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登場人物紹介
mikoto
suchi
「窓の向こうの君へ」 start
mikoto
mikoto
部屋で遊んでいる最中、
何気なく見た窓から見える景色に目を引かれた。
mikoto
窓から見えるのは隣の家の男の子。
ベッドの上で眠っていて、その隣にはよくわからない透明なパックが吊るされていた。
mikoto
mikoto
mikoto
?
mikoto
なんで返事返ってこないんやろ…、
聞こえてへんのかな…?
mikoto
?
?
?
気づいてくれたっぽいけど…
mikoto
声小さくて聞こえへんかったな……
mikoto
?
?
mikoto
カサッ
mikoto
窓からこちらの窓へと何かが飛んできた。
mikoto
折り紙…、?
mikoto
?
mikoto
mikoto
「なんていうおなまえなの?」
mikoto
折り紙で折られた紙飛行機。
紙飛行機を開くとメッセージが書かれていた。
mikoto
「おれのなまえはみこと」
「きみは?」
mikoto
?
返事を書き、開かれた紙飛行機をもう一度折って窓から投げた。
?
?
カサッ
mikoto
「おれのなまえはすち」
「みこちゃんっていくつ?」
mikoto
みこちゃん?
mikoto
suchi
suchi
suchi
mikoto
笑ったぁ!✨
mikoto
mikoto
この日から俺達は毎日のように紙飛行機を飛ばすようになった。
数年後
mikoto
中学1年生になった今、
今日もすちくんとお話をしている。
すちくんは俺と同い年で
絵を描くことが好き。
たまに返事に絵が描かれていることがある。
mikoto
suchi
mikoto
でもすちくんは病気らしくて…
あんまり大きな声で話せへんらしい。
suchi
mikoto
suchi
カサッ
mikoto
「みこちゃんのハリネズミかわいいなって」
mikoto
mikoto
mikoto
「すちくん!これライオンやよ?!」
mikoto
suchi
suchi
mikoto
どうやらすちくんの描いた絵に応えようと俺が描いたライオンは
何故かハリネズミに見えたらしい…
そんな似てへんのかな…?
mikoto
mikoto
suchi
すちくんは「ほらね」と言うかのように微笑んだ。
mikoto
毎日一時間程度こんな時間を過ごしていた。
窓の向こうで微笑むすちくんの顔、
とても優しくて穏やかな笑顔に吸い込まれていってしまいそうだった。
mikoto
suchi
mikoto
この時の俺はこの時間が何よりも大好きだった。
本当に大好きだった。
ほんとに…ッ…、
一ヶ月後
ガチャッ
mikoto
母親
母親
mikoto
いつも通りに起床し、眠い目をこすりながらイスに座った。
父親
mikoto
母親
母親
mikoto
胸騒ぎがして、心臓の鼓動が早くなった。
お隣さん……ッ…、?
父親
mikoto
母親
mikoto
mikoto
父親
母親
mikoto
救急車ッ…、?
お隣さん……ッ…?
……ッ…
お願いッ…、
いつもの場所にいてッ…、
お願いッ…
みことの部屋
ガチャッッ
mikoto
mikoto
mikoto
いない……ッ…、?
mikoto
嘘、ッ…
嘘だッッッ……!
なんで……ッ…、
mikoto
いつもなら在るはずのすちくんの姿は
見当たらなかった。
窓を開けてよく覗いてみても
居なかった。
mikoto
なんで……ッ…、
どうしてッ…、?
カサカサッ……
mikoto
開けたままの窓から微かな風が吹込み、紙飛行機が音を立てた。
今まで飛ばし合った紙飛行機は全て取っておいてある。
俺の宝物だから。
mikoto
カサッ
mikoto
最後に話した時に使った紙飛行機。
何気なく手にとって部屋の中で飛ばしてみる。
今までは外に向かって投げていた分、なんともいえない気持ちになり
涙が更にこみ上げてきた。
mikoto
俺はすちくんとのやり取りした内容を読んだ。
「今日めーちゃめちゃ寒かったんよ!」
「すごい風吹いてたもんね…」
「みこちゃんって彼女いるの?」
「おらんよ????」
「彼氏は?」
「おらんけど?!」
「駅でイルミネーションやってた!」
「イルミネーション綺麗だよね」
「見てみたいな〜」
「え!今度一緒に行かへん?!」
「行きたい!」
「約束やよ!」
mikoto
mikoto
読んでいるとその時にすちくんの顔が明確に頭に浮かんだ。
この日、俺は学校に行かず
宝物を見ることにした。
数時間後
mikoto
ようやく全ての紙飛行機に目を通すことができた。
幼い頃のものは字が整っておらず読めないものもあった。
でもそれも愛おしい思い出だ。
mikoto
mikoto
誰もいない部屋に紙飛行機を飛ばした。
“返ってきますように”
そう願いながら―…。
4年後
六奏病院
医者
医者
suchi
母親
父親
suchi
今日、俺は幼い頃からの闘病生活に幕を閉じた。
母親
父親
suchi
すちの部屋
suchi
数年ぶりの部屋。
すべての景色が懐かしかった。
suchi
suchi
suchi
窓を開けると暖かい春の風が吹いた。
外にはあちらこちらに桜が咲いている。
suchi
みこちゃん……元気かなぁ、?
隣の家のみこちゃん。
最初はいきなり話しかけられたんだっけ…、?
そこから仲良くなって沢山話したんだ…。
suchi
辛い闘病生活の支えになってくれたみこちゃん。
窓の向こうに見える表情や
少し天然な部分に俺は惹かれていった。
毎日紙飛行機を通じて話せる時間が救いだった。
そんな時間がなければ俺はもっと辛い闘病生活を送っていたのだろう。
救急車に運ばれて以来、俺は入院したので
紙飛行機は途絶えた。
当たり前に顔すら見ていない。
会いたいなぁ……、
suchi
suchi
床に落ちている一つの紙飛行機を見つけた。
………紙飛行機、?
前のやつかな…、?
suchi
suchi
suchi
みことの家
ガチャッ
mikoto
母親
母親
mikoto
俺もう高校生なんやけど?!
ピーンポーンッ
mikoto
母親
mikoto
ガチャッ
mikoto
mikoto
suchi
玄関扉を開けると
外に立っていたのはすちくんだった。
mikoto
中々状況が読み込めず、混乱している。
mikoto
suchi
suchi
mikoto
suchi
mikoto
mikoto
mikoto
mikoto
suchi
suchi
mikoto
数年間姿を見せなかったすちくんが再び帰ってきた。
嬉しくて嬉しくて涙が止まらなかった。
mikoto
suchi
mikoto
suchi
suchi
suchi
mikoto
suchi
mikoto
suchi
mikoto
mikoto
suchi
mikoto
すちくんも楽しいって思ってたんや…
嬉しいな~…
suchi
suchi
すちくんは一枚の折り紙を取り出した。
mikoto
mikoto
最後に俺が飛ばした紙飛行機。
すっかり忘れていたが思い出した。
suchi
「俺ねすちくんのこと大好きだよ」
mikoto
suchi
suchi
mikoto
suchi
mikoto
suchi
mikoto
直接会うのは初めてで…
想像より背が高く、
笑顔が優しいすちくん。
mikoto
数年の時を渡ってようやく叶った恋。
suchi
mikoto
これからは窓の向うじゃなくて
俺の隣にいてね。
すちくん、大好きだよ
「窓の向こうの君へ」 END
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お疲れ様でした!