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僕はあの後、💗さんを初めて真面目な話として呼び出した

普段僕は💗さんの言うがままに動いてきた

自分からお願いどころか、話しかけることも少なかったからだろうか

最初、彼はぎょっとした目で僕を見つめ、

しばらく停止していた

だが、そんなことも長くは続かず、

しばらくしたら我に返ったように、首を縦に振った

やはり、嫌われるだろうか

思い返してみれば、僕に縁談の話を持ってきたことを隠していたようにも見える

そんなにも知られたくなかったであろうことを今から聞くんだ

きっと、今まで通りには行かなくなることは分かってる

分かってたはずなのに、、、

あの、出会って間も無いあの部下の方のことを信じてしまった自分がいる

でも、いくら後押しされたからと言って、

全く不安がない訳では無い

むしろ、不安に押しつぶされそうなくらいだ

今まで僕から必死に隠してきたこと、

それを本人から問いかけられるんだ

💗さんの努力が水の泡と言っても過言では無い

でも、覚悟は出来てる

この問いが、

もし、

もし、💗さんのことを傷付けるようなことがあったら、

僕はここから消える

大切な人が僕のせいで傷付いたんだと考える度に胸が痛くなる

そんな思いをするくらいなら、あの家族と過ごして、

大切な人が傷つけられない限り方がマシだ

💙

…そろそろかな

💗

💙

💗

ごめん

💗

ちょっと時間がかかってしまった

💙

いえ、

💙

僕が急に呼び出したんです

💙

むしろ、急がせてしまったのに、来ていただけるだけで嬉しい限りです

💗

そうか…

💗

で、話とは?

💙

あの、縁談…の話で

💗

縁談…

💗

俺ら2人のか?

💙

…はい

💗

💙

単刀直入に聞きます

💙

僕は、この縁談は母からの嫌がらせとばかり考えていたのですが、

💙

💗さんの方から持ってきたことだとお聞きしました

💗

💙

何故でしょうか?

💙

なぜ、貴方みたいな方が…

💙

僕なんかを…

💙

僕は思ったんです

💙

少しでも💗さんの勢力になるような、この界隈の方との結婚の方が相応しいのでは、と

💙

そこまでまして僕に縁談を持ってきた理由が分かりません

💙

教えてください

💙

どんな事でも受け入れます

💙

例え、適当に選んだから理由がなくとも

💙

💗さんの御家族が持ってきたわけで💗さん自身が僕を選んだ訳では無いということでも、

💙

どんな言葉でも受け入れますから

💙

教えてください

💙

お願いします

💙

💗

💗

どこでそんな話を…?

やはり、知って欲しくなかったみたいだ

やっぱり、触れるべきではなかったんだ

自分の好奇心に負けた僕が憎い

大切な人を…

傷つけてしまったみたいだ

💙

…っ

💗

はぁ…

💙

すみませっ…

💗

これは、婚約が解消して、いよいよ夫婦となる結婚式の時のエピソードとして話そうかと、温めていた話だったんだがな…笑

💙

…え?

💗

話すよ、

💗

全部

💗

だけど、教えて欲しい。これだけは。

💗

どこでそんな話を?

💙

💗さんの…

💙

今夜いらっしゃったあの部下の方です…

💗

はぁ、…あいつか

💙

あ、ごめんなさい…

💗

いや、いい

💗

余計なことを…笑

💗

まぁ、いいよ

💗

💙は悪くない

💗

話そうか

💗

でも、とりあえず、寒いだろ

💗

部屋で話そう

💙

…はい

そうして、僕達は暖炉の効いた暖かい部屋へ入り、

2人背を向けあいベッドに座った

💗

あのこと…覚えててくれるかな…笑

💗

前、💙人助けしたろ

💙

覚えてない…

積極的に困ってる人がいたら助けるようにしていた

なんなら、先週も2人人助けと呼べるほどの手助けを出来ていたかはよく分からないが、人助けをした

だから、誰のことか…

💗

覚えてるかなー

💗

俺、当時こんなピンク髪じゃなくてさ、

💗

黒髪だったからなー

💗

普通の会社員が、💙の家で怪我した状態で何日か居たろ?

