久留間父
久留間父
久留間父
神職である父、そして祖父が神職姿のまま帰宅し
俺を玄関に呼んだときに立っていたのは
少し気まずげにモジモジと目を泳がせている
気弱そうな男の子だった
???
???
??
??
久留間祖父
久留間祖父
久留間祖父
久留間父
久留間父
にこやかな父達の言葉に、その子は明らかに
不機嫌な顔になって唇を噛んでいた
幼少大
久留間父
幼少悟
幼少悟
久留間父
久留間父
久留間父
久留間父
久留間父
幼少悟
幼少大
幼少大
幼少悟
幼少悟
幼少大
幼少大
幼少悟
幼少悟
幼少大
幼少大
幼少悟
幼少大
幼少大
幼少大
幼少大
幼少悟
幼少悟
幼少悟
幼少悟
幼少大
幼少大
幼少大
出会いはこんな感じだった
それ以降、別の保育園に預けられていた大ちゃんは
俺と同じ幼稚園に転園してきて
それこそ毎日、一日中
大ちゃんと手を繋ぎっぱなしの日常が始まった
幼少悟
幼少悟
幼少悟
幼少大
幼少悟
幼少悟
幼少悟
幼少悟
幼少悟
幼少大
幼少大
幼少大
幼少悟
幼少悟
幼少悟
幼少悟
幼少悟
幼少悟
幼少大
幼少大
幼少大
……まぁ、こんな可愛いことを言ってくれてたのは
正直、小学2年までだ
小学校に入ってからはサッカーに体操にドッヂボールにと
まぁアウトドアな遊びに目覚めまくり
そもそもインドア、かつ修行とかもあった俺とは
一緒にいる時間がだんだん少なくなっていった
……だからまぁ、すねちゃったわけだ
俺が
今まであんなにくっついてきてたのに
ほかの友だちがたくさんできて
いろんな奴に囲まれてる大ちゃんを見て
まぁ、その
勝手にすねちゃったわけだ、俺が
幼少大
幼少大
幼少大
幼少悟
幼少悟
幼少悟
幼少大
幼少悟
幼少悟
幼少悟
幼少悟
幼少悟
幼少悟
幼少悟
幼少大
幼少大
幼少大
幼少悟
幼少悟
幼少悟
幼少悟
幼少大
幼少大
幼少大
幼少悟
幼少大
幼少大
……思えば
大ちゃんが俺を呼び捨てにしたのは
このときが初めてだった
その事がまたひねくれたガキだった俺の気にさわって
あっという間に殴り合いのケンカになってしまった
二人そろってクタクタのボロボロになって
泣きながら帰るその中で
大ちゃんがやっぱり、俺の手を握りながら言ったんだ
幼少大
幼少大
幼少大
幼少大
あんまりわんわん泣きながら怒るから
俺は仕方なく、その場でゴメンナサイしたんだ
だけどこのとき、はっきり気づいてしまったわけだ
大ちゃんに選んでもらえたことが嬉しい、それ以上に
俺がいいんだと泣き叫ぶこいつの声が
ゾクゾクするくらい独占欲を刺激することを
それからまぁほどなく
俺は大ちゃんへの恋心を自覚した
小学校に上がってすぐに大ちゃんの姉さんが死んで
それを隣で慰め続けたのも大きかったのかもしれない
ちなみに、この感情についてあんまり悩んだりはしなかった
誰かにバレたら面倒くさそうだとは思ってたけど
霊が見えない人間を好きになれると思えなかったし
ただ見えるだけの相手にも興味は持てなかった
俺と同じように、霊に触れられるほど強い能力者
ただそれだけが、俺が興味を引かれる条件なのに
そんな人間は俺のまわりに、大ちゃんしかいなかった
つまりは俺の恋愛センサーに引っかかるのは
最初っから、一人しかいなかったわけだ
――なもんだから、思春期にはえらいことになった
少年悟
少年大
少年大
少年大
少年大
少年大
少年大
よりによって修学旅行の男子部屋で
テンションが上がりすぎたフリをして襲いかかり
その場で何度もキスをしまくったわけです
今ならノリでいける!と思った……んだろうけど
好きな子に堂々とキスできる背徳感というか
まぁそんな感じのものにハマッてしまったわけで
真っ赤になって涙目で怒る大ちゃんに
よりいっそう興奮してしまっていた俺は
あの日から性癖が歪んでしまったのかもしれない
