でなんとかなるが、複数、三体以上になると手の
つけようがなくなる。そして今襲ってきているの
は六体以上いやがる、露伴では逃げることしかでき ない。
「こっちへ来るんじゃあぁぁないッッッ!このこぎたない猿どもがァァァ!」
「わぁぁ!囲まれちゃったぞ!」
ヒルチャールが露伴めがけて飛び込んでくる、
「まずいッ――」と口の隙間から出てきそうにな
ったその時、空から無数の炎をまとった矢がヒル
チャール達を一掃する。露伴とパイモンが冷や汗
をかきながら顔を見合わせると、矢が飛んできた方向から。ゴーグルをした赤いリボンの女の子が
歩いてきた。
「わたしは西風《セピュロス》騎士団の偵察騎士、アンバーよ。――あなた大丈夫?」
女の子がゴーグルを外し言うと露伴に手を突き出
した。露伴はその手を掴み立った。アンバーは露
伴たちの顔をじっくり見てから言った。
「―――あれ?君たち見たこと無い顔だけど、どこから来たの?」
「オイラ達は旅人だ。」
「ちがう、コイツ‘は’旅人だ。僕は漫画家の岸辺露伴だ。」
「そう、立てるなら付いてきて、モンド城まで、送ってあげる。」
露伴とパイモンはアンバーについて行った。数分
歩くと露伴があることに気づいた。ヒルチャール
に襲われたときにスケッチブックを落としてしまったことだ。
「アンバーだったけ?悪いがぼくスケッチブックを落としたみたいだ。道は覚えてるからここで少し待っていてくれないか?」
「うん!大丈夫、ここで待ってるから危なくなったら大きな声で叫んでね!すぐに駆けつけるから。」
アンバーの言葉を聞くとパイモンの服を掴んで走
って落としたスケッチブックを取りに行った。
「たしか――ここらへんだったはずだが、おい!ちゃんと探してるか?」
「探してるぞ!なんでお前がそんなに偉そうにしてるんだよ!」
パイモンは少し不満そうだ。露伴は茂みの中を探しているとスケッチブックがあった。
「おい!パイモン見つけたぞ!」
露伴の声を聞くとパイモンは文字通り飛んでき
て、「静かにしろ!」と言った。露伴が聞き返そ
うとするとパイモンは露伴を引っ張ってあるもの
を見せた。それは緑色の服の男が、龍と話してい
たのであった。露伴は急いでスケッチを取るが、龍が露伴たちに気づいて咆哮し、飛んでいってし
まった。残された緑色の男は露伴達をみると睨んで去ってしまった。
「……な、何なんだ、あれはッ⁉龍だとッ!いや、あり得るかここならそんな空想上の生物がいてもおかしくはないのか――⁉」
「ん?露伴!あれ見てみろよ!」
パイモンが指した方向には赤く光る結晶がおいて
あった。露伴はそれを回収し、アンバーの所へ戻
ることにした。
アンバーの所へは走ったのもあるが、龍がいる事
実に興奮して息が荒れていた。モンド城へつく頃
には二人はもうクタクタだった。モンド城はよく
ある中世ヨーロッパ風の町。ありきたり過ぎて露
伴はウンザリしていた。街には大きな風車、大き
な協会、それよりも大きな風神の像。
「ようこそ!私の故郷、自由の国モンドへ!」
「おおー!賑やかな所だな~オイラたちはずっと二人だったからテンション上がるぜ!」
三人のもとへ金髪ポニーテールの長身の女性がア ンバーへ言った。
「アンバー、そちら客人は一体だれだ?」
「ジン団長、この人たちは遠いところから来た、露伴さんです。」
「そうか、よく来てくれた。」
一人の男が怪しみながら露伴の耳元で囁いた。
「お前、どこから来たんだ?」
「なんだい君はァ――いきなり距離感おかしいんじゃあないのか?」
「俺か?俺は西風騎士団騎兵隊長のガイアさ。まぁいい。それより……」
露伴とガイアが睨みあっていると、とてつもなく
強い風が吹いてきた、パイモンは露伴の髪を握り
しめ飛ばされないようにしている。ジンが空を見て顔を真っ青にして言った。
「……な、なぜ風魔龍がここにっ⁉」
