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花梨
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コメント
2件
あぁ…またこの子供(コナン)は重い荷物増やしやがって…w 最高…ガチで泣いた。次も期待してる!
現代
松田深緒
ははっと、深緒は乾いた笑いをこぼす。 コナンは少しだけ眉を寄せた。
江戸川コナン
深緒は何も答えなかった。代わりに、煙草を持つ手をゆっくり下ろす。
その時。カチ、と。指輪が手すりに当たった。小さな金属音。
2人の視線が、深緒の右手に落ちる。
江戸川コナン
江戸川コナン
松田深緒
松田深緒
松田深緒
7年前の11月中旬 萩原家。
深緒はぼんやり座っていた。 千速が小さな箱を持ってくる。 その表情が、少しだけ苦しそう。
萩原千速
深緒が顔を上げる。 千速は少し迷うみたいに視線を落として、それを差し出した。
松田深緒
萩原千速
深緒はゆっくり受け取り、そして開けた。 その瞬間。 息が止まった。
指輪。 シンプルな、ダイヤのついた細いリング。
松田深緒
千速が静かに言う。
萩原千速
松田深緒
頭の中に、あの日の声が蘇る。
『2年後。指輪買って、夜景の見える綺麗なレストランで、もっかいちゃんと言うからさ』
指が震える。 箱の中の指輪が、ぼやけて見えた。
松田深緒
成人式の日。 “その時に返事ちょうだい” そう言って、薬指を撫でていた研二を思い出す。 深緒は唇を噛む。
松田深緒
声が震える。
松田深緒
涙が落ちる。
ぽたり。指輪の箱に落ちた。
松田深緒
涙が溢れて止まらない。 知らせを受けた時も、通夜も、葬式も、泣けなかった。 信じたくなかったのだ。 けれど、 目の前の指輪が一生左につくことはない。 それが、深緒の心を砕いた。
萩原千速
松田深緒
松田深緒
泣き叫ぶように言う。
松田深緒
松田深緒
松田深緒
松田深緒
松田深緒
『深緒ちゃん』 いつも愛おしそうに名前を呼ぶ、研二の笑顔が脳裏に焼きついて離れない。
松田深緒
松田深緒
萩原千速
萩原千速
千速が、静かに深緒を抱きしめる。
萩原千速
深緒の肩が震える。千速は泣きそうに笑った。
『姉ちゃん、俺、世界で一番幸せになる自信あるわ!』
萩原千速
松田深緒
萩原千速
千速の声も、少し震えていた。
萩原千速
萩原千速
萩原千速
松田深緒
嗚咽。肩が震える。千速も泣いてる。
萩原千速
萩原千速
松田深緒
松田深緒
松田深緒
子供みたいに、声を上げて泣いた。 嬉しかったこと、ムカついたこと、 先に死んじゃったことへの文句、 大好きだったこと。 全部全部。
萩原千速
松田深緒
萩原千速
松田深緒
萩原千速
萩原千速
深緒はふるえる手で、千速を抱きかえした。
松田深緒
松田深緒
萩原千速
萩原千速
松田深緒
松田深緒
それからしばらく、2人で抱き合って泣いた。 いつの間にか、部屋の入口にお兄ちゃんが立っていた。 何も言わないまま。 ただ、少し赤くなった目でこっちを見ていた。
松田深緒
深緒は指輪をそっと撫でる。
松田深緒
江戸川コナン
コナンが静かに顔を上げる。 深緒は少し笑った。でも、その笑顔はひどく弱かった。
松田深緒
松田深緒
松田深緒
白い煙が、青空へとけていく。コナンは静かに聞いていた。
松田深緒
松田深緒
江戸川コナン
短い返事。深緒は少し目を丸くして、それから小さく笑った。
松田深緒
そう言って、煙草を灰皿に押しつけた。
松田深緒
コナンが頷く。そしてふいに口を開いた。
江戸川コナン
深緒の足が止まる。
松田深緒
松田深緒
今度は、ちゃんと柔らかい笑顔だった。