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千冬君が最近冷たい。 否、私がただ、 気にしているだけ なのかもしれないけど。
傷だらけで会いに来た時、 彼は転んだと言うけども、 何かを私に隠していて。
彼に嫌われたくないから、 それ以上は深く聞けなかった。
──────────。
夢主
応答なし
夢主
夢主
夢主
夢主
夢主
また連絡が無い。
友達に相談する度に言われる。 私は千冬君にとって、 "都合の良い女" だろうなのか。
返って来ない連絡に そっと、端末を閉じると、直ぐに震える端末。
千冬
千冬
夢主
千冬
千冬
夢主
いつも、千冬君は 無理してるんじゃないか、 そう思わさせられる。
千冬
千冬
話したい事。
とうとう私は、彼に嫌われたのだろう。
きっと、別れ話なのだろう。
でも彼から別れを告げられるのなら 私は。
そっと諦めが付くだろう。
夢主
夢主
千冬
千冬
夢主
振られるんだろうな。
そう確信させられた。
日曜日。
せめて、最後でも、 彼の為に可愛く在りたい。
そう思って美容室に行き、 服を新調した。
でも。
約束の時間になっても
愛しい彼はまだ来ない。
夢主
応答なし
夢主
夢主
別れの言葉も言われずに 此の儘、終わるのだろうか。
1時間待って来なかったら帰ろう、
そう思った時、
背後から、息が上がって叫び気味の
愛しい彼の声が聞こえた。
千冬
千冬
肩を上下させ、荒く呼吸する千冬君。
かなり急いで来てくれたのだろう。
夢主
夢主
夢主
千冬
夢主
罰の悪そうな顔で、再度 "ごめん" だなんていう彼。
謝らなくて良いのに。
夢主
早く、終わらせたい、 きっと別れ話なんだから。
彼がああ、と 言葉を紡ぎだろうとした時、 無意識に目を瞑ってしまう私。
やっぱり彼に別れを告げられるのは、 辛い。 目じりが熱くなる。
千冬
千冬
差し出されたのは、箱。
夢主
夢主
おう、と言われて、箱を開くと 可愛らしいデザインのネックレス
夢主
夢主
千冬
夢主
そうだった、今日は。
私の、誕生日。
ぽろ、──────。
涙が頬を伝う。
千冬
夢主
夢主
夢主
1度流れた涙は、止まる事を知らずに、ぽろぽろと、次から次へと溢れる。
其れを見兼ねた彼は、 ぎゅうぅ、。
私を腕の中へと閉じ込めた。
千冬
千冬
千冬
よしよしと後頭部を撫でる 私よりも大きな手、
なんだ、そんな事だったのか。
私はちゃんと彼に愛されていたんだ。
夢主
夢主
千冬
千冬
俯いていた顔を上げれば
彼の首にはきらりと光るネックレス
私に渡したものと同じデザイン
嗚呼、彼は私をちゃんと愛してくれてる────────。
𝐹𝑖𝑛.