テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
「 夏とトロピカル 」
attention ※ 当方のcpを含みます
✧ ymfk ▶ ✧ izsg ▶ ✧ gnmn
✧ 地雷・苦手な方は 適切な自衛を 。
ymfk ¦ ym . 視点
_ 真夏日 、 窓の前のベランダで「 暑い 」と口挟みながら 福良さんはトロピカルジュースのストローを優しく咥えた 。
y.「 ……今日、35度とか超えるっぽいですよ 。 」
f.「 えぇ 、 嫌だなぁ 。 」
そのストローをじっと見つめる度に 、 何だか大人っぽく見えてしまう 。 最早 、 汗ばむその頬や額すらも 。
視線に気付いた福良さんが此方を見た 。
f.「 ……… 要る? 」
y.「 へっ 」
f.「 いや 、なんか見てたから 欲しいのかなって …… 笑 」
y.「 あ …… じゃあ貰おうかな …… ストロー取ってきます 。 」
熱の籠った茶色のベランダ床を立ち上がると同時に 、 福良さんは僕の腕を掴む 。
f.「 別にいいよ、俺の使っても 」
y.「 ……え” 、 !? 」
f.「 ん 、 」
目の前に福良さんのストローを僕の方向へ向けられ 、 仕方無く飲む事に 。
無駄に心臓はどくどく 、 と鳴っていて 、 福良さんに聞こえないか心配になる 。
そっとストローを咥え 、 コップの中で淡く光る様なトロピカルが喉を通した 。
y.「 …… ん …… 美味しい … 」
f.「 なら良かった 。 」
嬉しそうにはにかむ様に微笑む福良さんを見て 、 目線をそっと下に背けた 。
y.「 ………… あの 、 福良さん … こういう 間接キス … とか気にする人 、 居るんですからね 。 」
y.「 … 僕以外には … しないで下さい 。 」
数秒しても返事は無く 、 そっと顔と目線を上げ 、 福良さんの方を向いた 。_ トロピカルジュースを片手に 、 顔を真っ赤にしている 。
y.「 え”ッちょ 、 福良さん !? 大丈夫ですか !?!? 」
f.「 や 、 山本からそんな事言うなんて … ごめん びっくりしちゃって …… 」
y.「 ちょ …… 油断しすぎだよ !! 僕だって …… 一応 男ですからね … ? 」
くす 、 と揶揄う微笑みを見せながらも 、 福良さんの顔は まだ赤く染まっていた 。
f.「 …… ふふ 、 笑 ほら 、 トロピカルの炭酸抜けるから 早く飲も ? 」
izsg ¦ iz . 視点
_ 死ぬほど熱い 。 熱すぎて筋トレも碌に出来ない 。 暑がりの俺は余っ程だ 。
只管に扇風機の前で自分に団扇を仰いでいると 、 玄関から扉の音が聞こえた 。
s.「 あ”ッつ 〜 、 って伊沢 、 扇風機独り占めすんなよ 」
コンビニの袋を肘に掛けながら 、 ぱたぱたと服を仰ぐ須貝さんが 、 愚痴を零す様に言う為 、 扇風機のちょっと左端に寄った 。
i.「 ごめんって笑笑 はい 、 こっち須貝さんが使っていいっすよ 」
s.「 …… あ 、 そーや伊沢 。 これ売ってたから買ってきたけど居るか ? 」
i.「 お 、 じゃあ貰いますね 笑 」
扇風機の前に座り 、 コンビニの袋から何かを取り出す須貝さん 。 _ トロピカルジュースを二本と 、 ストローが二本だ 。
i.「 祭りでしか見ないなぁ笑 」
s.「 まぁ ゞ 、 割と美味いらしい 。 てか伊沢 筋トレせんの? 」
i.「 流石に脱水症状で死にそうなので辞めます 。 」
須貝さんが手渡ししたトロピカルに 、 そっとストローを刺して飲んだ 。 須貝さんに「 普通に美味いですね 」とか言おうとし 、 ちら … と其方を見た 。
s.「 …… はぁ 、 ほんま暑い” … 」
色っぽくストローを咥える須貝さんを横目に見て 、 いつの間にか俺は 須貝さんにぎゅっと抱き着いた 。