そういえば中学で初めて読んだエロ本は野外プレイモノだったし
今ではわざと人目につきそうな場所で
やらしーことをするのが楽しくって仕方ない
……まぁ、それはさておき 数年後に聞いたところ
女の子より運動しているほうが好きという
典型的なガキんちょだった大ちゃんは
この事件で初めて俺を意識してくれたらしく
なんでもやっとくもんだなと思いました
……
反省はしていない
それから、たった2年後のことだ
中学に上がってから、急に俺がモテはじめた
まぁ顔がいいとか頭がいいとか、その程度の理由だ
正直、全然嬉しくなかったし面倒くさかった
だけど、ある日気付いちゃったのだ
俺が女の子からの告白で呼び出されるたび
物言いたげに、作り笑いで送り出す大ちゃんに
――あ コレはもう俺のにしていいんだ
そう直感してからは、早かった
そうです、俺は卑怯なので
相手が落ちると確信してから、動くんです
少年悟
少年大
少年悟
少年大
少年大
少年悟
少年悟
少年悟
少年大
少年大
少年悟
少年悟
少年悟
少年大
少年大
少年悟
少年悟
少年大
少年悟
少年悟
少年悟
少年大
少年悟
少年悟
少年悟
少年悟
少年悟
今考えると、我ながらひどい
俺は男同士ってことに一切抵抗はなかったけど
大ちゃんはきっと、そうじゃなかったはずだ
なのに俺は、自分を人質に取る形で脅しをかけた
最後のチャンスだぞ、どうするんだ?って
幼馴染みに告白して、嫌われるかもしれない
だけどそうしなきゃ、確実に誰かに盗られる
そんな感情を天秤にかけさせた
ひどい脅迫だし、ひどい話だ
その時の大ちゃんの顔は今も覚えてる
完全に絶望した、真っ青な顔
ごめんなって思いながら、こっそり
本当にこっそりとだけど
俺だけに見せてくれるその顔に、俺は少し酔っていた
少年悟
その日の放課後、教室に二人だけ
黙りこくったままの大ちゃんに死刑宣告をするつもりで
俺はゆっくり立ち上がった
それでも大ちゃんは動かない
俺も、足を止めない
勝算はあった。だからこそ意地でも止まらなかった
机の間を縫って歩いて
教室のドアに手をかけて
一気に開く
いや、一気に開こうとしたのに
大ちゃんの手が
扉が開くのを、防いでいた
少年悟
追い詰められきった、かわいそうな顔だった
少年大
少年大
少年大
少年悟
少年大
少年大
少年悟
少年大
少年大
少年大
少年大
言ってしまった後悔なのか
それとも、やっと言えた安心感だったのか
大ちゃんはそれきり、めいっぱい泣きじゃくって
髪も顔もグチャグチャにしたまま
ただ、逃げ出したそうに肩を震わせていた
少年悟
ビクッと肩が震えた
オレの声が、まさに死刑宣告に思えたのかもしれない
だけどそれを俺は引き寄せてやって
デコとデコをくっつけて
好きをいっぱいいっぱいこめて、口に出した
少年悟
――この時の大ちゃんの顔のことは、ナイショにしておく
ただ最高にかわいそうで、最高にかわいくて
そんで最高に、キレイではあった
久留間悟
久留間悟
久留間悟
久留間悟
渋谷大
久留間悟
久留間悟
渋谷大
久留間悟
久留間悟
久留間悟
渋谷大
渋谷大
久留間悟
久留間悟
渋谷大
久留間悟
久留間悟
渋谷大
久留間悟
久留間悟
久留間悟
久留間悟
久留間悟
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コメント
4件
小さい頃の渋谷さん髪短い! 悟さんもメガネかけてなかったりするんでしょうか☺️ 個人的に学生の頃の二人の危ない距離感が好きです…!! 悟さんめちゃくちゃSっ気あるじゃないですか! そして渋谷さんはもう可愛すぎて女の子じゃないですか!
小さい頃から2人はそのままの性格なんですね! うん、小さい頃はめっちゃ可愛くて、大人になるにつれかっこよさも出てくると... 控えめに言ってこのCP最高だと...!