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清 (きよし)
ｶﾀｶﾀ…
女社員
清さん。
清 (きよし)
っはい。
女社員
これ、お土産です。
清 (きよし)
お土産…？
女社員
はい。
女社員
先日、休暇を取って、京都の方まで旅行に行ってたんです。
女社員
なので、抹茶クッキーを。
清 (きよし)
そうか。
女社員
お口に合うといいのですが。
清 (きよし)
…。
女社員
し、失礼します。
女社員
ﾀｯﾀｯﾀｯ…
女社員
…どうだった？
女社員
いやぁ、やっぱりちょっと怖いわ。
女社員
やっぱり？
女社員
怖いって言うか、…不気味？
女社員
あぁ、なるほどね。
___昼食中___
清 (きよし)
ﾓｸﾞﾓｸﾞ…
美空 (みそら)
あ、清さんっ。
美空 (みそら)
いつもここで召し上がってるんですね。
清 (きよし)
…。
美空 (みそら)
あ、清さん。
清 (きよし)
何？
美空 (みそら)
もしよければ、
美空 (みそら)
清さんの奥さんにお会いしたいのですが…。
清 (きよし)
え
清 (きよし)
何で？
美空 (みそら)
そ、それは、
美空 (みそら)
その…。
美空 (みそら)
料理を、教えていただきたくて…。
清 (きよし)
料理…。
清 (きよし)
いいけど。
美空 (みそら)
あ
美空 (みそら)
ありがとうございます！
美空 (みそら)
私、不器用なので…、料理、苦手で…。
清 (きよし)
ふーん…。
美空 (みそら)
清さんは、どうなんです？
清 (きよし)
俺はしない。
清 (きよし)
ずっと妻が作ってくれてる。
美空 (みそら)
そうなんですね。
___夜十時___
清 (きよし)
ただいま。
マネキン 幸 (さち)
…。(おかえりなさい。)
マネキン 幸 (さち)
…。(…あれ、その袋、何？)
清 (きよし)
あぁ、これ？
清 (きよし)
京都のお土産でもらった。
清 (きよし)
ｶﾞｻｯ
マネキン 幸 (さち)
…。(抹茶のクッキー？)
マネキン 幸 (さち)
…。(貴方、抹茶味なんて食べれたの？)
清 (きよし)
いや、僕もわからないよ。
清 (きよし)
…いるかい？
マネキン 幸 (さち)
…。(えぇ、一枚頂戴。)
清 (きよし)
はい。
マネキン 幸 (さち)
…。(…ん～、美味しい！)
清 (きよし)
よかった。
マネキン 幸 (さち)
…。(抹茶が苦くなくて、優しい味。)
清 (きよし)
じゃあ、僕も。
清 (きよし)
ｻｸｯ…ｻｸｻｸ…
清 (きよし)
美味しいな。
マネキン 幸 (さち)
…。(えぇ。)
マネキン 幸 (さち)
…。(あの…さ…。)
清 (きよし)
なんだい？
マネキン 幸 (さち)
…。(このお土産って、女性からもらった物？)
清 (きよし)
！
清 (きよし)
…そ、そうだよ。
清 (きよし)
ごめんね。
清 (きよし)
断ればよかった。
マネキン 幸 (さち)
…。(いや、そうじゃないの。)
清 (きよし)
え？
マネキン 幸 (さち)
…。(…なんでもないわ。)
清 (きよし)
そ、そうか。
マネキン 幸 (さち)
…。(あ、夕飯食べましょうか。)
清 (きよし)
そうだね。
______
清 (きよし)
あ、そういえば、
清 (きよし)
美空くんが幸に料理を教わりたいと言ってた。
マネキン 幸 (さち)
…。(あら、貴方私のこと話したの？)
清 (きよし)
話したって言うか…、…まぁ聞かれたから。
マネキン 幸 (さち)
…。(こら、ダメでしょう。)
マネキン 幸 (さち)
…。(…でも、いいわよ。)
清 (きよし)
本当？
マネキン 幸 (さち)
…。(えぇ。)
マネキン 幸 (さち)
…。(私なんかでいいなら、いくらでも教えるわ。)
清 (きよし)
っ…、ありがとう。幸。
マネキン 幸 (さち)
…。(いいのよ。)
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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