i.「 …… 、 須貝さん 。 」
s.「 ”ッな !!! 伊沢 !! 暑いから離れろ !! なんや 、 俺への悪戯かァ ?! 」
拗ねる様に怒りながら 俺の腕から離れようとする 須貝さん 。 冷静にストローを又もや咥えながら 、 須貝さんに言う 。
i.「 ……え 、 あ すいません 。 服透けててえろかったんで抱き着いてました 。 」
s.「 口頭で言えや !? 熱いし … 」
i「 …… ふは 、 笑 嫌です 笑笑 」
扇風機の前で 左右に揺れる髪とか 、 暑いからか 、 いつもより思考力鈍ってるとことか 、 もう全部 …… よくわかんないくらい 好き 。 大好き 。
s.「 ………… 好きやで 」
i.「 ……… え 。 は 、 ? 」
s.「 やからッ” 、 好きやから 許すって事や …… !!! アホか 、 ! 」
i「 須貝さぁーーーーん !!! 」
s.「 ぐぁッ” !! もっと抱きつくんやない !!! トロピカル潰れるぅッ” !! 」
i.「 須貝さんから言ってくれるなんてこれはもう結婚するしかない 」
s.「 まじでぶっ飛ばすぞ !?!?! 」
gnmn ¦ gn . 視点
_ 問の名前を呼び 、 手招きをして 、 自分のスマホを開き 、 俺が座ってるソファ付近まで来させる 。
m.「 どしたの言きち 」
g.「 いやぁ 、 徐々 夏祭りとかの時期じゃん ?? 久しぶりに … これ飲みたい 。 」
俺がスマホに映す画像は トロピカルジュース と呼ばれる物 。 昔 、 問が「 きらきらしてる 」って理由で態々これを買ってたのを一人で思い出し 、 くす 、 と微笑む 。
m.「 へぇ 、 トロピカルジュースかぁ 、 懐かしいなぁ 笑笑 」
g.「 問ちゃんなら作れる 。 作って 」
m.「 残念ですけど もう買ってあります 」
g.「 まぁ 、 今から作れなんて烏滸がましい奴だもんな 。 ありがとう 」
m.「 ふふんっ 僕に感謝してね!! 」
問がるん ゞ としながら 、 冷蔵庫へと向かい 、 テーブルの上に二つのトロピカルをすとん 、 と置いた 。
…… 変わってないな 。きっとこの先 、 何十年も思うだろう 。 問はずっと 問のままなんだから 。
g.「 ふ 、 やっぱ懐かしい 、 笑 」
m.「 小学生の時さ 、 言が きらきらしてる … とか言って買ってたよね 笑笑 」
g.「 …… え 、 それは問でしょ !? 」
m.「 は !! 絶対言だよ ーー !! 」
g.m.「「 もしかして …… 」」
……
二人で笑いながらトロピカルを飲んだ 。
くすくすと微笑む様に 、 問が口を開く 。
m.「 流石にどっちも言ってたとは思わなかったねぇ 」
g.「 そっか 、 どっちも同じ理由で同じの買ってたっけ 」
m.「 やっぱ言と僕は仲良しぃ !! 」
俺を見ながら 、 問は黄緑色に輝くトロピカルを飲んでいた 。 …… 熱さで狂ってるのかなぁ 、 俺 。 とこの馬鹿程暑い真夏を理由に動く 。
g.「 ……… ねぇ 、 問 」
m.「 ん 、 なに ?? 」
テーブルの上の煌めくジュース二つを目の前に 、 俺は問に軽く口付をした 。
m.「 え 、 は 、 え” 、 言ちゃん ??? ばかなの 、 ??? 」
あたふためく問を前に 、 更に俺は にやりと微笑む 。
g.「 美味しいね 。 トロピカル 」
g.「 でも問の方が美味しいかも 」
問はトロピカルとは真逆に 、 赤く顔を染め 、 目を左下に逸らした 。
m.「 …… っ … 言ちゃんのあほ … 」
コメント
5件
やばい好きすぎて天国行きそうです…
言葉遣いが好きすぎてどうにかなってしまいそうでした
トロピカルジュース見てたら 思い付いて 急いで書きました 。