ヌッシ
本人様関係❌パクリ❌地雷様🔙
その深夜、LANは何故か寝付くことが出来ず部屋を抜け出して屋上へ向かった。胸の奥がざわつき、心臓の鼓動が普段より早く感じられたからだ。
夜風に当たれば落ち着くと思った。 しかし屋上に出た途端、体の内側で何かが反応した。
胸の中心から微かな光が漏れ、桜色の粒がひとつだけ空中に浮かび上がった。すぐに消えたけれど、それは確かに光っていた。
LANは思わず胸元を押える。
遠く、学園の外で黒い霧が揺れ動いた。それをLANは見ていない。けれど胸の奥がズキンと脈打ち、警告するように熱を帯びた。
何かが迫ってきている。LANは直感でそう感じた。
こさめは机に向かっていたが、ふと手が止まった。胸騒ぎのようなものがあり、視線だけで窓の外に意識がむく。
微かな魔力のうねり。普通の生徒なら絶対に気づかない揺れだが、こさめは敏感に察知した。
花属性の波動だ。そしてその周りに混じる不穏な揺らぎ。闇属性特有の冷たい魔力が、学園の外周に滲み出ている。
こさめは無意識に立ち上がっていた。
LANに何か起きている。 そう確信するには十分すぎた
同じ夜、生徒会室では警備員が魔力異常のレーダーを確認していた。弱い反応のためアラームはならないが、波形がいつもと違う。
花属性の揺らぎ─── それは通常、学園で検知されることはないレアパターンだった。
そして数分後、外周に闇属性が複数接近している反応が走った。
警備員はすぐに生徒会へ連絡。
こさめを除く生徒会メンバーが集まった
学園が静かに、守りの準備へ動きだした
学園の裏門から、黒い霧を纏った闇魔導士達が入り込む。
一般生徒の目にはただの風の揺れに見えるが、実際には数人の闇魔導士が校舎の影を滑るように移動していた。
目的はただひとつ。 花属性の継承者、LANを確保すること。
彼らは余計な戦闘を避け、見つかれば消す。ただし、未覚醒のLANを傷つけてはならない。力の源は無傷で奪う必要があるからだ。
LANの部屋の近くに着いたとき、闇魔導士たちは確信した。
ここだ───。
部屋に戻ってきたLANは、胸の鼓動が落ち着かないままベットに腰を下ろした。窓の外から聞こえる風の音が、何故か足音のように思えた。
部屋の空気が、ふいに冷たくなった。
呼吸が浅くなり、背筋に悪寒が走る。 見えない何かが、すぐ近くに迫っている─── そんな確信だけが膨れ上がる。
胸の桜色の脈が1度、強烈に跳ねた。
視界が一瞬だけ白く歪む。
そしてLANは悟った。
これはただの胸の異変じゃない。 誰かが……俺を狙ってる。
ヌッシ
ヌッシ
ヌッシ
ヌッシ
ヌッシ
次回→♡1000
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!