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一人の《妖》と

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一人の《妖》と

6 - 一戻りの日常

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2025年05月29日

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数日後 らっだぁ視点

運営達に本当の姿を晒した俺は、皆からの説得(?)の末、俺は何時も通りの日常に戻る事が出来た

らっだぁ

(俺は其れがとても嬉しくて、皆と会う時がもっと楽しみになった)

らっだぁ

(恥ずかしい話だが、俺はとても嬉しい)

らっだぁ

おはよぉ!!!!!!

緑色

アー、ラダオダァ

金豚きょー

ほんまや

コンタミ

おはよう!!元気だね!!

らっだぁ

んふふwだろぉ?

レウクラウド

おはよう、朝御飯出来てるよ

そう云って皆が各々に返事をする

きょーさんは煙草を吹かしながら みどりくんは眠そうな瞼を擦りながら コンちゃんは手持ちのスケッチブックで絵を描きながら レウさんは朝御飯を作りながら

でもちゃんと返事を返してくれた

其れが嬉しくなって、俺の感情から微笑みが零れ落ちる

らっだぁ

……ふふw

そんな小さな笑いに気付いたのか、皆が反応した。キョトンとした顔がまた面白く、また微笑みが零れる

コンタミ

如何したの?急に笑い出して…

金豚きょー

なんやねん…気持ちわりぃなぁ…

コンちゃんがそう云ってスケッチブックから顔を覗かせ、不思議そうな顔をした。きょーさんは煙草を吹かしながら嫌そうな顔をしていた

らっだぁ

な!!ひでぇな!!

らっだぁ

悪いかよ!!笑ってよぉ!!

緑色

イヤ、別ニ言ッテ無イジャン

レウクラウド

はいはい、怒らないの

みどりくんが俺の隣に座り、俺にそう話し掛ける。レウさんはそう云いながら作り終えた朝御飯を机に置いていく

らっだぁ

むぅ……

らっだぁ

なんだよぉ、全く……

俺は頬を膨らませる。そんな俺を宥めるように優しく話すレウさんを他所に、きょーさんとコンちゃんは朝御飯を見て瞳をキラキラさせている

みどりくんも表情には現れていないが、とても嬉しそうに御飯を見ていた。レウさんは皆の表情を見て嬉しそうに微笑んでいた

金豚きょー

美味そぉやな!!!!

コンタミ

本当だぁ!!

緑色

ぉぉ……

らっだぁ

美味しそうだね

レウクラウド

ふふw
そうでしょ。自信作なんだ!!

らっだぁ

じゃあ、食べますか!!

俺がそう云うと、皆が姿勢を正しくしたり、席に座ったりしていた。そして皆が食べる準備を終わらせたのを見て、俺は合図を送った

レウクラウド

じゃあ、食べよっか
らっだぁ、挨拶お願い♪

らっだぁ

えっ、あっ、俺?
…分かった…

らっだぁ

じゃあ、頂きます!!

『頂きます!!!!』

そう云って皆が食べ始める。俺も目の前に有る朝御飯を食べる

唐揚げを一口頬張ると、ジュワッと脂が口の中を広がり、鶏肉のしっかりと中まで焼かれている、丁度良い固さと外のサクッとしている衣が合わさり、とても良い具合になっている

らっだぁ

(うんめぇ……!!
流石レウが作った唐揚げ…!!)

らっだぁ

(ずっと食いてぇ…)

数分後

『御馳走様でした』 皆と一緒に手を合わせ、挨拶を終える。皆は各々に嬉しそうな顔をしていた

らっだぁ

いやぁ、美味しかったねぇ

緑色

ウン!!

金豚きょー

めっちゃ美味かったなぁ…

コンタミ

うんうん!!美味しかったぁ…

レウクラウド

ありがとう!!
そう言われると嬉しいな!!

そう云って嬉しそうに話す皆を見つめる 此の目の前に有る景色がとても嘘のように感じる

そんな俺が気になったのか、みどりくんに何時の間にか見つめられていた

緑色

…如何したノ?らだおくん

らっだぁ

ん?あ、嗚呼……

らっだぁ

…いや…また戻れて嬉しいなぁ…って思ってさ……

コンタミ

…そんな事?

そんな言葉に驚いて、俺は呆気に取られる 『そんな事』なんて云われたのが初めてで、驚くのは当然だ

俺はゆっくり顔を下げる 自分に自信が無くなって行き、ネガティブな思考をしながら話す

らっだぁ

いや、そんな事じゃない。俺にとっては…本当に嬉しい事なんだから…

レウクラウド

…そんなの、俺達もだよ

らっだぁ

…えっ…?

俺は思わず顔を上げる。目の前に居る皆はとても優しく、微笑んでいた

レウクラウド

あれ?気付いて無かったの?

緑色

気付ケヨ…馬鹿ジャン

金豚きょー

ほんま、そう言う所は鈍感だよなぁ?

コンタミ

本当、とっくに伝わってる思ってたのになぁ……ま、言葉で言わないと分かんないよな

金豚きょー

確かにそうやわ

らっだぁ

???

らっだぁ

え、其れ俺の事云ってんの?

レウクラウド

そりゃ、そうでしょ

らっだぁ

…そっかぁ…

らっだぁ

んふふ…wありがとね

運営国 廊下にて

???

おーい!!らっだぁぁぁ!!

唐突に呼ばれ、振り返る 振り返った数km先から勢い良く、白色の花を付けた尻尾をブンブンと振りながら走って来る深緑色を見つけた

らっだぁ

なぁに?ぐちつぼ

俺がそう呼ぶと、ぐちつぼは自分の足でブレーキをする キキィー!!と云う音を出しながら止まった彼はキラキラした顔を見せて来た

ぐちつぼ

いいや?お前が唐突に居なくなったって聞いたからさ、来てやったぜ☆

らっだぁ

…本音は?

ぐちつぼ

お前が居なくなったから、俺が乗っ取ってやろうかなぁって

らっだぁ

やめぃ。渡さんわ

らっだぁ

てか、タイミング悪w

ぐちつぼ

アァン?来てやっただけでも感謝しやがれ

らっだぁ

んふふwそうだね、ありがと

ぐちつぼ

…なんか、素直に感謝されんのも嫌だな()

らっだぁ

は?

らっだぁ

んだとてめぇー!!!!

ぐちつぼ

ぎゃあああ!!来んなぁぁ!!!!

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