風魔龍はモンド城へブレスを吐いた。そのブレス
は風魔龍の体内で生成された独特の元素を帯びて
おり建物へは上昇気流が起こった。それらの一つ
は露伴の足元にも起こった。近くにいたガイアは
なんとかそれを避けるたが、パイモンと露伴の二
人は飛ばされてしまった。パイモンは空が飛べる
のでひとまずは安心だが露伴はそうはいかない。
「どうなっているんだァァァァ!このままだと地面に落ちてそのままミンチになってしまうッ!」
すると、アンバーが【風の翼】をつけて飛んでき
た。【風の翼】とはモンドで作り出された背中に
つけるタイプのグライダーだ。アンバーは上昇気
流に乗って露伴のもとまで飛んできた。
「露伴さん!動かないで!」
アンバーはそう言うと小型化した翼を露伴の背中
に叩きつけた。すると、小型化した翼が大きくな
っていき露伴は落下死は免れた。
「ごめん!わたし、他の飛ばされている人の救出にいかなきゃ!」
アンバーはまるでツバメのように飛んでいってし
まった。露伴はほっとしたが、そんな猶予は露伴
にはなかった。風魔龍が露伴めがけて突進してく
る。露伴は風魔龍の周りに発生している気流でぶ
つかられこそしなかったが、風魔龍がの周りを抜
け出せない。露伴は思ったぼくの【天国への扉《ヘブンズ・ドアー》】で本にしたらいいんじゃあないかと。露伴は少しずつ近づいていく。
「お、おい!危ないぞ!やめろ!」
パイモンが叫んだが、その声は露伴には物理的な
距離が離れているので届かない。露伴は風魔竜に
向かって【ヘブンズ・ドアー】で攻撃させた。
「くらわせろォォッ!【ヘブンズ・ドアァァァァァッッッー】‼」
【ヘブンズ・ドアー】がトワリンに付いている紫
色の結晶に触れた瞬間、なぜか風魔竜についてた、紫の物体が一瞬空色へと変化したようにみえ
た。風魔龍が「グルルルルル」と唸るとどこかへ
飛んでいった。露伴が地面へ降りると倒れてしま
った。意識ははっきりしているが、飛ぶことで全
身の筋肉を使ったこともない使い方をして疲れて
動けなくてなってしまった。パイモンは露伴に駆 けつけて言った。
「無事……なんだよな?」
「お……おい!なぜアイツはあんなに暴れているんだ?」
露伴の問にガイアが答えた。
「それを聞くなら俺らにじゃあなくてもっといい人を知ってる、西風騎士団内にある、図書館にいる『リサ』に聞いてこい、案内してやる。」
ガイアは露伴に肩をかして連れて行った。
「すげぇー!本がいっぱいだ!」
「ああ、礼には及ばない、リサ、お客さんだ。それじゃあ、俺はここで……」
ガイアが帰ると、本棚の森の中からひょこっと女
が顔を出してこちらを見てきた。女は露伴の方へ来ると挨拶をした。
「あなたが、図書館司書のリサか?」
「ええ、そうよ。よろしくね」
女は肩まで伸びた茶髪の髪を払うと三つ椅子を用意して座った。
「早速だが、聞きたいことがある。あの風魔竜の事だが。あいつはいったい何なんだ?」
「……ちょっとまってね」
リサはそう言うと本棚の中へ戻っていき、数分た
つと彼女は大きく、古臭い本を持ってきた。そこ
には【バルバトスの歴史】と書かれてあった。
「じゃあ、少し難しい話するね。東風の龍 トワ
リン、 南風の獅子・ダンディライオン、北風の狼
ボレアス、 西風の鷹・セピュロス……。それらは
モンドの四方の風の守護者で、風神 【バルバト
ス】の眷属でもあるわ。トワリンそれが風魔龍の
名前よ。人々に風魔龍と呼ばれる前、 彼の者は
【四風守護】の中の【東の龍《トワリン》】だ
った。四方の風の力の中で、 トワリンがそのうち
三つの力しか使えない原因がこれよ。彼は、初め
に【自身の力】を燃やし尽くしてしまったからね。」
「どうして……?」
「たぶん……【憎しみ】 だと思う……。モンドに対する憎しみよ。その憎しみを風よりも強い力にし、そして彼は魔龍になった……」