💙

…あぁ

💙

いました

💙

でも何故それを…?

💗

あれ、俺だからな

💙

💙

…ん

💙

💙

💙

ええええええええ!?!?!?!?

💗

驚きすぎ笑

💗

あのね、ほら、あん時さ、お腹銃で撃たれて怪我してたの、

💗

そこまで覚えてる?

💙

覚えてますよ!

💙

こんな日本に銃で撃たれることすら珍しいんですから!

💗

ほら、

そういって、💗は服をめくる

💙

あ、

そこには、鍛えられた筋肉

そして、ひとつの傷

💗

ほらここ、未だに跡になっちゃってんの

💙

あの時の…

💗

思い出してくれた?

💙

…はい

💗

それで、まぁ

💗

恩返しみたいなものだよ

💗

辛そうだったから

💗

街で見かけるお前の顔が

💙

僕の…?

💗

あぁ、

💗

本当はお前に恩を返したかったよ

💗

菓子折りとか、そっち系の方で

💗

でも、職業柄、お前ん家みたいな名門の家には俺なんか入れないし、

💗

入れたとしても、お前の親にもバレるだろ?

💗

結局

💗

俺の事数日家で匿ってたこととか

💗

それが、かえって💙に迷惑になると思ったんだよ

💗

だから、もう関わらないであげることが💙への1番の恩返しだと思って、もう近づくのを辞めたんだ

💗

だけど、ほら、

💗

ここ、俺の家はさ、お前の通学路じゃん?笑

💗

これは運がいいのか悪いのか…笑

💗

もしくは運命なのか知らないけどさ笑

💗

毎朝💙のことを門付近で見かけるようになってから、これは家以外で会うチャンスだって思って。

💗

でも、門で見かける度にやつれていって、元気がなくなっていってた

💗

だから、勝手ながら興信所とか色々雇って調べたら、💙の日常生活を知ってさ

💗

救ってやりたかったんだ

💗

俺の命の恩人が、毎日毎日辛い目に遭って、

💗

虐げられて、

💗

見て見ぬふりできなかったから

💗

そしたら運良くさ、

💗

お前はあの名門校の××高校の生徒

💗

ということは、💙の年齢や学年になってくると、皆揃って許嫁を見つけ始める

💗

そこで思ったんだ

💗

じゃあ、俺がその許嫁になろうって

💗

そしたら、一気に2つのことを成し遂げられるだろ?

💙

…2つ?

💗

1つ目、お前に近づいて直接恩返しすること

💗

2つ目、お前をあの家族から救うこと

💗

だからお前の親に無理やり縁談の話を持ち帰らそうとした訳

💗

まぁ、でも、💙の母親が

💗

「これで出ていくのねぇ」なんて言いながらご機嫌で俺の縁談の話を持ち帰った時は驚いたよ、笑

💗

俺は持ち帰らせるためなら土下座でも何でもする覚悟は出来てて、

💗

なんなら💙の親と揉める準備さえ出来てたのに

💗

こんなあっさり持ち帰ってくれるとさすがに驚きを隠せなかった笑

💗

まぁ、とりあえず、そんな所かな

💙

…そうだったんですね

💗

だから、俺は今でも💙には感謝してる

💗

あの時、俺を助けてくれなかったら、きっと今俺はここにいない

💙

…そんなそんな

💙

僕だって助けられてますよ

💙

ここへ…

💙

連れ出してくださったんですから

💗

💙

その直後、今まで言えなかった互いの気持ちを伝えられたことで気持ちが楽になったからか、

互いの距離がぐんと縮まった気がして

暫くずっと唇を重ね続けた

そして、

楽しみなことを控えている時ほどそこまでの時間が長く感じるものだ

そう、楽しみというのは僕が結婚出来る歳になって結婚するあの日のことだ

こうして、結婚の日が楽しみになってしまったせいで

この日以降の毎日が

ぐんと長いものに感じ始めた

💙結婚相手ははヤクザ!?💗

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コメント

5

ユーザー

最高です! 続き楽しみにしてます!!

ユーザー

好き 最高 🫶🏻💕︎︎✨️

ユーザー

最高! 続き楽しみです

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