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先生は好きでも、先生を好きな僕は嫌い。[完]

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先生は好きでも、先生を好きな僕は嫌い。[完]

第4話 - 恋のライバルと僕の味方

255

2022年08月07日

#恋愛

#BL

しょこらどぉなぁつ🍩

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しょこらどぉなぁつ🍩

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ラウール

先生が好きです……。

目黒

え…、？

目黒

……ほんと、に、？

ラウール

…あ、

まずい。

思わず口走ってしまった。

ラウール

その……

目黒

……ごめん。

目黒

俺、

目黒

ラウールのその気持ちには、

目黒

応えられない。

スタッ……スタッ……スタッ……

彼はそう言って去っていった。

ラウール

……やっちゃった…。

ラウール

はぁ……

その後の授業は、

何も頭に入って来なかった。

先生と何度か目が合ったけど

気まずそうに目を逸らした。

渡辺

村上くん、

ラウール

わぁっ、！

副担任の渡辺翔太。

彼と同じ新任できた教師で、

2人が一緒にいるのをよく見る。

ラウール

え、

渡辺

あ、ごめんごめん。

渡辺

ちょっと聞きたいことがあって。

渡辺

いい？

渡辺

あのさ……、

渡辺

蓮のこと、好きなの？

ラウール

えっ、へ、え、なんで！？

渡辺

屋上で話してんの、聞いちゃって。

ラウール

あ……、

ラウール

やっぱ、キモイですよね。

ラウール

男が好きとか。

渡辺

いや、そういう事じゃなくて。

渡辺

別にバラしたりもしないし、

渡辺

それは安心して。

ラウール

よかった……。

渡辺

実はさ、

渡辺

俺も蓮が好きなんだ。

ラウール

え、！？

渡辺

正直、俺は譲る気ないし、

渡辺

ずっと前から好きだったんだ。

ラウール

……、

渡辺

先生と生徒が、

渡辺

恋愛なんて、出来るわけないし。

渡辺

蓮は、俺が幸せにする。

渡辺

そのつもりだから。

そう言って渡辺先生は立ち去った。

けど、当たり前だと思った。

先生と生徒が幸せになんて、

なれるわけが無いのに。

男の人は好きにならないと、

そう決めていたのに。

先生は好きだ。

でも、先生が好きな自分は、

大嫌いだ。

忘れたいことがある日。

僕は読書をする。

本の世界に入り込むと、

現実の自分を忘れられる。

言わば現実逃避だ。

ラウール

よいしょ、

1番上の本を手に取ろうとした時、

隣にあった本が落ちてきた。

ラウール

あ……、！

けど、その本は僕には当たらなかった。

阿部

大丈夫……？

ラウール

え、あ…

ラウール

ありがとうございます。

3年生の阿部亮平。

噂は聞いたことがある。

学年1の秀才で、テストでもトップ。

みんなからの信頼度も高い。

ラウール

すいません。

ラウール

では……

阿部

あぁー、待って！

ラウール

……はい、？

阿部

その本、俺も読みたい。

ラウール

え？

1人で本の世界に入るはずが、

なんで一緒に？

阿部

ありがとね。

阿部

一緒に読んでくれて。

ラウール

あぁ……はい。

阿部

ここ、よく来るの？

ラウール

まぁ…たまにですけど。

阿部

じゃあ、また会えたらいいね。

ラウール

……はい。

先輩との出会いは

ひょんな事だった。