「でも、 【四風守護】だったのに、なんで……なんで守るべき都市を憎むようになったんだ?」
パイモンがそう聞くとリサはなんとも言えない表情をした。
「………モンドの人間としては、とても言いにくいわね」
パイモンは自分の疑問が聞いちゃあいけないこと
だったことに気づいた。…………気まずい空気が三
人の間に蔓延した。リサは紅茶を一口飲むとおもむろに口を開いた。
「君、ガイアに少し疑われてるでしょ。今、ガイアは北風の狼の神殿に調査しに行ってるから。気にしてるなら、手伝いに行くといいわ」
「そりゃあ……どうも」
リサは露伴に北風の狼の神殿への地図を書き、露
伴に渡した。街に出ると混乱する人々で溢れかえ
っていた。露伴はそれをよそ目に地図を見ながら
神殿へ進んだ。しばらくが歩いた頃、神殿の入口
が見えてきた。神殿と言ってもそれらしい建物で
はなく大きな扉が山へくっついてるだけだ。原理
はよくわからないが、扉へ入ると、扉がくっついている山よりも大きな神殿内部へと転送される。
「おいおいおいおい、こんなホコリ被ってそうな場所に、何探しに来てるって言うんだよ、まったくッ!」
「嫌かもしれないけどガイアから疑われたままだと色々面倒だろ?文句いってないで行くぞ!露伴!」
露伴は卑屈な顔をしながらパイモンに引っ張られ
ながら神殿へ入っていった。神殿にはすでに解か
れている罠が寝ていた。おそらく先に来ているガ
イアが解いたのだろう。それにしてもすごい数
だ。この数を一人で……アイツは相当な実力者な
のだろう。十分ほど歩いていくと神殿の最深部に
ついた。最深部には戦闘中のガイアがいた。
「お、おいあれってアビスの奴らじゃないか⁉」
「アビスってなんだ?」
「【アビス】ってのはな【アビス教団】って言って……オイラにもよくわからないけどよ……とにかく悪いやつだ!」
ガイアの周りをアビスの魔術師が囲み呪文を唱え
始める。「ran lan lor」「ran lan lor……」と唱え
るたびにガイアの足元に印が結ばれていく。
「おとなしくしやがれ」
ガイアが魔術師の一人に氷の刃を飛ばした。その
刃は魔術師の命を刈り取ったが、残った一人の魔
術師は炎のシールドを張り、呪文を唱え続ける。
再びガイアが氷の刃を飛ばすが、それは意味をな
さない、炎のシールドに触れる前に刃が溶かされてしまう。
「どうしたものか……くそっ、逃げるしか――!」
「……【天国への扉《ヘブンズ・ドアー》】今、心の扉は開かれる。」
魔術師がバタンッと音を立て倒れた。ガイアが魔
術師の様子を剣を構えながら近づいた。ガイアが
確認した魔術師の顔がまるで本のようになってい
る。そこには何かが書かれているが、ヒルチャー
ル特有の言葉とモンド文字で書いてあり読める箇
所は少ない。ガイアが露伴を睨みいった。
「おい!お前そこから動くんじゃない。……今から行うのは『質問』ではなく『尋問』だ。ソイツに何をした?岸辺露伴!」
彼の眼差は敵に向けるような、冷たいものだっ
た。しかし、そこに殺意はない……それはとても
奇妙な眼差し。露伴は両手を上げ答えた。
「…………これは、ぼくの【スタンド】。君には見えないと思うが、ぼくの【スタンド】『天国への扉』の能力。それは、『対象を本に変え、そこに記された人生の体験を読み取る能力。 さらにページへと指示を書き込むことで、行動や記憶を思い通りに制御できる。』それがぼくの【スタンド】の能力さ。その能力でヤツを本にした……。これが君の【尋問】に対する答えだ」
ガイアは少し考えると、剣を露伴に向けた剣を下ろした。
「……その能力があれば、いつだって俺を本にできた。だが、今俺がここに立ってるってことはお前はその【能力】を使わなかったってことでいいんだよな?……俺の考えすぎだったのかもしれん、すまない。」
