一瞬
ほんの一瞬
彼女の眉がピクリと動いたのを俺は見逃さなかった
リエ¿
さきは、
数秒の沈黙
りえちゃんはうつむいて少し困ったような表情をしていた。
オイカワ
りえちゃん、?
沈黙を破ったのは俺だった
自分の妹の名前を聞いただけでこうも動揺するだろうか
一刻も早く真相を知りたかった
彼女がなぜこんなに動揺するのか
なぜ、そんなにも悲しそうなのか_。
リエ¿
さきは、ね
リエ¿
最近、体調崩してるの
オイカワ
え!そうなの?!
俺はその言葉を簡単に信じた
だって彼女は嘘が下手だから
嘘をつく時は必ず髪を耳にかける
今日は髪を触る仕草さえしなかったから
オイカワ
お見舞いとか行った方がいいかな?
リエ¿
え、?!
リエ¿
いや、だめだよ!!
リエ¿
絶対に
オイカワ
え?
リエ¿
あ、
リエ¿
さきは
リエ¿
人に弱ってるところ見せるのが嫌いだから、
オイカワ
そうなの?
リエ¿
昔からそうだったでしょ?
オイカワ
たしかに言われてみればそうだったような、
リエ¿
わたしが連絡する時に徹も心配してたってちゃんと伝えるから
オイカワ
じゃあよろしくね〜、
そうだった
さきちゃんは昔から人に弱っているところを見せなかった
一人で我慢してしまう子だった
でも、すごく強くて芯がある子だった
だから、
だからあんなに
苦しんでしまったんだ。






