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どたどた。後ろから走る音が鳴る。 誰もいない午後3時の廊下はやけに静かなのに。その沈黙を破ったのは 少女の駆け抜ける足音。 聞き覚えのある吐息にオレの名前を 呼ぶ声も。
えむ
司
いつも通り。いつも通りえむが俺の背中に埋もれてくる。ぎゅっと抱きついたらオレはえむの方を向く。
司
えむ
司
えむ
目の前できゃっきゃとオレの口を塞ぐ えむはまるで幼稚園児のように 遊んでいるようだった。
司
えむ
司
こん。こん。さっき言った通りに誰も いない廊下は静かなのだ。えむは今歩いていないしそれに足音は反対側の階段から聞こえてくる。
司
えむ
オレはえむを軽く抱き抱え空き教室に入る
えむ
司
えむ
司
えむ
司くん、すごい真剣なお顔してる。 あたしといる時はふわふわしてるのに なんで今はきらきらびゅばば〜〜 なのかなあ?
えむ
司
あたしは司くんの頬に手を重ねて 少し背伸びをした
えむ
小さな空き教室に響くリップの音と 司くんの驚く小さな声。
司
ぼわっ、ぽわわって司くんのお顔が 真っ赤っかになっちゃった。
えむ
司
がぶっ。言うならこうかな? 司くんはライオンさんみたいなおめめであたしの唇にがぶっとしてきた
えむ
司
司くんはぎらぎらしてる。机の上に座ってるあたしの背中をぎゅぎゅってして、あたしが逃げれないように固定してる。
えむ
司
「だめ」そういえば司くんはすぐにやめてくれる。
えむ
あたしは間違ってない。間違ってないのに司くんはまた「お前は〜」とお顔を真っ赤っかにした。
司
そう司くんに言われてあたしは自分の選択が間違えたことに気づいた。
えむ
司
そう言って司くんはもう1度あたしの唇をがぶっと噛むように重ねた
青春。それは誰だって経験したもの。 えむと手を繋いで歩く。これは青春なのだろうか。さっきまで空き教室で及んでいた空間とは違って明るい空気。このあと自分がどうなるのも理解出来てないえむは自分のことを話し始める。
えむ
知ってる名前。知ってる名前なのだが。出して欲しくない。今は。
司
あ、まずい。
えむ
ほら驚いてるじゃないか天馬司。何とか言え。
司
違う。違うだろオレ。考えてることと違うぞ。
えむ
戸惑ってる。えむが戸惑ってる。とまれオレ。
司
えむ
司
えむ
司
えむ
司
<オレだけを見てて欲しい。>