「オイラたちはリサに言われてここまで来たんだ。決してお前になにかしようとか考えてないからな!……ところで、ガイアはこんなとこで何してたんだよ。街はあんなに混乱してるのに」
「だからこそだ、俺はあの風魔結晶を取りに来たんだ。」
ガイアは部屋の奥にある紫色の結晶をゆびさし
た。それを見た露伴は風魔結晶を取り観察した。
「スケッチしておこっ………これっ風魔龍のやつの背中に同じような結晶がついていたぞッ⁉」
「……おい、大丈夫なのか?」
「大丈夫だが……これ触っちゃあイケないものなのか?そうだとしたら早く言えよ」
ガイアがそう聞いた理由は人が触れると、その瞬
間毒が全身に回り命の危険性があるからだ。【神
の目】を持つ者は結晶の濃度にもよるが少し毒が
体内元素に影響をあたえるまでで時間がかかるよ
うだ。【神の目】とは七神に認められたとされる
極小数の人間のみが得た外付けの魔力器官のことだ。
「……ならいい。露伴、それは破壊しなきゃあならないんだかしてくれ。」
ガイアに手渡すと彼はそれをいともたやすく握り
つぶした。任務も完了したので、三人は神殿を出
てモンド城へ帰った。モンド城へつくとガイアが
案内したいところがあると露伴たちを騎士団本部
まで連れて行った。ある部屋に入るとそこには代
理団長のジン、図書館司書リサが先程訪れた風魔
龍の件について話し合っていたようだ。三人が部
屋に入ると一時話を切り上げこちらに目を向けた。
「…………どうしたのだ?ガイア、そちらは……岸辺露伴さんとパイモンさん…すまないが今は客人を招き入れる余裕は―――」
「違うぜジン」
ガイアは露伴の特殊能力【スタンド】の事のみ伏せ、ここに連れてきた経緯を説明した。
「……と、ここまでの経緯はこんな感じだ。」
「なるほど。風魔龍を退けたのか……。露伴殿、モンドの人々の代弁して感謝させてくれ。」
ジンは露伴に深く頭をさげた。露伴はこういう感
じで気難しく感謝されてたことがあまりないので
少し、恥ずかしいような感じがした。頭をかく
と、露伴はジンに頭を上げるよう言った。
「ジン代理団長、頭上げてくれないか?なんていうかそうゆーの慣れないんだよ、それに『殿』なんてつけなくてもいいじゃあないか、ここはお互い公平《フェア》な関係で行きたいしさァ」
「そうか、わかった露伴。話を戻そう、ここから
は露伴も聞いていてくれ。風魔龍が目覚めてから
ずっと、このモンド周辺をうろついている。ここ
一帯に大きな混乱をもたらしている。おまけに今
のモンドは、元素の流れと地脈の循環が通常通り
行われていない。……それがなければ、君を襲っ
た四角い【物体】について騎士団が調べてやれる
のだが。もうしばらくモンドに留まっていてく
れ。西風騎士団が問題を解決してみせるから。」
「そんなの騎士団のみんなに悪いぞ!オイラたちはオイラたちにできることがあるなら手伝ってやるし、その方が早く問題解決するだろ?」
「ぼくも手伝うってのには賛成するが、一つ質問をいいか?ガイアはどうして神殿で風魔結晶を探してたんだ?今回の件とどう関係してるのか教えてくれると嬉しいんだが」
露伴の質問にはリサが答えた。どうやら風魔龍の
力の源にその結晶が関係していて、今回の龍災
(風魔龍がモンドを襲ったこと)で見せた上昇気
流はその結晶に残った力の仕業らしい。その暴風
による災害がさらなる拡大を防ぐためガイアを派
遣していたらしい。他にも三つの結晶があるそう
だが、すでに救助活動をすませたアンバーや他の騎士が破壊したらしい。
「今日は君たちに頼めることは無い。また……三日後に騎士団に来てくれ。」
騎士団の一時的なお手伝いをすることになった露
伴とパイモン、トワリンが暴走して風魔龍などと
呼ばれるようになった理由を突き止めることはで
きるのか?風神から四角い【物体】の情報を得る
ことはできるのか――⁉
エピソード1 終わり