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黒名
ｹﾞﾎｯｹﾎｯ
凛
大丈夫か三つ編み？
黒名
大丈夫大丈夫
黒名
ちょっと風邪気味なだけ
凛
気をつけろよ
黒名
うん
キーンコーンカーンコーン
ｶﾞﾗｶﾞﾗ
先生
授業始めるぞー
先生
日直
黒名
ﾊﾞｯｼｭ
黒名
はｧはｧ…
黒名
ｸﾞﾀｯ
潔
黒名ｯ！？大丈夫か？
黒名
大丈夫…
潔
いやでも顔色悪いぞ
黒名
大丈夫
黒名
練習続けよ
潔
でも一応保健室行った方がいいんじゃね？
黒名
大丈夫
潔
でも､､､
黒名
大丈夫だｯ！！
潔
！
黒名
大丈夫だから
黒名
練習しよ…
潔
､､､本当に大丈夫なんだな？
黒名
うん
潔
じゃa
凛
ﾊﾟｼｯ
黒名
！
凛
ダメに決まってんだろ
凛
とっとと保健室行くぞ
潔
えっ凛？
黒名
ﾊﾞｯ
黒名
やめろ凛ｯ！
黒名
大丈夫だｯ！
凛
知るか
凛
俺には大丈夫に見えねぇ
黒名
やめろｯ!!
凛
うるせぇ
凛
行くぞ
凛
ｸﾞｲｯ
黒名
わっ！
凛
ﾃｸﾃｸﾃｸ(おんぶ)
黒名
降ろして！
黒名
降ろしﾃ､､､
黒名
はｧﾊｧ
凛
やっぱり大丈夫じゃねぇじゃねぇか
黒名
大ｯ丈夫だって､､､
凛
どこがだ
黒名
いつもの事だから…
凛
は？
凛
いつも？
凛
どういう事だ三つ編み
黒名
ﾊｧはぁ…
黒名
り､､ﾝ…
凛
おいｯ！
凛
三つ編みｯ?!
凛
返事しろｯ！
凛
おいｯ！
凛
蘭世ｯ！
黒名
ん゛ﾝ…
凛
起きたか三つ編み
黒名
凛？
黒名
ここどこ
凛
保健室だ
黒名
､､､
凛
三つ編み､何があるんだよ
凛
話せ
黒名
､､､
凛
俺じゃ言えねぇか？
黒名
いや
黒名
凛になら言える
黒名
…誰にも言うなよ
凛
分かってる
凛
誰にも言わねぇ
凛
だから話せ
黒名
話すっていうか見せた方が早い気がする
黒名
ﾇｷﾞ
ﾊﾞｻｯ
凛
！
黒名
俺､､
黒名
天使病なんだ
黒名
それともう
黒名
"長くないんだって"
凛
は？
凛
長くない？
凛
どういう事だよｯ
黒名
そのまま
黒名
俺はもう長くは生きられない
黒名
天使病は羽が俺の養分を持っていく
黒名
俺は少しづつ弱っていくんだ
凛
､､､嘘､だろ
黒名
嘘じゃない
凛
…
凛
治んねぇのかよ
黒名
治るけど､､､
黒名
俺は無理だと思う
凛
あんだな治療法！
凛
言ってみろ俺に出来る事あるかもしれねぇだろ
黒名
ｯ､､､無理だ
凛
分かんねぇだろ
黒名
だって治療法は
黒名
最高の幸せを感じる事だぞ
黒名
俺もう何が幸せか分からない
黒名
唯サッカーが出来れば幸せだと思ってた
黒名
でも違ったんだ
黒名
もう分からないよ
凛
あ゛？
凛
何ぬりぃこと言ってんだよ！
凛
最高の幸せを感じればいいんだろ
凛
だったら俺が治してやる
黒名
え？
黒名
どうやって？
凛
考えはある
凛
明日から暫く学校休めるか？
黒名
うん
黒名
元から明後日には休学の予定だったし
凛
だったら休め
凛
俺がそこら中連れてって分からせてやる
凛
最高の幸せを
薄暗い夜と朝の混ざった時間
オレンジ色の空の下
ふたつの影が伸びていた
冷たい風が吹く朝に
青年達はこの世の理不尽から飛び出した
これはまだまだ拙い二人が
最高の幸せを知る話
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