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ガシャンッ!

緋雨

……。

父さんが帰ってきた

母親

あ…あなた

母親

やめて…お願いだから

パリンッ

父親

うるさい!

父親

なんでこんな奴がここにいる!

緋雨

……俺だって好きでいるわけじゃない

母親

緋雨、もう何も言わないで……。

グイッ

母親

ひっ!

父親

お前の血が混ざってるからか?!

父親

こんなやつ産まれて来なければよかったんだ

ザッ

緋雨

……痛

母親

緋雨!

母親

……やめて

母親

お願いします…。

たまに顔を見せる父親 目的はもちろん金だろう 1人で育ててくれた母親に対してこんなことばかり

堪忍袋の緒が切れた

緋雨

…なんなんだよ

父親

親に向かってなんだその態度は!

母親

緋雨!

ダンッ!

それからの事はよく覚えていない

父親をこの手で殴ってしまった

母親は俺にも脅え

その顔を見て

咄嗟に家を出てきてしまった

俺は最低な息子だ

緋雨

緋雨!

緋雨

緋雨

……え

緋雨

俺…なんでここまで

瑠希

どうしたんだよ!

瑠希

血が…

緋雨

……瑠希?

緋雨

なんでここに

瑠希

こっちのセリフだろ?

瑠希

服も汚れてるし手も顔も血だらけで……。

瑠希

ここにいたら目立つしとにかく人気のない所行こう!

緋雨

……うん

プシュッ

瑠希

ごめんな…ちょっと染みるけど

緋雨

……平気

緋雨

ごめん…迷惑かけて

瑠希

話したくないかもしれないけど…突然あんな所にあんな姿で現れたら

瑠希

心配するに決まってるだろ

いつだって

俺が暗い気持ちに陥ってる時

そばに居たのは

何故か瑠希だった

偶然なのか運命なのか

どうでもいいけど

今すぐに抱き締めたくなった

瑠希

おい!聞いてる?

緋雨

……うん

ギュッ

瑠希

…なっ

緋雨

……俺の話も

緋雨

聞いてくれる?

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