目を覚ます。
視覚 聴覚 感覚 嗅覚 味覚
全部戻ってくる感覚が気持ち悪い
さっきまで映ってた人はいなかった。
多分、もうだいぶ前からここから去ったのだろう
用事が済んだから。
逃げてる間に全部終わらせたんだなきっと。
戻ってきたら戻ってきたで気持ち悪さに襲われるのは、なんとも心地が悪いものだとつくづく思う。
逃げても逃げても目の前に”そいつ”はいて、
あぁだめなんだなと思ったり。
まだ、どうにかなるかもしれないと希望を持ったりと忙しい感情を落ち着かせる
感情の整理がつかない
どうしよう。これからどうなる?どうなってしまった?
焦り?怒り?恐怖?悲観してるのかもしれない
わかんない
こういう時、どんな顔してたっけ…
どんな…どういう顔でやり過ごしてたんだっけ
イタリア王国side
痛い頭を無理やり動かして起きた。
思ったよりまともな格好にされていたことに少し驚きながらもとりあえずベットから降りた
まだ違和感を感じているのか、はたまた負担が大きすぎた故の疲れか、体を支えながらでないとまともに動けない
ちょっとずつ感覚を覚えさせていく
そして、
見る
いつか、いや今かもしれない
僕や自分自身を不幸にさせる”こいつ”を
まだ、少し綺麗なままの姿で
見なければよかったと後悔したの同時に
今だけだと思った。
こうして見るのも、会うのも…
まだ少し震える手で
触れた
生きてる 呼吸してるのがわかった
か細くて今にも消えてしまうんじゃないかとさえ思ってしまうような息
大切にしなきゃいけない存在のはずで、でもそれを拒まれてる
目の前の”この子”にどうしていいか、どうしてあげたらいいのかわかんない
「わかんないよ、どうしたらいいの…?」
声すらも震えてるのがわかる
誰も教えてくれないの
まだ感情が落ち着かない
不意に目の前の扉が開かれる
まるで僕が起きるのを見越してたみたいな、そんな顔で立ってる
腹の立つ顔で立ってる。
そして近づいてくる奴に
怒りよりも先に無気力感に襲われてしまった
「ドイツ…」
なんで名前を言ったのかは、わからない
多分、ただただ信じられなかったから…なのかなぁ、
何も言えなかった
それ以上言う資格も価値も、もうないんだなと思ったから
ただ目だけを合わせて
相手から何かの間違いだって、何かを否定してくれるのを…待った、
あぁ本当にこれからどうしたら、どうしてあげたらいいんだろう
コメント
2件
お久しぶりでございます!! ほぼ失踪状態でしたすいません🙇 当分こんな感じの状態が続くと思われます!すいません!!!!